赤い靴
雨降る街かど人影色に濡れ
傘もなく揺れる少女
路ゆく人は「黙し通り」を
慰め差さず過ぎ行く
忘れられぬ愛しさに
爪先も戸惑う
雨の別れに誘われて
雨の雫に打たれて
たったひとつの戯れに傷ついたね
雨降る街かど見知らぬ横顔に
ずぶ濡れた身体寄せて
「刹那通り」を足音潜め
流れ行くには哀しい
髪は乱れ頬冷めて
やるせない灯
雨に心を閉ざして
雨に涙も無くして
たったひとつの無邪気さも壊れたね
《 間奏 : Piano 》
瞼ふさぐ虚しさに
甦る面影
雨は情けも掛けずに
雨は降りしきるばかり
呟きひとつ気紛れ雨に濡れるだけ
夜の舗道に浮かんだ靴は赤く
滲む彩りの海に遷ろう
遠い温もりの名残り胸溢れて
消えた幻に足を留める
「忍ぶ通り」に慰め差さぬ人ばかり
想い出濡らす雨に‥‥
作詞・作曲 : コバタイサオ
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