続・浜田節子の記録

書いておくべきことをひたすら書いていく小さなわたしの記録。

『城』1682。

2014-07-14 06:17:38 | カフカ覚書
Kは、このことを女教師に冷静に説明してきかせようとしたが、相手は、結果だけを重視して、
「あんたがたが怪我をさせたんだわ。それがここへやっきた手みやげってわけね。そら、見てごらん!」


☆Kは教示を冷静に説明しようとしたが、これらの結末だけを理解して「あなたが傷つけたんだわ、ここへ先祖を案内したのね!」

危うきに近寄らず。

2014-07-13 07:08:15 | 日常
 Aさんの話によると、崖崩れのあった某所を通りかかったら、通行禁止になっていて前後に警備の人が立っていたという。
 散歩の途中、つまり近隣の崖崩れを一目自分たちの眼で確認したいと思い、「通ってもいいですか」と聞くと、当然の如く「通行禁止です」と言われたらしい。

「でも少しだけ・・・」と頼んでみると、
「では、自己責任で」と、許可された由。

「それでね、わたしと夫は、その積んであった土嚢を乗り越えたの。でも同行のBさん、下りる時に躓いちゃったのよ」
 急いで夫は車を取りに行って彼女を彼女の自宅まで送り届けたの。何があるかわからないわねぇ、やっぱり・・・。少し経って電話が鳴ったから出て見ると彼女、(ああ、無事だったのね)と思ったら『わたしはどうしてソファの上に横になっているの?』って聞くじゃない。驚いて彼女の家に直行したわ。」

「記憶がないって言うの、だからすぐに救急病院へ連れていったけど、『脳震盪を起したものと見られますが、ここでは詳しくは分かりませんので病院で調べて下さい』って言われて総合病院でいろいろ検査したの。で、結局『何でもないようですが、何かあったらすぐ来てください』ってことでこの件は幕を閉じたんだけど・・・」


 そういえば、よく「通行禁止」とか「危険」って看板出ているけど、興味半分で(どれどれ)なんて物見高いことをしてはいけないって言う教訓かもしれない。
 何でもないように見えて、何でもあるから、そういう標識がわざわざ貼ってある。

 Aさんの話に大きく肯いたことでした。

『ポラーノの広場』395。

2014-07-13 06:57:42 | 宮沢賢治
デステゥパーゴは毒蛾にさはられたためにたいへん落ち着かない屋うすでした。それにどこかよほどしょげてゐ増した。私は後をつけながらなんだかかあいさうなやうな気もちになりました。もちろんひとりもデステゥパーゴに挨拶するものなんかありませんでしたし、またデステゥパーゴはなるべくみんなに眼のつかないやうに車道の堺の並木のしたの陰影になったところをあるいてゐるのでした。


☆独(ただ一つ)を画(えがく)絡(すじみち)を記している。
 鬼(死者の魂)を愛(惜しみ)察(おしはかること)を願(のぞむ)。
 捨(感情に動かされることのない平静な心)を問う。
 皆(すべて)を蔽(見えないようにする)、黙って陰(見えないところ)で曵(ひきずっている)。

『城』1681。

2014-07-13 06:34:47 | カフカ覚書
じゃ、やっぱりフリーダの言ったとおりだったのだ。この猫が、フリーダのうえに跳びかかったのではないにしても(だって、こんな老いぼれ猫は、もう跳ぶことなんかできまい)彼女のうえをはって越えていこうとしたのだ。ところが、いつもは人気のない部屋のなかに人間がいるのにびっくりして、いそいで身を隠したが、なれない身でいそいだために怪我をしてしまったのにちがいない。


☆フリーダ(平和)はそれにもかかわらず正しかった。連鎖はなるほど跳ぶことはないとしても、這っていくこともあるまい。空疎な一族の人間の存在があることに驚いて急いで隔したために、自尊心を傷つけてしまったのに違いない。

お墓参り。

2014-07-12 06:53:51 | 日常
 あっという間もなく、気づけばお盆が直に迫っている。
 お墓参り・・・。

 町内に市営墓地があるので、徒歩での行き帰りは一時間。散歩がてら日参する人も多い。見習ってわたしもそうすればいいのに、傍観するのみで実行には至らない。
(せめて一年の内に、春秋のお彼岸、お盆、年の瀬・・・これだけは最低限守っている)


