【士にして居(きょ)を懐(おも)うは、以(もっ)て士と為すに足らず】
(教養のある人が逸楽にふけり、気楽な生活に心を奪われるようになったら、教養人としては失格である)
仕事中でも家庭生活や趣味のことしか考えないような人は、どんなに勉強しても君子にはなれないという厳しい教訓です。
実際腕のたつ鍼灸師というのは、仕事中はおろか家庭にいるときでも仕事(鍼灸治療)のことを考えているものです。
そのようになったほうがいいとは言いませんが、逸楽だけは気を付けたほうがいいようです。
例えば、いくら腕がたつと言われた鍼灸師でも、書画骨董や趣味の逸楽に走ると、進歩が止まってしまい、過去の栄光にすがろうとする話や、権威を誇示しようと言動が多くなるものです。
鍼灸師にとっては「陰陽」の判断というのは、基本的な判断基準になるのですが、「陰陽」の使い方を知らない人が多い。
それは、陰陽の特性を熟知してないことに由来するようで、今度の ≪臨床実践塾≫ では、陰陽の特性と使い方も解説する予定です。
今度からの講習では、一穴鍼法が使えるようになるための、理論と実技です。
そこで「陰陽」の解説から始めるのは、陰陽が分かれば、経絡や経穴の使い方もわかるようになり、治療がスムーズに運べるようになるからです。
陰陽を、「実用弁証法」で使いこなせるようになれば、患者さんにも「陰陽の実験」をして見せることで、鍼灸師としての格が上がると思うのです。
「陰には陽を、陽には陰を」というのが基礎になるのですが、それは「調和」をいうことで、仕事を陽とするなら逸楽を陰として考えると、どちらに重きを置くかで人物評価もできるわけです。
「陰」の特性として「緩める」というのがありますが、逸楽のことばかり考えている人は陰の要素が多くなるので、緩み過ぎて堕落しやすくなります。
それが論語でいう【士と為すに足らず】になるわけです。
熱は陽に分類します。
となると、当然その反対の冷えは陰に分類されます。
痛みというのは、陰でも陽でも発生しますので、熱でも冷えでも痛みが起るわけです。
また、時間という陽性が加わることで、陰陽が逆転してきます。
腰が痛いという症状で考えますと、熱があれば冷やしていいのですが、慢性化して冷えているのに、シップなどで冷やすのは症状を悪化させるだけです。
発熱も陰からくるのと陽からくるのがあります。
熱があるからといって、ただ冷やせばいいものではないわけです。
冷えて熱が起っていたら、暖めて治す方法を用いるわけです。
経絡にも陰経と陽経があります。
陰経の症状に陽経を使うこともありますが、まずは基本的な使い方から覚えなければ、間違った治療をしてしまいます。
陰陽は一つの道具です。
道具は使い慣れないと上手く使えません。
「士と為る」には、普段の生活でも陰陽を使った生活をするわけです。
(教養のある人が逸楽にふけり、気楽な生活に心を奪われるようになったら、教養人としては失格である)
仕事中でも家庭生活や趣味のことしか考えないような人は、どんなに勉強しても君子にはなれないという厳しい教訓です。
実際腕のたつ鍼灸師というのは、仕事中はおろか家庭にいるときでも仕事(鍼灸治療)のことを考えているものです。
そのようになったほうがいいとは言いませんが、逸楽だけは気を付けたほうがいいようです。
例えば、いくら腕がたつと言われた鍼灸師でも、書画骨董や趣味の逸楽に走ると、進歩が止まってしまい、過去の栄光にすがろうとする話や、権威を誇示しようと言動が多くなるものです。
鍼灸師にとっては「陰陽」の判断というのは、基本的な判断基準になるのですが、「陰陽」の使い方を知らない人が多い。
それは、陰陽の特性を熟知してないことに由来するようで、今度の ≪臨床実践塾≫ では、陰陽の特性と使い方も解説する予定です。
今度からの講習では、一穴鍼法が使えるようになるための、理論と実技です。
そこで「陰陽」の解説から始めるのは、陰陽が分かれば、経絡や経穴の使い方もわかるようになり、治療がスムーズに運べるようになるからです。
陰陽を、「実用弁証法」で使いこなせるようになれば、患者さんにも「陰陽の実験」をして見せることで、鍼灸師としての格が上がると思うのです。
「陰には陽を、陽には陰を」というのが基礎になるのですが、それは「調和」をいうことで、仕事を陽とするなら逸楽を陰として考えると、どちらに重きを置くかで人物評価もできるわけです。
「陰」の特性として「緩める」というのがありますが、逸楽のことばかり考えている人は陰の要素が多くなるので、緩み過ぎて堕落しやすくなります。
それが論語でいう【士と為すに足らず】になるわけです。
熱は陽に分類します。
となると、当然その反対の冷えは陰に分類されます。
痛みというのは、陰でも陽でも発生しますので、熱でも冷えでも痛みが起るわけです。
また、時間という陽性が加わることで、陰陽が逆転してきます。
腰が痛いという症状で考えますと、熱があれば冷やしていいのですが、慢性化して冷えているのに、シップなどで冷やすのは症状を悪化させるだけです。
発熱も陰からくるのと陽からくるのがあります。
熱があるからといって、ただ冷やせばいいものではないわけです。
冷えて熱が起っていたら、暖めて治す方法を用いるわけです。
経絡にも陰経と陽経があります。
陰経の症状に陽経を使うこともありますが、まずは基本的な使い方から覚えなければ、間違った治療をしてしまいます。
陰陽は一つの道具です。
道具は使い慣れないと上手く使えません。
「士と為る」には、普段の生活でも陰陽を使った生活をするわけです。