
燕 (つばめ)
「鏡の中から‥‥
明日が見える」と言った
秘めやかな物語
繰り返す人に出会った
化粧の後ろに
立つのが好きかと聞いて
冷めかけた眼差しを
振り返り謎に絡めた
結んだ褥(しとね)髪解けないまま
倒れた口紅は触れないまま
「寒いわ」口癖呟き
雪空呪う
「北国の生まれなの」と
可笑しそうに笑ったけれど
梢の巣箱に
今年も燕は来ないと
戯れた賭け事に
お互いの心見せたら
もうほら其処に来ていたのに
翼打たれ疲れ果ててた
穏やかな春の日
微睡みる夢の随に
あゝ聞こえる
あの人の悲鳴が‥‥
閉ざした窓には
不思議に花さえ匂い
悩ましい季の息吹き
木の芽吹く日々に流れて
過ぎゆく人の残したものに
振られ揺られ眠る毎日
麗らかな日溜まりに
佇む影は孤独で
あゝ会いたい
あの人に今再び
あゝ会えない‥‥
涙も見せずに
ひとり目覚めた朝は
La La La La La La‥‥
交わせば冬の風に吹かれて
ちぎれて言葉空の彼方へ
気付けば鳥の翼を受けて
あなた追いかけ旅立っていた
作詞 : HIRO 作曲 : コバタイサオ
(c) 2009, Skyfull Stars
※ 何かの予兆を感じさせる空の写真は、こちらの情報掲示板サイトから拝借しています。