ハリックの診断即治療&虹彩と、Kenさんの経済学&スケッチ

虹彩には、体質や、現在、過去、未来、のデータが秘められています。虹彩学による虹彩分析を針灸、巨針、食事療法の指針に!

「世界に誇る日本人」「ビンラディン後のアメリカと世界」:ニュ―ズウイーク日本版特集号はお勧めか?

2011-05-11 22:58:25 | 経済学
(学校で教えてくれない経済学)



「世界に誇る日本力」(TheJapaneseEdge)のタイトルで、近着のニュ―ズウイーク日本版が駅の店頭に並んでいる。「世界が尊敬する日本人25人」のコーナーもあり、ただダメだ、ダメだと、日本人を自虐的にしか見ようとしない向きには参考になる話がてんこ盛りに入っている。お時間の許す方は本屋さんででも立ち読みしていただければありがたい。

ビンラディン殺害後初めての当誌発行ということもあり、ビンラディンの過去、現代、未来いずれの側面からも問題点をえぐり出している。さすが、ご当所アメリカの週刊誌だけのことはある。「ビンラディンを葬り去った」との見出しは刺激的だが、今回活躍した米特殊部隊の実態にも触れた。さらに、今回の事件後、大統領選挙を来年に控えて、アメリカの世論が、「臆病オバマ」見直しに動く可能性が出て来たとの指摘もあり、一部450円はお値打ちと勝手に思っている。

日本特集記事の中で、「世界が尊敬する日本人25人」の中に女優の原節子さん(90)が選ばれている。フィリップ・ホーンという映画評論家の文が掲載されているが、「出演した6本の小津作品なしに原の魅力は語れない。彼女は群像劇の精神的柱として知恵や円熟、美、上品さ、そして作品が呼び覚ます人間の価値をそっと、輝くように見せてくれた」と絶賛,「外国では、約50年前の引退時より間違いなく有名だ」と氏が書いたページが特に印象に残った。

本号で「日本衰退論は安易な見方」と書いたバラグ・カンナはニュ―アメリカ財団上級研究員でもある。「中国では自動車から家電製品、化粧品まで、あらゆるモノの消費が急増している。今後は日本の医療機器や医薬品、高級食材の需要が高まり、日本を訪れる観光客や留学生もさらに増えるだろう。」と氏は書いた。中国人が本気になって日本製品を買い始めたらどういう事態になるか。想像するだけでも怖ろしい世界が展開するであろう。

アメリカ人も中国人も本当のところ、日本人を怖がっているのではないか。日本人の能力おそるべしとアメリカ人も中国人も思っているに違いないと常々思っている。謙譲の美徳は美しい生き方。しかし、それも程度問題であろう。東日本大震災に際して、今なお、自粛を求める空気が根強い。度が過ぎた自粛が、一日も早い復興にどれほどマイナスに働いてしまうかにどうして気がまわらないのだろうか。これほどもったいない話はない。

もったいないついでに言えば、日本人は、プレゼンテーション、つまり意見表明のまずさから、随分割を食っているケースが多い。口に出して言わないと相手に、ひとの気持なんか、そう簡単に伝わるものでない。日本人は外交ベタとよく言われる。そんな大それた世界の話でない。「ありがとう」の一言が夫婦の間でさえ、お互いが口に出して言えないひとが多いという話をよく聞く。いただきものをしても、ひとこと、ありがとうと、素直に言えないこととも共通している。

東日本大震災は5月11日で丸2ケ月を迎え、地震発生の午後2時46分に被災地各地で黙とうをささげる様子をテレビが写していた。今回の震災は、不幸な出来事であった。しかし、日本人に秘められた世界に誇る人間力を発揮することこそが、多くの犠牲者の御霊に報いる一番の近道であるように思えてならない。(了)

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マイクロソフトがスカイブを85億ドルで買収、NYダウ75ドル高(学校で教えてくれない経済学)

2011-05-11 10:52:40 | 経済学
マイクロソフト(Microsoft)が、インターネット電話サービスのスカイプ(Skype)を85億ドル(約6,800億円)キャッシュで買収のニュースが世界をかけめぐった。10日付けのWSJ紙はA4サイズ2ページで詳しく紹介、英BBC,ドイツZDFが伝えるニュースをNHK/BS「ワールドWavwMorning」が紹介した。テレビ東京「モーニングサテライト」も当然のことのように伝えた。WSJ紙によれば、スカイプは、マイクロソフトの一事業部門となり、スカイプのトニ―・べイツCEOが「マイクロソフト・スカイプ」の社長に就任する。

マイクロソフトによるスカイプ買収のニュ-スに元気づけられて、10日のNYダウは、前日比75ドル上げ、12,760ドルで取引を終えた。今回のM&Aによりその他の情報通信メーカーにも波及するとの思惑からハイテク株主体のナスダックも1%上げ2,871ポイントで取引を終えたとWSJ紙が伝えた。

10日のWSJ紙の記事では、多くのページを割いて、米大手小売が、大挙して香港の目抜き通りのビルを借り、出店計画を進めている。新たに進出するAbercrombie&Fitchは、PedderBuildingのレンタル代を倍以上払うことになっている。標的は大陸から押し寄せる何百万もの中国人観光客であるとWSJ紙は書いていた。

