「小生が毎日見ている天気予報では、圧倒的に日本気象協会の予報の方が、英国BBCの予報よりはるかに正確ですよ」とドイツ、ハンブルク駐在の「学校で教えてくれない経済学」の愛読者のHさんから今朝の「経済学」の記事を見て、早速メールをいただいた。
6日のWSJ紙は、「小麦相場、ロシア輸出禁止受けて2年来の高値」と題して、長文の記事を掲載していた。ところが最後まで読んでみると、2年前はブッシェル13ドルまで上がった。今回は昨日の急騰の後でも7.8ドルである。2年前と比べて今回はそれほどひどくないという見方が多い。
米国のピッツア大手DominoPizzaは来年1~3月まで相場に織り込み済みといい、OliveGardenのオーナー、DardenRestrantは一般的に年末まで原料は手当て済みで、ロシア、ウクライナ、カザフスタンの状況がさらに悪化しない限り、全コストの8%を占める小麦の今回の値上がりには対応できると答えたとWSJ紙は紹介していた。
日本でも業界紙には冷静な記事が出ているのかもしれない。他紙は知らぬが、一般紙に載ると影響は大きい。一昨日は読売朝刊、昨日は毎日朝刊に小麦相場42%高と危機感を煽るかのような記事が続いていた。いずれもドルベースやユーロベースでの値上がりである。
特にユーロは1ユーロ=160円が115円台まで値下がりした。1ドル93円から85円まで
ユーロほどの大幅でないが、ドルも値下がりした。円高メリットで円ベースでの値上げの
インパクトはその分緩和される。企業からお金をもらっているとは思いたくないが、円が強くなることで国民経済的にはメリットもあることを日本のマスコミは書かない。
5日付けのWSJ紙はエコノミストの投票結果として、中国のGDP成長率が8%に鈍化するとの予測を紹介していた。世界銀行は2010年の見通しを9.5%で出している。直近の二ュ-ズウイーク誌は、中国の発表する統計は信頼できないと書いていた。今回のWSJ誌にもエコノミストの見方が二分していると指摘している。専門家が迷っている。
ロンドンの紳士は傘を手放さないと昔から言われている。英BBCも日本気象協会も仕事だから予報しないわけにはいかない。先のHさんは、「週末にロンドンに行きます。BBCは土曜は晴れ、日本気象協会は晴れ時々雨。日曜日は、BBCは雨、Heavy showserですが、気象協会は晴れのち曇りになっています。」と書いていた。
相場と天気は常々似ていると思っている。相場は相場に聞けと言う明言もあるほどだ。「お天気もん」を広辞苑で引いた。気分の変わりやすいひとのことと出ていた。漁師は雲を見る。猟師は風を見るという。彼らは命が懸っている。人任せにすることが一番危ない。(了)
6日のWSJ紙は、「小麦相場、ロシア輸出禁止受けて2年来の高値」と題して、長文の記事を掲載していた。ところが最後まで読んでみると、2年前はブッシェル13ドルまで上がった。今回は昨日の急騰の後でも7.8ドルである。2年前と比べて今回はそれほどひどくないという見方が多い。
米国のピッツア大手DominoPizzaは来年1~3月まで相場に織り込み済みといい、OliveGardenのオーナー、DardenRestrantは一般的に年末まで原料は手当て済みで、ロシア、ウクライナ、カザフスタンの状況がさらに悪化しない限り、全コストの8%を占める小麦の今回の値上がりには対応できると答えたとWSJ紙は紹介していた。
日本でも業界紙には冷静な記事が出ているのかもしれない。他紙は知らぬが、一般紙に載ると影響は大きい。一昨日は読売朝刊、昨日は毎日朝刊に小麦相場42%高と危機感を煽るかのような記事が続いていた。いずれもドルベースやユーロベースでの値上がりである。
特にユーロは1ユーロ=160円が115円台まで値下がりした。1ドル93円から85円まで
ユーロほどの大幅でないが、ドルも値下がりした。円高メリットで円ベースでの値上げの
インパクトはその分緩和される。企業からお金をもらっているとは思いたくないが、円が強くなることで国民経済的にはメリットもあることを日本のマスコミは書かない。
5日付けのWSJ紙はエコノミストの投票結果として、中国のGDP成長率が8%に鈍化するとの予測を紹介していた。世界銀行は2010年の見通しを9.5%で出している。直近の二ュ-ズウイーク誌は、中国の発表する統計は信頼できないと書いていた。今回のWSJ誌にもエコノミストの見方が二分していると指摘している。専門家が迷っている。
ロンドンの紳士は傘を手放さないと昔から言われている。英BBCも日本気象協会も仕事だから予報しないわけにはいかない。先のHさんは、「週末にロンドンに行きます。BBCは土曜は晴れ、日本気象協会は晴れ時々雨。日曜日は、BBCは雨、Heavy showserですが、気象協会は晴れのち曇りになっています。」と書いていた。
相場と天気は常々似ていると思っている。相場は相場に聞けと言う明言もあるほどだ。「お天気もん」を広辞苑で引いた。気分の変わりやすいひとのことと出ていた。漁師は雲を見る。猟師は風を見るという。彼らは命が懸っている。人任せにすることが一番危ない。(了)