【巧言、令色、鮮ないかな仁】
これは有名な論語で、私も何度かブログに書いた記憶があり、注釈書によっては、
【巧言、令色、鮮なし仁】とか
【巧言、令色、鮮なき仁】と書かれいる。
福田先生は、冒頭の訳文を掲載していて、解釈は、
「口のうまい人、こびを売るのがうまい人、そういった人には仁(良心)が少ないです。」と書かれています。
解釈も、それぞれの本によて多少違うところがありますが、だいたいの意味においては同じです。
福田先生は『朱子学』や『兵法』をかなり研究していて、著書も多く、表現も非常に豊かなので、論語に付けられたエピソードも面白い。
【北宋の時代、北宋国の冠準(こうじゅん)が食事をしていて、ヒゲが汚れると、部下の丁謂(ていい)がさっと汚れをふきとってあげようとしました。上司に気に入られたいがためです。しかし冠準は、怒って言いました。「お前は高い地位にいながら、わざわざ人のヒゲまでふこうとするのか」】
新しいスタッフが入ってくると、ほとんどの人がやることがあります。
寒くもないのに、置鍼中の患者さんの背中にタオルケットを掛けることです。
しばらくはそのままにしているのですが、忙しい時でもそれをする人がいるし、習慣的にする人もいる。
患者さんがベッドから降りるとき、ベッドの下にスリッパを揃えてあげるのは私もしますが、置鍼中の背中にタオルケットを掛けるのは、患者さんが寒そうにしているときだけです。
患者さんは、タオルケットを掛けられるのを嫌がる方もいるので、スタッフには、
「必要ない時にはタオルケットを掛けないでください」と言う。
タオルケットを掛けられると、刺鍼のときに邪魔になるし、それを嫌がる患者さんなら、患者さんにとっては迷惑な話だからです。
それと、この【巧言、令色、鮮ないかな仁】になりたくないからです。
必要もないのに他人の食後のヒゲを拭こうとしたり、必要もないのに患者さんにタオルケットを掛けたりしていると、「こびへつらって」いるように見えるので、ほんとうに相手がして欲しいことなのかどうかを見定めることが大切だと思う。
その判断基準は、「仁の心」ではないかと思う。
仁という字は、人が二(人)と書きます。
則ち、人と人とのコミュニケーションであり、相手を思いやる気持ち、「良心」になるわけです。
本当に相手のことを思いやるなら、余計なことはしないほうがいい。
仮に、食事のたびに毎回、他人にヒゲを拭いてもらっていたら、「誰かが口を拭いてもらうのが当たり前」と思うようになります。
そんな人が増えたら社会は乱れてしまいます。
これは有名な論語で、私も何度かブログに書いた記憶があり、注釈書によっては、
【巧言、令色、鮮なし仁】とか
【巧言、令色、鮮なき仁】と書かれいる。
福田先生は、冒頭の訳文を掲載していて、解釈は、
「口のうまい人、こびを売るのがうまい人、そういった人には仁(良心)が少ないです。」と書かれています。
解釈も、それぞれの本によて多少違うところがありますが、だいたいの意味においては同じです。
福田先生は『朱子学』や『兵法』をかなり研究していて、著書も多く、表現も非常に豊かなので、論語に付けられたエピソードも面白い。
【北宋の時代、北宋国の冠準(こうじゅん)が食事をしていて、ヒゲが汚れると、部下の丁謂(ていい)がさっと汚れをふきとってあげようとしました。上司に気に入られたいがためです。しかし冠準は、怒って言いました。「お前は高い地位にいながら、わざわざ人のヒゲまでふこうとするのか」】
新しいスタッフが入ってくると、ほとんどの人がやることがあります。
寒くもないのに、置鍼中の患者さんの背中にタオルケットを掛けることです。
しばらくはそのままにしているのですが、忙しい時でもそれをする人がいるし、習慣的にする人もいる。
患者さんがベッドから降りるとき、ベッドの下にスリッパを揃えてあげるのは私もしますが、置鍼中の背中にタオルケットを掛けるのは、患者さんが寒そうにしているときだけです。
患者さんは、タオルケットを掛けられるのを嫌がる方もいるので、スタッフには、
「必要ない時にはタオルケットを掛けないでください」と言う。
タオルケットを掛けられると、刺鍼のときに邪魔になるし、それを嫌がる患者さんなら、患者さんにとっては迷惑な話だからです。
それと、この【巧言、令色、鮮ないかな仁】になりたくないからです。
必要もないのに他人の食後のヒゲを拭こうとしたり、必要もないのに患者さんにタオルケットを掛けたりしていると、「こびへつらって」いるように見えるので、ほんとうに相手がして欲しいことなのかどうかを見定めることが大切だと思う。
その判断基準は、「仁の心」ではないかと思う。
仁という字は、人が二(人)と書きます。
則ち、人と人とのコミュニケーションであり、相手を思いやる気持ち、「良心」になるわけです。
本当に相手のことを思いやるなら、余計なことはしないほうがいい。
仮に、食事のたびに毎回、他人にヒゲを拭いてもらっていたら、「誰かが口を拭いてもらうのが当たり前」と思うようになります。
そんな人が増えたら社会は乱れてしまいます。