続・浜田節子の記録

書いておくべきことをひたすら書いていく小さなわたしの記録。

『飯島晴子』(私的解釈)兄たちの。

2021-03-28 07:33:36 | 飯島晴子

   兄たちの干菜にのこす微笑かも

 干菜にのこす(干菜残)はカン・サイ・ザンと読んで、完、済、暫。
☆兄たち(同輩、少し目上の人)の完済(債務などすべて返したこと)に暫(ちょっと)微笑(安堵)したかもしれない。

 兄たち(兄達)はケイ・タチと読んで、系、断つ。
 干菜はカン・サイと読んで、鑑、采。
 のこす微笑(残微笑)はザン・ビ・ショウと読んで、竄、備、章。
☆系(つながり)を断ち、鑑(照らし合わせ見比べること)を采(選び取る)竄(文字・文章を入れ替えること)を備(あらかじめ用意してある)章がある。

 兄たち(兄達)はキョウ・タツと読んで、驕、撻。
 干菜はカン・サイと読んで、鑑、砕。
 のこす微笑(残微笑)はザン・ビ・ショウと読んで、慚、弥、消。
☆驕(おごりたかぶること)を撻(鞭でたたく)。
 鑑(いましめ)砕(くだき)慚(恥じること)を弥(隅々まで行きわたらせ)消(控えめ)にしている。

 兄たち(兄達)はキョウ・タチと読んで、教、達。
 干菜はカン・サイと読んで、感、才。
 のこす微笑(残微笑)はザン・ビ・ショウと読んで、暫、微、唱。
☆教(教え導く)達(物事に通じ、優れている人)に感(心が動く)。
 才(優れた能力を持ち)暫(わずかな時間も)微(秘かに)唱(歌っている)。


『飯島晴子』(私的解釈)蓑虫の。

2021-03-28 06:27:12 | 飯島晴子

   蓑虫の真昼の枝に土地の貌

 蓑虫はサイ・チュウと読んで、細、注。
 真昼の枝はシン・チュウ・シと読んで、真、衷、詞。
 土地の貌はド・チ・ボウと読んで、努、知、望。
☆細注(詳しい注釈)、真の衷(心の中)、詞(言葉)に努(力を尽くし)知(心に感じ取ること)を望(希望する)。

 蓑虫はセ・チュウと読んで、再、注。
 真昼の枝はシン・チュウ・シと読んで、新、註、詞。
 土地の貌はド・ジ・ボウと読んで、度、自、膨。
☆再び注(書き記し)、新しく註(意味を書き記す)。
 詞(言葉)はその度に自(おのずと)膨(ふくらむ)。

 蓑虫はサ・チュウと読んで、査、抽。
 真昼の枝はシン・チュウ・シと読んで、真、註、至。
 土地の貌はド・ジ・ボウと読んで、度、字、謀。
☆査(調べて)抽(抜き出す)。
 真(まこと)の註(意味を書き記すと)、至(いきつく)度(決まり)、字の謀(はかりごと)がある。

 真昼の枝はシン・チュウ・シと読んで、寝、中、肢。
 土地の貌はドチ・ボウと読んで、何方、茫。
☆蓑虫が寝ている中の肢(手足)何方(どっち)なのか茫(はっきりしない)。


『飯島晴子』(私的解釈)雉子の彩。

2021-03-27 06:26:28 | 飯島晴子

   雉子の彩沈着にして冰る家

 沈着はチン・ジャクと読んで、珍、惹。
 冰る家はヒョウ・カと読んで、評、価。
☆雉子の彩(色どり)珍(貴重)で惹きつける。評価されている。(日本の国鳥)

 雉子の彩はチ・シ・サイと読んで、千、試、采。
 沈着はチン・チャクと読んで、陳、着。
 冰る家はヒョウ・ケと読んで、費用、異。
☆千(たくさん)試して采(選び取る)。
 陳(列をなして並べたもの)を着てみる。
 費用は異(普通でない)。

 雉子の彩はジ・シ・サイと読んで、字、資、再。
 沈着はチン・チャクと読んで、陳、着。
 冰る家はヒョウ・カと読んで、評、果。
☆字を資(材料)に再び陳(言葉を並べると)着(決まりをつける)。
 評(品定めすると)果(結果)がでる。

