報徳学園4-2福井商:夏の甲子園
江嵜企画代表・Ken
地元、報徳学園が、夏の甲子園大会の第9日目の第一試合にコマを進め、福井商業と対戦することが決まって、楽しみにしてこの日を待っていた。試合開始9時30分の約1時間前に球場に着いた。ところが内野特別自由席、内野自由席いずれも入場券売り場には長蛇の列が出来ていた。待つ時間がもったいない。外野席へ回り、最上段の風通し抜群の席を確保できた。
誰が先発するか注目して甲子園へ出かけた。先発は3年生のエース大西だった。前の試合で6回から救援し、ゼロで抑えた大西を監督は使った。しかし、一年生の田村に、8回、9回は譲った。「(代えられて)悔しかった」と試合後、大西は話したと今朝の新聞で読んだ。田村は8回に痛烈なライトライナーを打たれた。9回には先頭打者にレフトフライを打たれた。もし抜かれていれば報徳に勝ちはなかった。結果論だが、どっちが勝ってもおかしくない、際どいゲームだった。
報徳は4回、2アウトから大西のライト前のヒットで追加の1点を入れた。大西は前の打席で送りバンドを2度試みたが失敗した。バントも出来ないのはなんとしたことかと、外野から見ていて思った。本人の気持ちは知る由もないが、本人が一番悔しかったに違いない。4回の大西自らが打ったヒットは、大西にとっても、チームにとっても、価値ある一打となった。
福井商業の投手、長谷川の立ち上がりを攻めて、報徳一番バッターの矢代がセンターに向けて大飛球を打ち上げた。センターは背走しながら手を伸ばしたが、ボールがグラブからこぼれるのが目の前でよく見えた。それが三塁打となり、最初の1点を報徳にもたらした。先んずれば人を制す。特に勝ち抜きトーナメントには先取点は有効だろう。
一方、福井商業は再三ランナーを出した。ヒット数は8本と報徳と同じだった。報徳は外野の守備も良かったが、内野も良かった。特に遊撃深くついたゴロをショート長谷場はさばいた。報徳の粘り強い守備が、勝敗を分けたと思う。攻撃は最大の防御というが、この日に限れば、投手も含め、報徳が守り勝ったという印象が強い。
開会式はネット裏で見た。先日の砺波工戦は三塁側内野席からだった。この日はライトスタンド最上段からの観戦となった。11時過ぎたあたりから日射しがきつくなり始めた。照り焼きになる前に試合が終わり幸いだった。外野からの球場の様子をスケッチした。(了)