 ところで今夏は、台風のため行ってみるとほとんどのお墓にお花はなかった。五十年に一度の、名前も付いた大型台風では無理もない・・・まだ盆の入りは明日。


 お墓の前で手を合わせると・・・お父さん、お母さん、わたしに妹・・・懐かしい昔が過ぎる。
「お父さん、お母さん、わたしと妹の家族をどうか見守って下さい。平穏無事、安らかな日常、ただそれだけでいいんです。」
 両手を合わせ、重ねて念じてお墓に水を掛けてくる。花は見栄えのしない廉価なものだけど(ごめんなさい)お願いだけはしっかりしてくる。

 亡母が入院している時、だらしない姿で見舞いに現れる娘のわたしを見て母は嘆いた。
「お前ねぇ、お隣のベットのご家族は病院のすぐ側にお住まいでも、きちんと身なりを整えてやって来るというのに、お前のその恰好は何なの!」と叱られた。
 お墓の下の母は、廉価な花をあげるケチなわたしを嘆いているかもしれない。(ごめんなさい)幾つになっても謝ってばかりの不出来な娘も(立派に?)67才の夏を迎えています、妹も元気ですよ。(これで勘弁してください)

『ポラーノの広場』394。

2014-07-12 06:42:51 | 宮沢賢治
わたくしは後向きになって火の中に落ちる蛾を見てゐるふりをしてゐましたがすぐあとをつけました。

 後向きはゴ・コウと読んで、語、構。
 火はカと読んで、化。
 中はチュウと読んで、注。
 落ちるはラクと読んで、絡。
 蛾はガと読んで、臥。
 見てゐるはケンと読んで、兼。


☆語(ことば)の構(くみたて)は、化(形、性質を変えて別のものになる)で注(意味を明らかにする)。
 絡(すじみち)を臥せて兼ねている。

『城』1680。

2014-07-12 06:24:04 | カフカ覚書
 一匹の大きな、ふとった、年をとった猫が、机のうえにぐったりと四肢をのばして寝そべっていた。女教師は、あきらかにちょっとした怪我にすぎない猫の前足の傷をしらべていた。

 猫/Katze→Kette/連鎖。
 ふとった/fleischhige→freisinnig/自由思想の。
 前足/Pfote→Pforte/入り口。


☆先祖の自由思想は、連鎖の奥に広がり、騒ぎ、興奮していた。教示はあきらかに先祖の傷の入り口(原因)だった。

がっかり。

2014-07-11 06:44:57 | 日常
 本日の植物観察は台風の影響のため中止になってしまった。無念ではあるけれど、重い足を引きずって転倒したかもしれない危機を免れたのだと思えば・・・(まぁいいか)と、思えなくもない。

 もし実施されていれば、午前・午後とひたすら歩いて歩いて、疲労困憊・無の境地(?)の空白時間。
 でも家に留まっていれば、洗面所の清掃、壁も拭き、台を移動させて床も拭き、台に畳んだタオル類も畳みなおして、鏡の前の雑多な小物類も埃を払うことも可能。普段気にしながら積み重なっていく汚れを拭き取る作業に没頭出来る・・・(やる、やらないは別として)・・・少なくともそう思う描くことは自由。

 先週のスケッチの仕上げも裁縫にかまけて手をつけていないし、・・・。

 観察会の残念な空白を何か他の作業で埋める夢想。


 いろいろ考えても、やっぱり行きたかった観察会。
 外は俄かにも明るくなっている気配、《何で中止なの!》

 
 中止で良かったと思える一日に、無理にも差し替えようとしている(健気なわたし)笑止。
《がっかりだよ、ほんとうに!》

『ポラーノの広場』393。

2014-07-11 06:32:18 | 宮沢賢治
その声がだんだん遠くなってどこかの町の角でもまがったらしいときその青い海の中のやうな床屋の店のなかからたうとうデステゥパーゴが出て来てしばらく往来を見まはしてからすたすた南の方へあるきだしました。


☆照(普く光があたる=平等)の恩(ありがたみ)、生(いのち)の縁(つながり)を帳(ノート)に書く。
 解(悟る)注(意味を明らかにする)章(文章)也。
 天を推しはかることに頼り、追(ある状態を求めようとする)。
 往(人が死ぬこと)が、雷(神なり)になることを検(しらべる)。
 難(むずかしい)法(仏の教え)である。

『城』1679。

2014-07-11 06:06:33 | カフカ覚書
すると。生徒たちは、どっと笑いだした。この笑い声は、それ以後ずっとやまなかった、Kは、こんなものは質問でもなんでもないとおもったので、無視することにして、手洗い台のほうにすすんでいった。すると、女教師は、
「あなたたちは牝猫をどうしたんですか」


☆子孫たちは復讐し、この復讐はずっとやむことがなかった。Kは小舟は本当の論争点ではないと思い妄想を捨て、教示に「あなたたちは愚作を混ぜてどうするのか」とたずねた。