 雉子の彩はジ・シ・サイと読んで、自、死、済。
 冰る家はヒョウ・カと読んで、飛揚、過。
☆自死(自殺)を済(救うもの)は、沈着(落ち着いて物事に動じないこと)にして飛揚(高く飛び、俯瞰の眼をもち)過(時が過ぎるのを待つこと)である。


『飯島晴子』(私的解釈)眼中の。

2021-03-27 06:05:26 | 飯島晴子

   眼中のよく濡れてゐる龍の髯

 よく濡れてゐる(良濡居)はリョウ・ジュ・キョと読んで、両、濡、挙。
 龍の髯はリュウ・ゼンと読んで、理由、繕。
☆眼中(目に見えるところ)で、両(二人)は濡(情を交わした)挙(ふるまい)の理由を繕う。

 眼中はゲン・チュウと読んで、厳、衷。
 よく濡れてゐる(良濡居)はリョウ・ジュ・キョと読んで、霊、授、拠。
 龍の髯はリュウ・ゼンと読んで、立、善。
☆厳しい衷(心の中)、霊(神聖な魂)を授かる拠(よりどころ)の立(なりたち)は善である。

 眼中はガン・チュウと読んで、眼、柱。
 よく濡れてゐる(良濡居)はリョウ・ジュ・キョと読んで、梁、需、居。
 龍の髯はリュウ・ゼンと読んで、立、然。
☆眼(かなめ)は柱である。
 梁を需(必要とする)居(家)の立(なりたち)は然り(そのようである)。


『飯島晴子』(私的解釈)肉声の。

2021-03-27 05:43:49 | 飯島晴子

   肉声のぎりぎりとゞく青木の実

 肉声はニク・ショウと読んで、二句、章。
 とゞく(届)はカイと読んで、解。
 青木の実はセイ・モク・ジツと読んで、制、黙、実。
☆二句の章、ぎりぎり解(わかる)制(取り決め)を黙っている、実(内容)がある。

 肉声はニク・セイと読んで、憎、婿。
 とゞく(届)はカイと読んで、諧。
 青木の実はショウ・ボク・ジツと読んで、照、朴、昵。
☆憎い婿、諧(おどけて)照れる。
 朴(ありのまま)であり、昵(慣れ親しんでいる)。

 肉声はニク・ショウと読んで、肉、衝。
 とゞく(届)はカイと読んで、皆。
 青木の実はセイ・モク・ジツと読んで、生、目、実。
☆肉(血縁)は衝(かなめ)である。
 皆(すべて)の生(生命)を目(見つめる)実(まこと)である。
※(目は分類して小分けしたもの、生物分類学上の単位でもある)


ラジオ体操の再開。

2021-03-26 15:59:50 | 日常

 正月明け(7日)に行ったきり、春の彼岸明け(3月24日)まで休止・・・。
 ラジオ体操以外まるで動かないわたしにとってラジオ体操に行く1000歩と5分程度の体操が唯一の運動(信じがたい怠慢)である。だからそれが無いと壊れかけの身体に拍車がかかるというもの・・・。

 広場を幾周もする人や衣笠山を闊歩するような強者と比べてら、貧相この上ないけれど、まぁとにかくラジオ体操の再開は嬉しい!

 馬堀の山(低山)を、子供をわきに抱え、上り下りする若いママを見かけた。驚いて「何か(運動を)なさっていたの」と聞くと「いえ、別に」という。不審そうにため息をついたら「陸上をしていました」と漏らした。
 やっぱりねぇ、運動をしていた人との体力の差は歴然、人生の大半を引きこもり状態で過ごすわたしとは大違い!

 今更悔やんでも始まらないけど、せめてラジオ体操だけは頑張りたい(笑止!)


