続・浜田節子の記録

書いておくべきことをひたすら書いていく小さなわたしの記録。

『飯島晴子』(私的解釈)夕蜘蛛の。

2021-08-16 07:05:32 | 飯島晴子

   夕蜘蛛のはしる白紙も遊山かな

 夕蜘蛛はユウ・チ・チュウと読んで、幽、致、宙。
 はしる白紙(走白紙)はソウ・ハク・シと読んで、葬、白、死。
 遊山はユウ・サンと読んで、悠、燦。
☆幽(あの世)に到る宙(大空)に葬(死者を葬る)と白(申し上げる)。
 死は悠(遠く遥か)で燦(きらきら光っている)。

 夕蜘蛛はユウ・チ・シュと読んで、誘、致、手。
 はしる白紙(走白紙)はソウ・ハク・シと読んで、操、吐く、私。
 遊山はユウ・センと読んで、有、選。
☆誘致の手(方法)を操(上手にさばく)と、吐く。
 私有(個人が所有しているもの)を選ぶことである。

 夕蜘蛛はユウ・チ・チュウと読んで、猶、恥、チュウ。
 はしる白紙(走白紙)はソウ・ハク・シと読んで、双、迫、姿。
 遊山はユウ・サンと読んで、猶、酸。
☆猶(躊躇う)恥ずかしいチュウ。
 双(二人)が迫(近づく)姿、猶(ためらい)は酸(レモンのような味)がする。


D『折れた腕の前に』2。

2021-08-16 06:44:16 | 美術ノート

 折れた腕の前に雪かきシャベルがあっても、この関係は無効である。雪かきシャベルの前に折れた腕の人は不在であるが、腕は使用不可であることが前提であれば雪かきシャベルは意味を失ってしまう。

 単体では成り立たない関係性、合体することで初めて機能する。
 折れた腕という不具合、では雪かきシャベルは完品だろうか、写真で見る限りレディメイドであれば不具合はないように思うけれど、中心にあるべき棒の位置がずれている、これでは力が均等に入らず使用後すぐに壊れてしまうのではないか。持ち手も小さすぎるし棒も角柱であるより丸のほうが強度がある。
 折れた腕の前で使用されることのない雪かきシャベルであれば不都合はないが、使用すれば即使用不可になる雪かきシャベルである。

 この得も言われぬ虚脱感、空虚。ここには無の風が吹いている。


 写真は『DUCHAMP』 www.taschen.comより

 


『セロ弾きのゴーシュ』7。

2021-08-16 06:09:28 | 宮沢賢治

 虎みたいな勢で・・・虎はTiger(タイガー)、大我(唯一絶対の宇宙の本体)。
 ゴーシュの畑からとった半分熟したトマト・・・半分はハンブン、Heaven(天、空)。
 読んでいると微妙にどことなく文字に含みがあるような気がする。軽い冗談にも思えるけれど、言葉に膨らみと真意が隠されていると思う。
「ああ、くたびれた。なかなか運搬はひどいやな。」
 運搬はひどい?〈うんぱん〉はひどい・・・雲晩かもしれない、雲の晩は月は出難い(見えにくい)。

 賢治はこんな風に文章の中に気づいても気づかれなくてもいいような微妙な可笑しみを入れている。