神戸三宮街頭演奏風景
江嵜企画代表・Ken
フラワーショップ「潤」に先日描いたゼラニウムのスケッチコピ-を届けた。この日はミニバラの鉢が店頭に並んでいた。あいかわらず大勢のお客さんが店の前に大袈裟でなく、群がっていた。
いつものコースであるが、画材店「ルナ―」で少し大きめのスケッチブックと膠(にかわ)が少なくなってきたので中ぶりの一瓶買った。膠職人がだんだん少なくなってきているようで、いずれ手に入り難くなるという話がもっぱらだ。
いつものルートである神戸国際会館南広場を通るが、この日は国際会館4Fに事務所を構える音楽教室の生徒勧誘のためのパフォーマンスとして、フルートとバイオリンの教室の先生というふれこみの二人が生演奏している場面に出くわした。
しばらくは立ち止って演奏を聞いていた。ところが二人の先生の躍動感あふれる生演奏に大いに刺激され、椅子に腰をおろして真面目にスケッチすることに決めた。
もともと通り道ということから、正直、冷やかし半分の人がほとんどの
ようだった。先日のJR大阪駅構内の喫茶でもそうだった。客の回転が実に早い。移動が激しいから席の暖まる間もない。よって、油断も隙もあったものではない。早打ちマックのようにこの日もスケッチした。
♪もしも・ピアノが・ひ・け・た・な・ら♪と、昔、西田敏幸さんが歌って、ヒットした曲があった。評論家の竹村健一さんを嫌う人は多い。ところが、そのあたりは彼も先刻承知で、さりげなくピアノを弾いて、大いに得をしたと、ご自身が話していた。
舞台の袖で、足を揃えて座っている女性がいる。一曲演奏が終わると、やおら立ち上がって、教室のPRを始める。終われば新たな演奏が始まる。それを繰り返していた。
彼女の話を聞いていると、こうだ。国際会館の4Fにある教室を帰りに試しに一度覗いみてはいかかがですか。申し込み手続きは、舞台うしろで簡単に出来ます。楽器が弾けるようになると、あなたの魅力がまた一段とアップしますよ、と楽器が弾けることの効用を盛んにアッピールしていた。
音楽を聞いたり、歌を歌ったりは好きである。しかし、何か一つ楽器が弾けたら、いいなあ、と年齢も考えずに、希望だけは捨てていない。(了)