さきち・のひとり旅

旅行記、旅のフォト、つれづれなるままのらくがきなどを掲載します。 古今東西どこへでも、さきち・の気ままなぶらり旅。

西海岸のスライゴーへ

2011年04月21日 | アイルランド

  
                    スライゴーの街角で見つけたイエイツの銅像。

 ダブリンから列車に乗り、一気にアイルランド島の反対側、西海岸のスライゴーへ向かう。ここはアイルランドの詩人、ウィリアム・バトラー・イエイツゆかりの地だ。地図で御覧の通り、ヨーロッパから見れば最果ての地。ここにはギル湖という美しい湖があり、そこにイニスフリーという小島が浮かんでいる。ロンドンで暮らしていたイエイツはホームシックになったときに、ここの風景を思い出しながら、こんな詩を詠いました。


イニスフリーの湖島

僕は立ち上がり、いま向おう。イニスフリーへ向うのだ。
そして、そこに土と小枝で作った小さな小屋を建てるんだ。
そこには九列の豆を植え、蜜蜂の巣箱を作ろう。
そして蜂の飛び交う片隅で、ひとり静かに暮らすんだ。

そこでなら安らぎも得られるだろう。安らぎはゆっくりとしたたり落ちるものだから。
――夜明けのヴェイルから、こおろぎの鳴く場所へ降り注ぐものだから。
真夜中には月が輝き、昼には太陽が真っ赤に輝く。
夕暮れには、ムネアカヒワが羽ばたく音でいっぱいになるだろう。

僕は立ち上がり、いま向おう。僕には夜も昼も、
その湖の水が、静かに岸辺に打ち寄せるのが聞こえるからだ。
都会の街路や灰色の歩道に佇むときも、
その水の音が、心の深い奥底まで聞こえてくるからだ。

 イエイツは、「女性に対する欲望などを乗り越えて、故郷に帰って隠者のように暮らしたいと思った」と言っています。どんな経験をしたのか、だいたい想像つきますね~。きっとつらい思いをして、田舎に帰りたくなったのでしょうね。

 
彼は晩年「塔」と呼ばれる古城を買って、そこに住みました。前回紹介したジョイスも塔に住んでいましたね。憧れますねえ(^益^)・・・。そういえば、女性でそういう暮らしを夢見る人は、聞いたことがありませんね・・・。


ギル湖で小さな遊覧船に乗りました。うら寂しいところでした。




これがイニスフリー島。ここでわずかな豆と蜂蜜だけで暮らすのかあw
短い夏の間だけならいいかもしれません。
長く寒い冬はどうするのでしょうねw(゜゜)w



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