中国四川省でM(マグニチュード)8.7を超える地震が発生した。日本でも最近、M3~4クラスの地震が頻発しており、油断ならない。今回の中国での地震は、阪神淡路大地震とほぼ同規模と推定されるが、13年前の恐怖が、昨日の如く、蘇って来て戦慄を覚えた。
専門家の解説によれば、今回、地震が発生した地域は、中国側のユーラシアプレートに、インド側のインド・オーストラリアプレートが南からぶつかる、地震多発地域である。皮肉なことに、最近、チベット族の暴動が起こった場所でもある。
地震も暴動も、起こるべくして起こったのであろうが、8月に北京オリンピックを控えて、中国政府も頭の痛いことであろう。ミャンマーではサイクロンが発生し、2万人以上の犠牲者が出たと言われる。自然は先が読めない。日本でも夏日が続いたあと、ここ数日は一転して、肌寒い日が続いている。世界的異常気象が、穀物相場にも大きな影を落としている。
NY外国為替市場で、5月12日、ドルは、対ユーロで売られ、1ユーロ=1.5553ドルで取引された。一方、対円では、ドルが買われ、1ドル=103.70円前後で取り引きされた。
NY原油先物市場で、同日、WTI(軽質油)が、一時、バレル126.40ドルの史上最高値をつけたあと、利益確定の売りが出て、バレル123.84ドルで取引を終了した。
NY株式市場で、同日、企業合併のニュースに加えて、原油相場が下押ししたことを受けて、NYダウは、前日比130ドル高の12,876ドルで取引を終了した。ナスダック、S&P500種平均も値上がりした。先行き楽観できないが、上に向けた潮目の変化は感じられる。
為替市場では、先週末、ウオールストリートジャーナル紙と英フィナンシァルタイムズが、米国高官筋が語る話として、次回のG7の会合で、ドル安定のための施策が進められているとのニュースを流している。ただ、具体的根拠は全くないと米金融当局は否定している。
地震の予測は、専門家でも、事実上不可能であると言われているが、為替相場は、エコノミストの墓場と言われている。いかに為替の予測が難しいかを教える言葉であろう。
相場の世界には、為替に限らず、相場は相場に聞けという格言がある。相場は物知りだという言葉もある。水鳥の動きを観察していると参考になることが多いが、それは、彼らは、命がけで、餌場〈リターン〉を嗅ぎつけて動くからだろう。
最近の為替市場では、先の米高官の発言のように、ドル相場の底打ちを示唆する発言が目立っている。ここ数ヶ月、ドルは特に対ユーロで売られた。1ユーロ=1.60ドルまでドルが値下がりした。ドル値下がりの原因は多々あるが、米FFレートの急激な利下げが大きい。
昨日のNY為替市場では、ドルは対ユーロで、値上がりした。しかしながら、ユーロ圏では、余りにも急激なユーロ高で、輸出にブレーキがかかる。ECB(欧州中央銀行)が、ユーロ高に歯止めをかける狙いから、利下げに踏み切るとの観測が底流を流れている。
ただ、対円では、NYダウが反発に併せて、円を売り、ドルを買う動きが出て、ドルは値上がりした。NYダウが上がれば、円高、NYダウが下がれば、円高というパターンもこのところほぼ定着している。新日銀総裁の、利下げに含みを残す、昨日の発言も影響した。
地震と相場を同列に並べるとは不謹慎だとお叱りを受けるかもしれない。しかし、日本は貿易立国、資源輸入大国である。為替の潮目の変化には、目を離すことは出来ない。(了)
専門家の解説によれば、今回、地震が発生した地域は、中国側のユーラシアプレートに、インド側のインド・オーストラリアプレートが南からぶつかる、地震多発地域である。皮肉なことに、最近、チベット族の暴動が起こった場所でもある。
地震も暴動も、起こるべくして起こったのであろうが、8月に北京オリンピックを控えて、中国政府も頭の痛いことであろう。ミャンマーではサイクロンが発生し、2万人以上の犠牲者が出たと言われる。自然は先が読めない。日本でも夏日が続いたあと、ここ数日は一転して、肌寒い日が続いている。世界的異常気象が、穀物相場にも大きな影を落としている。
NY外国為替市場で、5月12日、ドルは、対ユーロで売られ、1ユーロ=1.5553ドルで取引された。一方、対円では、ドルが買われ、1ドル=103.70円前後で取り引きされた。
NY原油先物市場で、同日、WTI(軽質油)が、一時、バレル126.40ドルの史上最高値をつけたあと、利益確定の売りが出て、バレル123.84ドルで取引を終了した。
NY株式市場で、同日、企業合併のニュースに加えて、原油相場が下押ししたことを受けて、NYダウは、前日比130ドル高の12,876ドルで取引を終了した。ナスダック、S&P500種平均も値上がりした。先行き楽観できないが、上に向けた潮目の変化は感じられる。
為替市場では、先週末、ウオールストリートジャーナル紙と英フィナンシァルタイムズが、米国高官筋が語る話として、次回のG7の会合で、ドル安定のための施策が進められているとのニュースを流している。ただ、具体的根拠は全くないと米金融当局は否定している。
地震の予測は、専門家でも、事実上不可能であると言われているが、為替相場は、エコノミストの墓場と言われている。いかに為替の予測が難しいかを教える言葉であろう。
相場の世界には、為替に限らず、相場は相場に聞けという格言がある。相場は物知りだという言葉もある。水鳥の動きを観察していると参考になることが多いが、それは、彼らは、命がけで、餌場〈リターン〉を嗅ぎつけて動くからだろう。
最近の為替市場では、先の米高官の発言のように、ドル相場の底打ちを示唆する発言が目立っている。ここ数ヶ月、ドルは特に対ユーロで売られた。1ユーロ=1.60ドルまでドルが値下がりした。ドル値下がりの原因は多々あるが、米FFレートの急激な利下げが大きい。
昨日のNY為替市場では、ドルは対ユーロで、値上がりした。しかしながら、ユーロ圏では、余りにも急激なユーロ高で、輸出にブレーキがかかる。ECB(欧州中央銀行)が、ユーロ高に歯止めをかける狙いから、利下げに踏み切るとの観測が底流を流れている。
ただ、対円では、NYダウが反発に併せて、円を売り、ドルを買う動きが出て、ドルは値上がりした。NYダウが上がれば、円高、NYダウが下がれば、円高というパターンもこのところほぼ定着している。新日銀総裁の、利下げに含みを残す、昨日の発言も影響した。
地震と相場を同列に並べるとは不謹慎だとお叱りを受けるかもしれない。しかし、日本は貿易立国、資源輸入大国である。為替の潮目の変化には、目を離すことは出来ない。(了)