ハリックの診断即治療&虹彩と、Kenさんの経済学&スケッチ

虹彩には、体質や、現在、過去、未来、のデータが秘められています。虹彩学による虹彩分析を針灸、巨針、食事療法の指針に!

天気予報と相場は良く似ている、人任せが一番危ない(学校で教えてくれない経済学)

2010-08-06 15:27:28 | 経済学
「小生が毎日見ている天気予報では、圧倒的に日本気象協会の予報の方が、英国BBCの予報よりはるかに正確ですよ」とドイツ、ハンブルク駐在の「学校で教えてくれない経済学」の愛読者のHさんから今朝の「経済学」の記事を見て、早速メールをいただいた。

6日のWSJ紙は、「小麦相場、ロシア輸出禁止受けて2年来の高値」と題して、長文の記事を掲載していた。ところが最後まで読んでみると、2年前はブッシェル13ドルまで上がった。今回は昨日の急騰の後でも7.8ドルである。2年前と比べて今回はそれほどひどくないという見方が多い。

米国のピッツア大手DominoPizzaは来年1~3月まで相場に織り込み済みといい、OliveGardenのオーナー、DardenRestrantは一般的に年末まで原料は手当て済みで、ロシア、ウクライナ、カザフスタンの状況がさらに悪化しない限り、全コストの8%を占める小麦の今回の値上がりには対応できると答えたとWSJ紙は紹介していた。

日本でも業界紙には冷静な記事が出ているのかもしれない。他紙は知らぬが、一般紙に載ると影響は大きい。一昨日は読売朝刊、昨日は毎日朝刊に小麦相場42%高と危機感を煽るかのような記事が続いていた。いずれもドルベースやユーロベースでの値上がりである。

特にユーロは1ユーロ=160円が115円台まで値下がりした。1ドル93円から85円まで
ユーロほどの大幅でないが、ドルも値下がりした。円高メリットで円ベースでの値上げの
インパクトはその分緩和される。企業からお金をもらっているとは思いたくないが、円が強くなることで国民経済的にはメリットもあることを日本のマスコミは書かない。

5日付けのWSJ紙はエコノミストの投票結果として、中国のGDP成長率が8%に鈍化するとの予測を紹介していた。世界銀行は2010年の見通しを9.5%で出している。直近の二ュ-ズウイーク誌は、中国の発表する統計は信頼できないと書いていた。今回のWSJ誌にもエコノミストの見方が二分していると指摘している。専門家が迷っている。

ロンドンの紳士は傘を手放さないと昔から言われている。英BBCも日本気象協会も仕事だから予報しないわけにはいかない。先のHさんは、「週末にロンドンに行きます。BBCは土曜は晴れ、日本気象協会は晴れ時々雨。日曜日は、BBCは雨、Heavy showserですが、気象協会は晴れのち曇りになっています。」と書いていた。

相場と天気は常々似ていると思っている。相場は相場に聞けと言う明言もあるほどだ。「お天気もん」を広辞苑で引いた。気分の変わりやすいひとのことと出ていた。漁師は雲を見る。猟師は風を見るという。彼らは命が懸っている。人任せにすることが一番危ない。(了)

  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

日本は宝の山、知らぬは日本人ばかりなり?(学校で教えてくれない経済学)

2010-08-06 05:40:46 | 経済学
「中国は2兆5,000億ドル(ドル85円換算:約213兆円)の外貨を保有している。日本政府の統計によると、中国は今年5月までに円保有を1兆5,000億円まで増やした。中国が外貨資産の1%を円投資に振り向けるだけで、日本の月間経常収支黒字額に相当し、円の長期的な強さの大きな要因になる」と5月付けのWSJ紙電子版は書いた。

4日の東京債券市場で、新発10年物国債の利回りが0.995% まで低下した。WSJ紙によれば「中国の円購入に民間の投資家も追随し、日本国債の需要を押し上げた」と指摘した。アメリカとヨーロッパのデフレ懸念からと日本の新聞には出ていた。実は、中国が日本の国債を買ったことが日本国債の相場を引き上げ、1%割れの金利が実現したのではないか。

月刊雑誌「到知」9月号に、上智大学名誉教授、渡部昇一氏が、「水不足にあえぐ中国が最近,目を付けているのが豊富な日本の水資源である。一方、日本では山林の荒廃が大きな社会問題になっている。山林を維持できない農家にとって中国からの買収話は渡りに船だ」と書いておられた。

渡部教授は、「中国マネーがニセコでリゾート地を開発する計画が進んでいる。バブル期2億円していた別荘がいま10分の1まで値下がりしている。日本のデベロッパーは疲弊してしまっており、銀行もお金を貸さない。千歳市で中国人富裕層向けに別荘の販売が始まった。ところが日本の政治家は危機感を全く感じていない。怖ろしいことだ。」と嘆いている。

中国人の考え方は、早晩値打ちの下がる紙きれを持っていても意味がない。捨て値同然に放置されている日本の山林や日本人が手を出さない放置されたリゾート地は格好の獲物だろう。原油相場が上がるのも金相場が値上りしているのも中国買い抜きには説明できまい。

一方、5日付けのWSJ紙は、欧州小麦相場が史上最高値を記録した。延焼を続ける森林火災による死者が50人に達した。プーチン首相は被災農家に12億ドル保証と小麦輸出禁止を要請したことが穀物相場急騰の引き金となった。モスクワでは煙公害(スモッグ)防護マスクが売れ、エアコンを買うために1週間待ちの行列が出来ていると報じていた。

「世界的な猛暑はラニーニャ現象が原因で、今年の夏は「猛暑」と英国国際気象天文台が今年3月に予報していた。ところが、日本のマスコミは気象庁の長期予報(冷夏)を流し続けた。今年の冬は英国の予報では「暖冬」である。」と「学校で教えてくれない経済学」の愛読者のひとりのSさんから昨夜メールをいただいた。

価値のないものには中国人は一切手を出さない。日本の水資源、北海道のリゾートは好例だ。日本には宝物がごろごろ転がっている。知らぬは日本人ばかりなりとは情けない。(了)

  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする