千里山ブラウズ

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宝塚大劇場の観覧椅子

2009-01-22 21:23:48 | Weblog

 元旦から2月2日まで宝塚大劇場では、花組による『太王四神記』の公演が行われています。今日は先輩や姉たちと一緒に午後3時からの上演を観に行きました。
 正月公演から宝塚大劇場はリニュアルされており、今回その観覧席の椅子のデザインについて、担当されたK社を通じてお手伝いをさせて頂きました。その慰労とチェックも兼ねてチケットを数枚頂きましたので、自身2年ぶりくらいでの宝塚観劇を楽しみました。前回の演目は確か『エリザベート』だったと思います。その時にご一緒した宝塚歌劇に詳しいSさんからも、「『太王四神記』は『エリザベート』と同じ演出家(小池修一郎)ですごく良いですよ!」と前にお聞きしていました。
 開演30分前にエントランス前で待ち合わせ、そのまま劇場に入り今回は2階席からの観覧です。2階席の椅子はハイバックになっていますので、背中をシートに合わせると少し気分も落ち着いて、1階席の整然と並んだ観覧席を見渡しました。
 デザイン的にはクッション上部の個性的な曲線がリズミカルに連続して美しく映りました。アームのラインも手に心地よいグリップ感を伝えてくれます。しかし、一つ一つの椅子のフォルムやプロポーションは何回となく試作を繰り返して確認を重ねていますが、群となり面となった姿はシミュレーションだけでは掴みきれない部分が残ります。大勢の観客が座り長い時間そこに身体を預けて頂く椅子としては、尚更その間使用されている様子を観察しなければなりません。3時間近くそういう意識で時々見回してみましたが、皆さん舞台の熱演に見入っていたためもあるのでしょうが、座り心地を気にされているような観客はおられないようでした。
 総じて、部材構成やカラーなど伝統イメージを継承する必要もありましたが、ある意味“関西の顔”的な空間に新しいイメージとグレードを付加え表現できたのではないかと思っています。皆さんも行かれましたら観覧席の椅子もぜひじっくり座ってみて下さい。