千里山ブラウズ

SENRIYAMA BROWSE 千里山の商店街や街並みを散策しながら、素敵な人やお店そして風景と出会えれば‥‥

日本語の歌詞

2010-10-06 00:01:04 | 作詞・作曲

カントリー・ロード
この道 ずっとゆけば
あの街に つづいてる
気がする カントリー・ロード

 スタジオジブリの『耳をすませば』では、ジョン・デンヴァー最大のヒット曲でオリビア・ニュートン・ジョンもカバーしている『カントリー・ロード 原題は“Take Me Home Country Roads”』を、映画の声優の本田陽子さんが日本語の歌詞をのせて歌っています。アレンジもバイオリンやチェロ・ベースそしてタンバリンなど新しいアコースティックな構成で、コーラスもおそらくそれぞれ声優さん達のものと想われます。プロ歌手ではなく音楽・歌好きの人達の即興演奏というシーンの意図がよく現れ、その歌の暖かさが聴く人を心地良くさせてくれます。
 この日本語の歌詞に関しては訳詞というよりも、原詞をモチーフにした新たな創作という感じがします。原詞が故郷へ帰りたいと言っているのに、『耳をすませば』の挿入歌では「僕は 行かないさ 行けない‥‥帰りたい 帰れない さよなら カントリー・ロード」と歌っています。まったく反対の意味に受け取れますが、「この道が故郷へ続いている」という感覚は同じように出発点となっています。現在は過去と未来に続いているが、青春や想い出の過去にはもう戻れないという寂しさと、だから現在を一生懸命に生きていこうという歌詞に僕には聞こえてきました。
 昔はヒットした欧米のポップスがタイムラグを伴って日本に入り、日本語の歌詞が付けられて流行するという形が多かったと想います。『蛍の光』のような唱歌などはもう日本の曲と想われているのではないでしょうか。シャンソンの『ろくでなし』もカラオケで「ロックゥ、デェナッシー」と上手なご婦人によく歌われています。最近では日本語でカバーすることが少なくなっているようなので、『カントリー・ロード』のような懐かしい名曲を、魅力的な日本語の歌詞で新たな感覚で聴くことができるのは嬉しいことです。
 ジブリ・アニメ映画の力も大きいのでしょうが、日本語の歌詞で歌われているYouTubeカバー映像も多く見られ、世界でもう一つの『カントリー・ロード』となっているのがとても興味深いです。

※ 最近ではクラシックに自ら作詞して歌い評価の高い平原綾香さんや、優れた歌唱力の演歌歌手キム・ヨンジャさんも世界の名曲に女流作家が詞を付けたラブソング集を出されています。

my Classics2
平原綾香
ドリーミュージック
このアイテムの詳細を見る

10人の恋する女たち
キム・ヨンジャ
日本クラウン
このアイテムの詳細を見る