ハリックの診断即治療&虹彩と、Kenさんの経済学&スケッチ

虹彩には、体質や、現在、過去、未来、のデータが秘められています。虹彩学による虹彩分析を針灸、巨針、食事療法の指針に!

海図なき航海で、プロの船長も機関長も不在の日本丸が危ない(学校で教えてくれない経済学)

2010-08-24 22:29:50 | 経済学
「円安」という筋肉増強剤を注射して、なんとかオリンピックに出られていた。ところが病気の途中で「円安」という薬が、日本の事情ではなく日本以外の国の事情によって、自分が思うような形では手に入り難くなってきたことで、日本という国に焦りが出て来た。

円が強いから「円高」になっているのでない。ドルのおひざ元アメリカが、自分のルールでお構いなしにドル札を印刷する。一方、第2の通貨として誕生したユーロもドイツ、フランスは元気だが、ユーロ圏全体としては病気である。病気の国の通貨は買えない。

菅直人首相と日本銀行の白川方明総裁が、23日、電話で協議したと伝えられる。ところが「円高」対策で具体的にアクションを取るとのアナウンスは一切なかった。日本の事情で「円高」になっておれば、それなりに手の打ちようもあろう。全てが他人任せであるから、なにひとつ手が打てないのであろう。

円買いを仕掛けている投機家の思うつぼだ。24日の東京外国為替市場で、1ドル=84円台後半、1ユーロ=107円前半まで円高が進んだ。24日の東京株式市場では、この先さらに円高が一段と進み、輸出企業の業績に悪影響が出るとの思惑から、日経ダウは、前日比121円安の9,000円割れの8,995円と1年3ケ月振りの安値で取引を終了した。

一方、24日付けのWSJ紙は、8月10日開かれた、米FOMC(連邦公開市場委員会)で、バ―ナンキFRB議長就任後4年半で初めてという激しい議論があったと伝え、17名の内7名が、現状以上の金融緩和政策に反対もしくは態度保留を表明したと出ていた。

同紙によれば、バ―ナンキという男は、メンバーに十二分に持論をはきださせ、最後は自分の意見を通してしまう。そうすることによってコンセンサスをつくり、さまざまな局面を乗り切ってきた。1930年代のデフレを2度と繰り返さないと2002年のMiltonFriedman生誕90年祭で約束した男であると紹介していた。

ワイオミング州のジャクソンホールで27~28日にカンザスシティ―連銀主催の経済シンポジウムが開催される。同会議で講演するバ―ナンキ議長が、米国が現在直面しているさまざまな状況について、具体的にどのように語るか注目されるとWSJ紙は書いていた。

問題は日本である。一国の総理が日銀総裁と会談すると事前にマスコミに流して、いかにも具体的な対策が出るかのようなポーズをとった。それも電話会談で、12~3分だったというではないか。素人考えでも、国民を小馬鹿にしたような発表で、報道自体信用できない。

こころは民にあらず。海図なき航海で、プロの船長も機関長も不在の日本丸が危ない。(了)

  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

ロシアが輸入禁止しても中国OKで湧きたつ豪カンガルー業界(学校で教えてくれない経済学)

2010-08-24 01:43:44 | 経済学
カンガルーの肉の輸出が、衛生面のチエックを終えて、豪中政府間で正式に合意されたことで、中国向けの輸出拡大のチャンス到来と関係業界は、湧きかえっていると8月23日のオーストラリアABCテレビをNHK・BS「おはよう世界」が紹介していた。

野生カンガルーの肉は、先住民アボリジニの貴重なタンパク源だそうだ。ただ、豪州一般では普及していない。今朝のテレビニュ-スに、豪州で中国料理店を経営する女社長が登場した。北京のレストランでは既にカンガルー肉の人気が出ており、中国は将来、カンガルー肉の大きな市場に発展すること間違いなしと強調していた。

当の女主人によれば、カンガルーのヒレ肉が、口あたりが柔らかく特にうまい。ただ、火を通しすぎると肉が固くなる。手早く料理するのがコツだと話していた。中国人は、パンダ以外の野生動物の肉は全て食べる。特に野生動物と聞けば目がない。「野生の味」を意味することば「野味」は高級料理の称号でもあると話していた。

なぜ中国向け輸出に湧きたっているのか。ヤフーのインターネットで、好学のために調べてみた。昨年、豪州のカンガルー肉輸出の2/3以上を占めていたロシアが食品衛生上の懸念を理由に、豪州からのカンガルー肉の輸入を全面禁止した。豪州のカンガルー産業が崩壊の危機に瀕した、と書いていた。底流に50万の先住民アボリジニ対策が垣間見える。

一方、自然保護団体は、干ばつで打撃を受けた上に中国向けのカンガルー輸出が急増すれば、豪州でのカンガルーの生存が脅かされると反対を開始したとABCは紹介していた。

先のヤフーで検索していたら、異常繁殖した有毒のオオヒキガエル(Cane toad)を中国向けに食材や漢方薬として輸出交渉が始まった。ある漢方薬会社のオーナーは、「オーストラリアになん匹ヒキガエルがいるのか」と聞き、「全部買うから.摂ってすぐ送ってくれ」と言ったという話まで紹介していた。毒があろうとなかろうと商売になれば、なんでもやるというのが中国流なのかもしれない。

カンガルーで驚いていてはいけない。野生ラクダを賭殺してクロコダイルの餌にするという話も出ていた。現在オ―ストラリアでは野生のラクダが100万頭いる。10年後に2倍になる。野生のラクダによる被害も出ている。間引きのためと先住民アボリジニに雇用機会を確保する狙いがあると書いていた。「間引き」となると自然保護団体は反対しないのか。

豪州の自然保護団体といえば日本の捕鯨調査船に体当たりした。「間引き」ならカンガルー
賭殺もOKなのだ。しかしクジラは許せないという。それが欧米人の流儀である。国それぞれに文化がある。事情も異なることを踏まえて外交交渉でも堂々と当って欲しい。(了)

  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする