知人が使っていた古いMacが故障して、請求書が作れなくて困っているということで、僕が初期から持っていたPower Macintosh 7500を譲ることになりました。その方はWindowsはこれまで使ったこともなく、年配者でもあり今更新しいMac OS Xなども覚える気がない様子です。またパソコンですることも個人事務所の見積もりや請求書を発行・管理することくらいで、本来はアナログ人間を自認されていました。
僕はPower Macintosh 7500にアクセラレーターやメモリー・カード、また内蔵ハードディスクなど当時のオプション機器を惜しまず注入し、3Dソフトなどデザイン・ワークに耐えるパフォーマンスを長い間維持してきました。もちろん未だ現役でも使えるレベルにはあり、もし現行のパソコンが故障した場合も取りあえずは代行できるよう保管していました。
本当に久しぶりに配線を繋ぎ起動してみると、チッチッと懐かしい音を立ててプラグインのアイコンパレードが始まりました。日付・時刻保持のための専用電池が切れていましたが、インターネットやメールもしないようなのでそれ程問題はありません。
十分に働けるうちはパソコンも人間と一緒で、ロートルと言えども何かに使われて幸せなのだと思います。サード・パーティー製のキーボードや愛用していた角型マウスもセットで1万円で貰われて行きました。フリーランスのプロダクト・デザイナーとして独立以来、多くの苦労と喜びを共にしてきた相棒だったので、やはり少し「達者でな～♪」というセンチな気分になりました。