(緊急地震速報)
3月11日(金)東京からクルマで移動中、埼玉県内で地震を知った。
文化放送のアナウンサーが、スタジオ内の震度を「ただいま2です。・・3になりました。・・かなり大きな地震のようです」
と、秒単位で読み上げていく。
ほぼ間をおかずに、クルマごと左右に40センチほど横揺れがする。
ハンドルを取られるというより、クルマごと道路の上で振り回される感覚だ。
すぐにハザードランプを点けて徐行する。
前も後ろも停車しないから、ペースを合わせてそのまま走る。
2分ほど過ぎたところでコンビニが出てきたので、そこに入って様子を見ることにする。
カーラジオから伝えられる情報は、度肝を抜くものだった。
「東北地方で震度7の地震がありました」
まえに取り上げたことのある宮城・岩手県境の栗原市の名が出てきたので、またまた直下型の大地震が起こったものと考えたのは間違いだった。
次々と明らかになる情報と、その後ラジオと携帯電話で頻繁に繰り返される<緊急地震速報>の音量に脅かされ、大変な事態になっていることを知った。
東京へ戻るべきか、当初の目的地に向かうべきか。
小一時間様子を見ている間に、近所の人に電話をして家の損傷やら火事の有無を確かめてもらい、大丈夫だったので北軽井沢を目指した。
携帯電話はその時点で掛かりづらく、店頭にある公衆電話を使ったのが正解だった。
地震の様子は、もっぱらラジオで聞いた。
後日テレビの映像で見ると、想像を超えるものだった。
北軽井沢では、寝ている最中に新たな緊急地震速報が鳴り、すぐに激しい揺れを感じてとび起きた。
またまた大きな余震かと思いきや、長野・中越方面が震源地だという。
こちらの地震も繰り返され、挟み撃ちになっている感じがした。
(この分じゃ、東京湾とか相模湾も危ないか・・)
揺れは凄いが、落下物を避けられる位置で再び眠った。
目を覚ますと、今度は福島原発の心配が始まった。
ニューヨークの娘から度々電話が来て、BBCなどのメディアでは日本の発表・報道より深刻な見方をしているというのだ。
「水と食料を確保しろ、イソジンやヨードを買っておけ」とうるさいほど。
「大丈夫だよ、あわてるな」
言ってはみたものの、その後の一喜一憂の政府発表を聞いているうちに、不安が増してきた。
今日までまったく見通しが立たず、暴走し始めた核の脅威は容易に抑え込めないのだと感じている。
(メルトダウン?)
アメリカのみならず、ヨーロッパでもロシアでも悲観的な見方で、途方に暮れている。
こんな時こそ、個々の判断が重要である。
被災地の方々に、心よりお見舞い申し上げます。
それとともに、どちらさまもお気を付けください。
(3月15日早朝)
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東京電力の当事者能力のお粗末さには呆れるばかりです。
通産官僚の天下り指定席ともいえる東電のシュクアがこの地震で一気に顕在化してきているのだ。
今回の地震を克服した暁には、この腐りきった東電を根本的に作り直さなければならない。
戦後日本の電力を再編成し「電力の鬼」と呼ばれた松永安左衛門が見たら、雷を落とすに違いありません。
「調査中」「わからない」などの繰り返しは、危機に直面して、ハンドルを放してしまうような無責任さです。
この状況に対する現場職員の努力は否定しませんが、現実に暴れ馬を抑えられないのでは国民の不幸はさらに深刻になるばかりです。
いまは、状況の好転を祈るばかりです。