Adobeといえばイラストレーターやフォトショップなどのグラフィック・ソフトを始め、先年ドリームウィーバーやフラッシュといったWEB関連ソフトも買収し、総合的なプロ用デザイン・ツール開発で有名なリーディング・メーカーですが、最近になり一般・入門版とも言えるソフトの提供にも熱心になってきたように想えます。
先日梅田ヨドバシカメラを久しぶりに覗くと、ソフト販売フロアがB2Fに引っ越していて全くレイアウトが分からず歩いていると、フォトショップとプレミアのライト版がセットになったパッケージを見つけました。フォトショップのライト版(Photoshop Elements)は以前から入門用として、例えばスキャナーやデジタルカメラにバンドルされていましたが、プレミアのライト版(Premiere Elements)も同じようにビデオカメラなどに映像活用ソフトとして無料で配布されていたのでしょうか。僕はプレミアのライト版の方は詳しくは知りませんが、こちらもバージョン10と表記されているので新開発のソフトではないと想われます。それぞれ単独パッケージでも売られていますが、セット購入パッケージでは割安な価格設定になっています。
実はグラフィックソフトを教えて欲しいと多くの知人に要望されます。僕がデザインを学んだ時代は未だ手描きの頃で、溝引きテクニックやコンプレッサー&エアブラシによるプレゼン・カンプを良く練習したものです。デザイン事務所に就職して暫くするとワープロ導入期を挟んで本格的なIT化が始まりました。以来20年弱の間に3DやWEB関連など多くのITデザインツールをプロとして使い続けてきました。母校のデザイン専門学校でも1年間ですがCG講座を持たせて貰い、後輩たちに表現技術を伝えるやり甲斐や楽しさも経験しました。しかし本格的なAdobe上位ソフトの機能・価格共に少し一般的にはオーバー・スペックなように感じます。
そこで想ったことはフォトショップのライト版だけでなく、イラストレーターのライト版も開発して欲しいということです。一般的な利用においてはプロ用デザイン・ツールのレベルのソフトよりも、よりシンプルな機能と操作で習得しやすい(そして価格もリーズナブルな)ものが向いていると想います。そしてもっと本格的に身に付けたいと想った場合に、本格的な上位ソフトにステップアップを図れば良いのでないでしょうか。おそらくAdobeソフトのライト版開発・普及の狙いもその辺りにある筈で、ぜひ早急に検討をして貰えればと想います。