
この時期には千里山の街中はもちろんのこと、いくつかの木立、例えば“トトロの森”の峠道や草原の低空には、何羽ものツバメ達が飛び交う姿が見られます。短い繁殖期の間にパートナーを見つけ、駐車場などに居を定めて巣作りをし、餌の羽虫などを探して低空飛行を繰り返します。時に避けきれないと思うほどのスピードで、道行く人の直ぐ近くを掠めていきます。
日本では野鳥を徒に捕獲してはいけないことになっています。農作物などに甚大な被害を受けたり、生態研究などの目的に限り許可されることはありますが、それ以外で個人的に飼ったりすれば法律により罰せられます。ただし、メジロだけは届け出ると一羽のみ飼うことができるそうです。メジロは以前から飼われていた歴史があるからでしょうか。
僕も子供の頃には故郷の里山深く分け入って、近所の小父さんとよくメジロを獲りに行きました。取りもちを細竹に巻いて木の枝に差し渡し、雌のメジロをオトリに雄を呼び寄せる仕掛けです。羽に着いた取りもちを拭い取るのには難儀しましたが、鳥を待つ間ずっと息を潜めていると、山の静寂と一体になったように感じたのを憶えています。
※「千里山.NET」×「アーカイブ」に、ツバメの飛び交う動画をアップしました。