ハリックの診断即治療&虹彩と、Kenさんの経済学&スケッチ

虹彩には、体質や、現在、過去、未来、のデータが秘められています。虹彩学による虹彩分析を針灸、巨針、食事療法の指針に!

論語と鍼灸 (17) 腕のたつ鍼灸師の共通点

2011-05-22 12:43:06 | 論語と鍼灸
【士にして居(きょ)を懐(おも)うは、以(もっ)て士と為すに足らず】
(教養のある人が逸楽にふけり、気楽な生活に心を奪われるようになったら、教養人としては失格である)

仕事中でも家庭生活や趣味のことしか考えないような人は、どんなに勉強しても君子にはなれないという厳しい教訓です。
実際腕のたつ鍼灸師というのは、仕事中はおろか家庭にいるときでも仕事(鍼灸治療)のことを考えているものです。

そのようになったほうがいいとは言いませんが、逸楽だけは気を付けたほうがいいようです。
例えば、いくら腕がたつと言われた鍼灸師でも、書画骨董や趣味の逸楽に走ると、進歩が止まってしまい、過去の栄光にすがろうとする話や、権威を誇示しようと言動が多くなるものです。


鍼灸師にとっては「陰陽」の判断というのは、基本的な判断基準になるのですが、「陰陽」の使い方を知らない人が多い。
それは、陰陽の特性を熟知してないことに由来するようで、今度の ≪臨床実践塾≫ では、陰陽の特性と使い方も解説する予定です。

今度からの講習では、一穴鍼法が使えるようになるための、理論と実技です。
そこで「陰陽」の解説から始めるのは、陰陽が分かれば、経絡や経穴の使い方もわかるようになり、治療がスムーズに運べるようになるからです。
陰陽を、「実用弁証法」で使いこなせるようになれば、患者さんにも「陰陽の実験」をして見せることで、鍼灸師としての格が上がると思うのです。

「陰には陽を、陽には陰を」というのが基礎になるのですが、それは「調和」をいうことで、仕事を陽とするなら逸楽を陰として考えると、どちらに重きを置くかで人物評価もできるわけです。
「陰」の特性として「緩める」というのがありますが、逸楽のことばかり考えている人は陰の要素が多くなるので、緩み過ぎて堕落しやすくなります。
それが論語でいう【士と為すに足らず】になるわけです。

熱は陽に分類します。
となると、当然その反対の冷えは陰に分類されます。
痛みというのは、陰でも陽でも発生しますので、熱でも冷えでも痛みが起るわけです。
また、時間という陽性が加わることで、陰陽が逆転してきます。
腰が痛いという症状で考えますと、熱があれば冷やしていいのですが、慢性化して冷えているのに、シップなどで冷やすのは症状を悪化させるだけです。

発熱も陰からくるのと陽からくるのがあります。
熱があるからといって、ただ冷やせばいいものではないわけです。
冷えて熱が起っていたら、暖めて治す方法を用いるわけです。
経絡にも陰経と陽経があります。
陰経の症状に陽経を使うこともありますが、まずは基本的な使い方から覚えなければ、間違った治療をしてしまいます。

陰陽は一つの道具です。
道具は使い慣れないと上手く使えません。

「士と為る」には、普段の生活でも陰陽を使った生活をするわけです。

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猪熊佳子日本画個展風景(スケッチ&コメント)

2011-05-22 06:11:08 | スケッチ


猪熊佳子日本画個展風景

江嵜企画代表・Ken



近鉄八尾駅前にある八尾西武店6階画廊で猪熊佳子日本画展が5月30日まで開かれている。この日は猪熊佳子先生が会場に顔を出されると聞いていたので教室の生徒が集まった。

4号から30号まで多くは6~8号だったが、森の風景を中心に20点ばかりの作品を堪能した。会場の様子をいつものようにスケッチした。

お昼時間猪熊先生に時間をいただき、生徒有志で、同デパート8階のレストラン街で和食バイキングを食べながら勧談出来幸いだった。

やや気がかりなことに、土曜日だったが、デパートは閑散としていた。買い物のついででもいいから、せっかくの展覧会である、一人でも多くの日本画ファンに尋ねて欲しかったが会場に足を運ぶ客はすくなかった。プロの日本画家の絵を生で見られる絶好のチャンスである。デパートもPRにもっと力を入れる必要があるだろう。

一番驚いたのは、来訪者名簿が受付に置いてなかった。失礼を省みず言えばデパートの方針とのことだったが、これは明らかに怠慢だろう。猪熊先生が会場に出ておられる日はいい。そうでない日に訪れた人を知るすべがないではないか。

帰路、阪神なんば線に乗車した。難波から4人の老人グループがたまたま前の席に座った。聞くとはなしに話を聞いていると兄妹だと分かった。あまりに楽しそうに話に興じておられたので、思わずスケッチをし、即興で仕上げてお渡しした。

自分で言うのもおこがましいが、それが大受けだった。お姉さんとおぼしき方が、丁重に礼をいい、財布の中に大事そうにしまいこまれた。東京から観光で関西方面にやってきた。明日は一日休んで明後日は神戸観光で、楽しみにしていると嬉しい話を聞かせてくれた。彼らは阪神芦屋駅で降りた。

東日本大震災で東京はいかがでしたかと水をむけたら、先のお姉さん格と思しきご婦人が、水に一時苦労しました。いまはほとんど心配ありませんと答えてくれた。いい旅の思い出が出来たと、お別れの時4人全員から丁重な挨拶を受けた。

出過ぎたまねは慎むべきだが、これもスケッチの効用と自画自賛している。(了)


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