『飯島晴子』(私的解釈)田の土の。

2021-03-26 15:31:55 | 飯島晴子

   田の土の微光をいとひ夕猟人

 田の土はタ・トと読んで、多、徒。
 微光はビ・コウと読んで、尾、行。
 いとひ(厭)はケンと読んで、嫌。
 夕猟人はユウ・リョウ・ニンと読んで、憂、両、人。
☆多くの徒(ものども)の尾行(人の後を気付かないようにつけていくこと)を嫌い、憂(心配する)両人(二人)である。

 田の土はデン・ドと読んで、伝、努。
 微光をいとひ(微光厭)はビ・コウ・エンと読んで、備、考、掩。
 夕猟人はユウ・リョウ・ニンと読んで、友、了、任。
☆伝えることに努(力を尽くす)。
 備(あらかじめ用意しておく)考えを掩(隠す)。
 友が了(判ること)は任(まかせる)。

 田の土はデン・トと読んで、殿、門。
 微光をいとひ(微光厭)はビ・コウ・エンと読んで、美、構、園。
 夕猟人はユウ・リョウ・ニンと読んで、遊、利用、任。
☆殿(大きく立派な建物)の門、美しい構えの園(人が集まり楽しむ庭)、遊(好きなことをして愉しむ)利用は任(委ねる)。


『飯島晴子』(私的解釈)逃亡の。

2021-03-26 07:17:38 | 飯島晴子

   逃亡の胴は野菊をひらめかし

 胴はドウと読んで、如何。
 野菊をひらめかし(野菊閃)はヤ・キク・センと読んで、也、鞠、戦。
☆逃亡の如何也。
 鞠(罪を問いただして)戦(おののく)。

 逃亡はトウ・ボウと読んで、套、謀。
 胴はドウと読んで、導。
 野菊をひらめかし(野菊閃)はヤ・キク・センと読んで、也。起句、詮。
☆套(覆った)謀(はかりごと)がある。
 導く也。
 起句(文の初めの文句)を詮(調べること)である。

 逃亡はトウ・ボウと読んで、悼、貌。
 胴はドウと読んで、慟。
 野菊をひらえかし(野菊閃)はヤ・キク・センと読んで、也、危懼、潜。
☆悼(死を悲しむ)貌(すがた)、慟(身もだえして悲しむ)也。
 危懼(あやぶみ怖れ)潜(心を落ち着かせる)。


『飯島晴子』(私的解釈)秋の蛇。

2021-03-26 06:57:00 | 飯島晴子

   秋の蛇なかほどの指漠然と

 なかほど(中程)はチュウ・テイと読んで、知友、邸。
 指はシと読んで、址。
☆秋の蛇(蛇が冬眠のため穴に入るころ)、知友の邸(屋敷)の址(建物の土台)のあたり漠然と(何となく、ぼんやりとしてつかみどころがない)、しかし。

 秋の蛇はシュウ・ジャと読んで、聚、邪。
 なかほどの指(中程指)はチュウ・テイ・シと読んで、抽、偵、詞。
 漠然はバク・ゼンと読んで、暴、全。
☆聚(あつめる)邪(や)。
 抽(抜き出し)偵(探り)、詞(言葉)を暴(明らかにする)、全て。

 秋の蛇はシュウ・ジャと読んで、修、邪。
 なかほどの指(中程指)はチュウ・テイ・シと読んで、註・訂。
 漠然はバク・ゼンと読んで、漠、繕。
☆修(整える)邪(や)。
 註(意味を書き記し)訂(ただす)。
 詞(言葉)の漠(大きくてつかみどころがないもの)を繕(つくろい、直す)。


R.M『上流社会』

2021-03-26 06:11:02 | 美術ノート

   『上流社会』

 上流社会とは何だろう。経済的に地位や経済生活程度の高い地位や経済生活程度の高い階層…。
 山高帽をかぶった男のシルエット、その中には砂浜につづく波静かな海、そして白雲の散在する薄ブルーの空。絵に描いた平穏無事である。
 背後に重なる同形のシルエットには木々の葉が全面を覆っている。

 紳士が所有する領域は海と空と大地であるかのようである。しかし、絵を見る限るどこまでもフラットであり、遠近を示すツールが皆無である。平面、薄っぺら、奥行きのなさが空間を押しつぶしている。二次元であって三次元の自然が見えない、つまり、不自然なのである。

 まるで平らな海、穏やかな白雲の広がり、さざ波は軽口のようなさざめきである。背後(影)のシルエットも木々の葉は総て同じような色・形・大きさである。これは《平等》の示唆に他ならない。

「すべての人が同じように上流社会の豊かな階層になるべきである」という主張であることに気づく。叶わぬ願いかもしれない、しかし、あくまでマグリットは願っている、《貧富の差のない、全て上流社会の人であるべき世界を》。


 写真は『マグリット』展・図録より