山茱萸(サンシュユ)
(城跡ほっつき歩記)より
たくさん寄り集まっているのに
なんて寂しい花なんだ
チパチパと神経質そうなのに
なんて人懐っこい花なんだ
高木に伍して見晴らし好きなのに
なんて寒村に似合っているのだ
庭の山茱萸の木ィィィィに
なんで鳴る鈴を掛けるんだ
泣くな鈴虫声ふるわして
ここは道ばた人が知るよォォなんてさ
民謡を聴いてそのワケを知ったよ
恋の唄はいつも悲しいのだ、と
ぼくにだって山里に置いてきた恋がある
思い出の鈴が風に鳴らなくなる日は・・・・
風に鳴らなくなる日は
きっと・・・・
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山茱萸は漢方薬としても重用されていますが、こんなチャーミングな花をつけるとは知りませんでした。
確か糖尿病や抗アレルギー、免疫賦活作用に優れていますね。
抗老化薬として知られる「八味地黄丸」にも
塚越さんの解説によると、春は花、秋には秋サンゴと呼ばれるほど美しい実をつけるそうです。
その上、おやじ様の専門範囲の漢方で、「八味地黄丸」にサンシュユが利用されているとは知りませんでした。
糖尿病や抗アレルギー、免疫賦活作用に優れているなんて、どうりで未知の魅力を秘めているはずだと思いました。
サンシュユの隠れた才能に、おどろいています。
ありがとうございました。
この画像は茨城県つくば市の「筑波実験植物園」(通称つくば植物園で国立科学博物館に属する植物部門の研究施設)で撮影したもので、梢までの樹高は約7メートルほどの高木でした。
背景に写り込んでいる黄色い樹木も同じ山茱萸の仲間です。
花と実がない時期や落葉の季節には、それほど特徴のある花木ではないので、私の乏しい知識では解説プレートでもなければ何の木なのか全く分かりません。
中国や朝鮮半島が原産地ですが、我が国への伝来については、江戸時代中期の享保年間に滋養・強壮の薬用植物として小石川養生所(現在の小石川植物園)渡来したのがはじまりとされているようです。
ところで「山茱萸」の名称を「覚えた」のは、中学生の音楽で習う「稗つき節」(日本民謡)の頃であったと記憶しておりますが、民謡では「さんしゅ~のぉ~きぃ」とのばすので、実はお恥ずかしいことにその時からつい近年までの約半世紀以上もの間、「サンシュ」と覚えていたのでありました (^_^;)
漢字で書けば直ぐに分かりそうなものですが、この間に辞書を調べることもせずに、この年齢になっても「山茱萸」は書くことはおろかまともに読むこともできない自分の姿に呆れ果てております。
なお、「さんしゅゆの木」について、一方では「山椒」をあてる説もあるようです。
いつもながらご利用とご紹介、心よりお礼申し上げます。
山茱萸という植物を知ったのは、ぼくも「稗つき節」の歌い出しからでした。
その後、山茱萸の名が登場する場面に出会ったことがありませんでした。
そのせいか、「稗つき節」を聴いて感じた秘密めいた印象が、ますます増幅していった気がします。
今回、初めてこの民謡の歌詞すべてをたどることができたことで、平家の落人を祖とする椎葉村に残る若き男女の悲恋をうたったものと知り、秘密めいていた思いの霧が晴れた感じです。
それでも、サンシュユの花の美しさ、寂しさは以前のまま心に残ることでしょう。
山里を連想させてくれる画像の素晴らしさに感謝です。ありがとうございました。