仕事中にふとコンピューター・ディスプレイから目を上げると、ブラインドにカマキリ(「昆虫図鑑 家のまわりの生き物たち」)が一匹動かず止まっているのを発見しました。いつから迷い込んできたのか、今朝ワークを始めた時には見当たりませんでした。
じっくり見ると窓外の明るい光に、カマキリの薄緑色の身体が美しく透けて見えます。写真ポジや印刷網目の詳細を見るためのルーペを近づけても、カマキリは警戒をするでもなくじっとしていました。逆三角形の頭部やその先に付いている目玉、そしてその斧手についた細かい絨毛などを観察できました。
10月下旬に入って秋も深まり、このところ朝晩の肌寒さが感じられるようになりましたが、秋の主役の一人である昆虫たちも少し活動が鈍ってきているのでしょうか。
小さな生命の繊細な美しさを観察していると少し愛おしくなってきます。そのままにしていては食餌も摂れないと想ったので、ブラインドの外のガラス窓を開け逃がしてやることにしました。指で追い立てても全然逃げようとしないので、結局ビニール袋に入れて近くの草むらに持って行き放してやりました。