続・浜田節子の記録

書いておくべきことをひたすら書いていく小さなわたしの記録。

『飯島晴子』(私的解釈)蜘蛛上り下り。

2021-08-12 07:20:26 | 飯島晴子

   蜘蛛上り下りしてをり美食の腕なる

 蜘蛛はチ・チュウと読んで、地、中。
 上り下りしてを離(上下居)はジョウ・カ・キョと読んで、状、窠、居。
 美食の腕はビ・ショク・ワンと読んで、微、殖、碗。
☆地中の状(ありさま)、窠(あな)に居て微(秘かに)殖(子孫を増やす)碗(こばち)がある。

 蜘蛛はチ・チュウと読んで、痴、知友。
 上り下りしてをり(上下居)はジョウ・カ・キョと読んで、常、禍、挙。
 美食の腕はビ・ショク・ワンと読んで、備、続、腕。
☆痴(愚かな)知友、常に禍(わざわい)を挙(企てている)。
 備え続ける腕(能力)がある。

 蜘蛛はチ・チュウと読んで、質、註。
 上り下りしてをり(上下居)はショウ・ゲ・キョと読んで、照、解、拠。
 美食の腕はビ・ジキ・ワンと読んで、備、自記、ワン。
☆質(内容)の註(意味を解き明かす)には、照(見比べて)解(部分部分に分ける)。
 拠(より所)は備(あらかじめ用意してある)。
 自記は、オンリー・ワンである。

 


D『秘められたる音』

2021-08-12 06:49:46 | 美術ノート

   『秘められたる音』

 震撼とするような作品である。果たして音とはなにか?
 音の根源は、物理的現象であり、物体の振動が空気を振動させて伝わる波である。

 作品では、縄紐でくくられたものが上下の鉄板に挟まれ、しかも台座は床面より上(浮いている)にあるという設えである。あたかも音はこの中に隠されているという風であるが、音を隠蔽するなんてことは考えにくい。防音はあるが、音を秘めるは無い。音に関して秘めるという行為は成立しない。

 端に状況により発生する、あるいはせざるを得ないのが《音》である。音に主体はなく従属であり、厳重に包囲し音を消すということは出来るかもしれないが、〈秘める〉とは言わない。

 作品を見ると、どうしてもこの中に《音》は存在するのだと思いこんでしまう。しかし音には実体がない。振動により音が発生したときにのみ、音は存在するのであって、振動(動く)という現象なしに音の発生はない。したがって、鑑賞者が作品に近づく、その周囲の空間も、縄紐でくくられた中も条件は全く同じである。

 デュシャンによって誘導された眼差しの奥に『秘められたる音』の正体がある。


 写真は『DUCHAMP』 www.taschen.comより


『セロ弾きのゴーシュ』5。

2021-08-12 06:27:45 | 宮沢賢治

第一夜
「ホーシュ君か。」ゴーシュはねぼけたやうに叫びました。ところがすうと扉を押してはひって来たのはいままで五六ぺん見たことのある大きな三毛猫でした。

 ゴーシュのうしろの扉をとんとんと叩いたのは、ホーシュ君(星)ではなく、五六ぺん見たことのある・・・虚無(コム)、実体のない幻の三毛猫、月の化身です。
 
 ゴーシュの畑からとった半分熟したトマトをさも重さうに持って来てゴーシュの前におろしました。

 半分熟したトマト、T・M・T 地球・Moon(月)・太陽の関係であり、常に半分しか照らされていないところのシャレでしょうか。