今朝、ゴミ集積場でHさんのご主人に会ったので、
「近ごろ奥さんをお見かけしませんけれど、お元気にしてらっしゃいますか」と声を掛けた。すると、
目を瞑り、首を振り、手を左右に動かした。口をあけ何か言おうとしているけれど言葉にならない。声が出にくい・・・声帯がつぶれて発声に至らない様子。それでも何か言おうとしているのでしっかり口元を見ていると、
「今はもうダメです」と言い、指で頭を指し、それから手を顔の前で振って見せた。
キレイでしゃきしゃきした奥さん、晴れやかに笑う姿が瞼に残っている。
息子さんのお嫁さんはさらに飛び切りの美人だったけれど「嫁がね、わたしたちに手をついて『別れさせて下さい』って、泣いたのよ。いい男ができたのねぇ」とため息をついたころは、まだまだお元気で「頑張るわ、頑張るしかないわ」と言っていたのに。そう、もうあれから十余年・・・歳月は無常。
年を重ねる、年を取る、枯れない花はない。いつか劣化し、錆びつき朽ち果てていく理の当然。
わたし達はこの事実を身を持って受け止めていかなくてはならない。そういう年齢にきている。新興住宅地の住人は一緒に年を重ねている。
慟哭・・・心のどこかで泣いているわたし。
「頑張るわ、頑張るしかない」と言っていたHさんの奥さん。あの呟きはそのままわたしの胸にこだまのように反響している。
「近ごろ奥さんをお見かけしませんけれど、お元気にしてらっしゃいますか」と声を掛けた。すると、
目を瞑り、首を振り、手を左右に動かした。口をあけ何か言おうとしているけれど言葉にならない。声が出にくい・・・声帯がつぶれて発声に至らない様子。それでも何か言おうとしているのでしっかり口元を見ていると、
「今はもうダメです」と言い、指で頭を指し、それから手を顔の前で振って見せた。
キレイでしゃきしゃきした奥さん、晴れやかに笑う姿が瞼に残っている。
息子さんのお嫁さんはさらに飛び切りの美人だったけれど「嫁がね、わたしたちに手をついて『別れさせて下さい』って、泣いたのよ。いい男ができたのねぇ」とため息をついたころは、まだまだお元気で「頑張るわ、頑張るしかないわ」と言っていたのに。そう、もうあれから十余年・・・歳月は無常。
年を重ねる、年を取る、枯れない花はない。いつか劣化し、錆びつき朽ち果てていく理の当然。
わたし達はこの事実を身を持って受け止めていかなくてはならない。そういう年齢にきている。新興住宅地の住人は一緒に年を重ねている。
慟哭・・・心のどこかで泣いているわたし。
「頑張るわ、頑張るしかない」と言っていたHさんの奥さん。あの呟きはそのままわたしの胸にこだまのように反響している。