ハリックの診断即治療&虹彩と、Kenさんの経済学&スケッチ

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NY原油一時バレル122.73ドル、NYダウ13,000ドル台回復(学校で教えてくれない経済学)

2008-05-07 08:42:38 | 経済学
 JR琵琶湖線、京都から約50分のところに安土(あづち)という駅がある。織田信長は天正四年(1576)に、安土城を建てた。しかし、天正十年(1582),信長が本能寺で命を落したあと落城した。安土駅は、安土城跡の最寄駅である。駅前には信長の銅像が建っていた。
 安土駅は、連休最後の日とはいえ、駅員一人、大袈裟に言えば人っ子一人いないといってもいい、閑散としていた。駅から徒歩、25分のところに、信長の館と名付けた建物があり、そこに、原寸大に復元された天守閣上部が納められており、見ごたえがあった。
 安土城跡を大手道の石段を、一段一段、ある種感慨をもって、踏みしめながら登った。石段に使われた敷石に、仏石も含まれていたことに改めて驚いた。墓石も使われたと言う。
400段ほど登ると本丸跡がある。標高199メートルの平城だが、眼下に広がる町並、琵琶湖を展望した。この城は、キリスト経宣教師、フロイスやその弟子、ロレンソン修道士を通じて、欧米人の間で広く知られている。恥ずかしながら、安土訪問は、はじめてだった。
NY原油先物市場で、WTI相場が、一時,史上最高値のバレル122.73ドルをつけ、121.87ドルで引きを終えた。ゴールドマンザックスのアナリストは、6ヶ月から2年のレンジで見れば、原油(WTI)相場は、150ドルから200ドルまで上がるとのレポートを発表した。
原油相場は、年初から27%値上がりした。一年前と比較すれば、97%上昇である。要するに1年で2倍になった。これは異常な動きである。本来なら異常であるはずの事柄が、こともなげに現実に起こっている。
米エネルギー情報局(EIA)は、5月6日、2008年上半期のWTI平均価格をバレル114ドルと発表した。米国の原油需要は日量19万バレル減るが、世界の原油需要は、中国などで増えて、全体としては、1.4%増の日量8,660万バレルと予測した。
原油相場のこのところの急騰には、イラン、ナイジエリアでの供給不安がある。しかし、根底には、中国などの根強い買い気を抜きにしては考えられない。米国でのガソリン相場が、ガロン3.10055ドルと新高値を更新し、暖房用油もガロン3.3535ドルと同じく過去最高値を更新した。ガソリンスタンドでガロン4ドルが現実味を帯びてきている。
原油相場を下支えしている要素にドル安の動きがある。
NY外国為替市場で、5月6日、ドルは、対ユーロで、1ユーロ=1.5531ドルで取引された。原油相場の新高値更新により、ECB(欧州中央銀行)が、インフレ懸念から、利下げ見送りが確実視されたことで、ドル先安感から、ドル売り・原油買いの方程式が確認された。
ドルは、対円でも売られ、前日の1ドル=105.50円から104.70円への値下がりの地合いを引き継いだ。原油高にもかかわらず、NYダウが取引終了にかけて、反発に転じたことで、円を売ってドルに代えて株を買う動きから、ドル安・円高への動きにブレーキがかかった。
NY株式市場は、前日比51ドル高い、13,020ドルで取引を終了した。再び、13,000ドルに乗せてきたことで、相次ぐ欧米の金融機関の赤字決算も相場が折り込みつつあるようだ。
もし、織田信長がいま、日本国の総理大臣であれば、何を考え,国民をどのようにリードしたのか興味深い。時代が大きく変わる、文字どおり大変な時代にありながら、余りにも政治家に危機感が希薄であるように思えてならない。リーダー不在の日本は不幸である。(了)

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