からだの健康と経済には共通点が多い。血液であれ栄養素であれ、管が詰まり、流れが止まると、とどのつまり、病気になる。
一年一回、定期健診を受けているから、うちは大丈夫だと、豪語しておられる方もおられる。ひとそれぞれだから、とやかく言う必要もないが、からだは、一日一日、変わっているとお医者さんは話しておられる。経済も同じで、日々、変化している。
船場吉兆が、廃業届けを出したと報道された。偽装表示問題発覚後、再スタートを切ったとき、予約客が殺到したと聞いた。「使い回し」していたことをそのとき隠していた。あの戦争で、日本は、事実関係をひた隠しにして、墓穴を掘った。
「臭い物に蓋をする」ということわざがある。広辞苑によれば、「醜悪な事実を、他人に知られないように一時的な手立てで隠す」と出ていた。「臭い物身知らず」とは、「自分の放つ匂いは気にならないように、自分の欠点には気がつかない」と広辞苑に出ていた。
多忙な毎日を送っておられる方が増えた。しかも、情報が氾濫しているから、全てに目を通せない。そういう方には、経済のことなら、原油・為替・金利の3点セットで、経済の健康診断の材料のひとつとして、参考にされることを、僭越ながら、お薦めしている。
NY原油先物(WTI)市場で、5月28日、原油相場は、ナイジエリアデルタ地帯での武装勢力の製油所攻撃を材料に、前日比2ドル近く反発、バレル131.03ドルで取引された。
ただ、原油相場は、135ドルの史上最高値を更新した。相場が休みたがっていることから、バレル125ドルまで値下がりするとの見方が出てきている。
EIA(米エネルギー情報局)は、同日、米国の原油需要は、08年1~3月期、4.3%減少したと発表した。一方、米ガソリン在庫減少を材料に、全米のレギュラーガソリンの平均小売価格が、ガロン(約3.8リッター)3.9387ドルと史上最高値を更新したと発表した。
NY外国為替市場で、5月28日、米耐久財受注高を材料に、ドルが買われ、1ユーロ=1.5612ドル、1ドル=104.68ドルで取引された。4月の耐久財データが、2.0%減の予測が0.5%減に留まり、4月の設備投資が3月の1.0%増から4.2%増と改善したことも貢献した。
このところドル堅調地合いが続いている。その背景の一つに、米国の利下げ打ち止め観測が底流を流れていることだ。3月のベアスターンズ救済で、サブプライムローン問題が峠を越したとの見方も出てきた。利下げの思惑が原油相場高騰の引き金になった反省もある。
米FRBは、FOMC議事録の中でも、景気とインフレは均衡していると書き、追加利下げ期待を打ち消す姿勢を見せた。一方、EU経済が、ユーロ高による弊害が、ドイツ以外で出てきている。年4.0%の政策金利で追加利上げはないとの見方もドル相場を支援している。
日本はどうか。10年物国債の利回りが年1.8%に迫ってきた。住宅ローン金利は長期金利に連動する。さすがの日本にも、利上げに向けて、足場固めが進む可能性が出てきた。
世界のいずれかで、いつ戦争が起こってもおかしくない、緊迫した状態にあると指摘する人が増えてきている。原油が2倍、石炭が3倍になった。これは正に「事件」である。
一番身近なからだの中は、日々変化している。世の中も、同じく、変化している。隠蔽体質が一番いけない。風通しを良くし、快眠快便で、明るく、元気に、難局を乗り切ろう。〈了〉
一年一回、定期健診を受けているから、うちは大丈夫だと、豪語しておられる方もおられる。ひとそれぞれだから、とやかく言う必要もないが、からだは、一日一日、変わっているとお医者さんは話しておられる。経済も同じで、日々、変化している。
船場吉兆が、廃業届けを出したと報道された。偽装表示問題発覚後、再スタートを切ったとき、予約客が殺到したと聞いた。「使い回し」していたことをそのとき隠していた。あの戦争で、日本は、事実関係をひた隠しにして、墓穴を掘った。
「臭い物に蓋をする」ということわざがある。広辞苑によれば、「醜悪な事実を、他人に知られないように一時的な手立てで隠す」と出ていた。「臭い物身知らず」とは、「自分の放つ匂いは気にならないように、自分の欠点には気がつかない」と広辞苑に出ていた。
多忙な毎日を送っておられる方が増えた。しかも、情報が氾濫しているから、全てに目を通せない。そういう方には、経済のことなら、原油・為替・金利の3点セットで、経済の健康診断の材料のひとつとして、参考にされることを、僭越ながら、お薦めしている。
NY原油先物(WTI)市場で、5月28日、原油相場は、ナイジエリアデルタ地帯での武装勢力の製油所攻撃を材料に、前日比2ドル近く反発、バレル131.03ドルで取引された。
ただ、原油相場は、135ドルの史上最高値を更新した。相場が休みたがっていることから、バレル125ドルまで値下がりするとの見方が出てきている。
EIA(米エネルギー情報局)は、同日、米国の原油需要は、08年1~3月期、4.3%減少したと発表した。一方、米ガソリン在庫減少を材料に、全米のレギュラーガソリンの平均小売価格が、ガロン(約3.8リッター)3.9387ドルと史上最高値を更新したと発表した。
NY外国為替市場で、5月28日、米耐久財受注高を材料に、ドルが買われ、1ユーロ=1.5612ドル、1ドル=104.68ドルで取引された。4月の耐久財データが、2.0%減の予測が0.5%減に留まり、4月の設備投資が3月の1.0%増から4.2%増と改善したことも貢献した。
このところドル堅調地合いが続いている。その背景の一つに、米国の利下げ打ち止め観測が底流を流れていることだ。3月のベアスターンズ救済で、サブプライムローン問題が峠を越したとの見方も出てきた。利下げの思惑が原油相場高騰の引き金になった反省もある。
米FRBは、FOMC議事録の中でも、景気とインフレは均衡していると書き、追加利下げ期待を打ち消す姿勢を見せた。一方、EU経済が、ユーロ高による弊害が、ドイツ以外で出てきている。年4.0%の政策金利で追加利上げはないとの見方もドル相場を支援している。
日本はどうか。10年物国債の利回りが年1.8%に迫ってきた。住宅ローン金利は長期金利に連動する。さすがの日本にも、利上げに向けて、足場固めが進む可能性が出てきた。
世界のいずれかで、いつ戦争が起こってもおかしくない、緊迫した状態にあると指摘する人が増えてきている。原油が2倍、石炭が3倍になった。これは正に「事件」である。
一番身近なからだの中は、日々変化している。世の中も、同じく、変化している。隠蔽体質が一番いけない。風通しを良くし、快眠快便で、明るく、元気に、難局を乗り切ろう。〈了〉