『一夜の博物館』
四つ(十字)に仕切られた箱状の中には、腐ったリンゴ(果実)・人為的(ハサミで任意の形状を切り取った平板で中を覆っている個所・黒く不明な形状の置物・そして切り取られた左手が、各収められている。
これらが表しているものは何だろう。博物館というのは《過去》の事象を扱い、提示・研究する機関であれば、少なくともここに未来はない。
未来から見た現代かもしれない。
未来人たちは儚くも表出したこれらの事象の因果関係を考える。
腐ったリンゴ(果実)は、生命の実(『創世記」より)と称されるものかもしれない。切断された左手は(もしあなたの右の手が罪を犯させるなら、それを切って捨てなさい/『マタイによる福音書より』の暗喩かもしれない。
下段(右)の不定形な穴の開いた平板は人為的な工作であり、傷痕とも美ともとれる謎を秘めた板状である。折り重ねて切り抜かれているということは圧力・服従・承認など複合的な意味合いを有している。その板状が隠ぺいする空間(闇)とは何だろう。不平・不満・抑圧・憎悪・・・孕む真意は未来永劫、言葉にできない混濁の民意かもしれない。
下段(左)の黒い不明な物は何を意味し、象徴しているのだろうか。思考やイメージを拒否する沈黙の静けさがある。
《生命・罪・隠蔽された歴史・沈黙》これらは過去の地球が残した遺物であり、収集した記憶の欠片である。
超未来人たちは幻のような手掛かりに首をひねるのではないか。
わたしたちが長いと感じている人類の歴史など、『一夜の博物館』のようなものに過ぎないかもしれない。
(写真は国立新美術館『マグリット』展・図録より)
「ありがたう、」と云ひました。すると青年は自分でとって一つづつ二人に送ってよこしましたのでジョバンニも立ってありがたうと云うひました。
☆講(はなし)を謀(計画し)解(バラバラにする)謀(計画)を運(めぐらせている)。
照(あまねく光が当たる=平等)の念(思い)を示す分を逸(隠している)。
普く図りごとは、双(二つ)の律で運(めぐらせている)。
で、あの人は、アマーリアを見るなり、はっと息をのんだようになり、ポンプの梶棒をとび越えて、アマーリアのほうに近づこうとしました。わたしたちは、最初それを誤解して、父の引率の下にこちらから近よって行こうとしました。ところがソルティーニは、手をあげてわたしたちを制止し、やがて立ち去るようにとの合図をしました。
☆で、あの人はアマーリア(マリア/伝説/月)を見るなり、感謝の礼をし、立ち止まりました。わたしたちは最初それを誤解して父(先祖)の指揮の下、死に近づこうとしました。しかしながら彼は手をあげて引きとめやがて立ち去るようにと合図しました。