香港の今年1~3月の小売売上高は前年同期比20%増えたと香港統計局は発表した。今年1~4月の中国人観光客は、650万人と前年同期比17.5%増加した。香港は税金がかからないから中国で買うより40%安いことが魅力となっている。ヨーロッパブランドが香港では強いが、アメリカブランドもフォローしている。衣料品だけでなく最近はAppleも香港進出をもくろんでおり国際金融センターにあるモ―ルに二階建のスペースを確保したと書いていた。

余計な話であるが、フクシマ原発の影響で日本へ出かける予定だった中国人観光客が、先の650万の中に結構含まれているに違いないだろう。香港マ―ケットではイチゴに代表される農産物で日本ブランドが根強い人気があったと言われる。それが放射能の風評被害で日本品を扱うの香港の専門店で閑古鳥が鳴いていると言う報道を震災直後だったがWSJ紙が紹介していた。一部外国人観光客が日本に戻りつつあるとの情報もあるが、大阪や神戸でもほとんど外人さんの姿を見かけないのでまだまだ本格的な回復には到っていないのであろう。

今回の東日本大震災の影響で、日本から部品が入らなくなり、アメリカ、韓国、中国などで特に自動車分野で減産を余儀なくされている話を、今朝のNHK/BS「ワールドWaveMorning」の「世界の扉」コーナーで特集していた。世界の部品の40%占めるメーカーや特殊なカラ―の塗料を作るメーカーが被災した結果、売れ筋の車が売れない。まさか日本の地震でこんなにも影響が出るなど想像もしていなかったと語る米大手車ディラ―がこぼしている場面を写していた。

日本の原発関連ではシンガポールCNNが、ハマオカ原発停止を決めたこととフクシマ原発から20キロ圏内での被災者が、初めて自宅を訪問、制限されたビニール袋パンパンに詰めて避難所に戻る様子を紹介していた。オ―ストラリアABCも菅首相が原発政策を一端白紙に戻すと語ったと紹介、一時帰宅する被災者とのインタビューの様子を流していた。ハマオカは運転再開に2年かかると政府は言うが中部地区に生産拠点を持つトヨタの影響は大きいなどと解説していた。

中国関連のニュ―スでは、中米戦略会議がワシントンで開かれ、人民元切り上げに関して中国側も多少歩み寄りを示したと王岐山副首相の発言を「モーニングサテライト」が紹介していた。中国が今年4月の貿易黒字がエコノミストの予測を大幅に上回る114億ドルと発表したことも人民元切り上げを刺激したのであろう。貿易黒字拡大は4月の輸出が29.9% 増に対して輸入が21.8%増だった結果である。特に鉄鉱石の輸入が前月比11%減、銅が同じく14%減が目立った。

世界のメディアが日本関連のニュ-スを伝えない日はない。フクシマ以前には見られなかった現象である。世界が日本の動向に自分のことのように心配しながら1日も早い復興を固唾を飲んで見守っていることを我々日本人一人一人は片時も忘れてはならないであろう。(了)

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論語と鍼灸 (6) 尊ばれる鍼灸士(師)に近づく

2011-05-11 10:16:07 | 論語と鍼灸
【弟子(ていし)、入りては則ち考、出でては則ち弟(てい)、謹みて信あり、汎(ひろ)く衆を愛して仁に親(ちか)づく。行(おこな)いて余力あらば、則ち以て文を学ぶ】
(若い人は、家では親に孝行し、外では目上を尊び、行いは常識に従い、発言は正直におこない。みんなを大切にして、仁の人と付き合うようにします。そのように徳行に努めて、余力があれば本を読んで学びます)

この論語で見落としてならないのは、【汎く衆を愛して仁に親づく】という一節ではないかと思います。
親に孝行し、目上の人を敬っても、同僚や後輩を大切にしなければ、見せ掛けだけの「禮」や「仁」になり、孔子が嫌う「口先人間」になってしまうわけで、鍼灸師も、衆を愛し、仁の人と付き合うようにすることが大切ではないかと思うわけです。
同僚や後輩、あるいは他の技術を揶揄しているようでは、その人自体が、自分のことを小さな人間であることを公言しているようなものです。

論語に出てくるような偉大な人物を想像するとき、私は遠く離れた孔子や弘法大師などを思い浮かべるよりも、身近にいる人と照らし合わせながら考えたほうが分かりやすい。
例えば、上に掲載させてもらった論語を、地でいってる人が身近にいます。
彼は若いのですが、親孝行だし、目上を尊び、常識的に行為し、発言も正直ですし、先輩後輩の差別なく誰でも大切にするし、勉強にも余念がない。
彼が「尊ばれる鍼灸士」になることは間違いないし、彼が人間として成功することも容易に想像できる。

人間学を学ぶ月刊誌『致知』の6月号「巻頭の言葉」に、ウシオ電機会長・牛尾治朗氏のお話が載っていた。

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【中国は明代末期の名著『菜根譚』に私の好きな言葉があります。
「恩はよろしく淡よりして濃なるべし。濃を先にし淡を後にするは、人その惠を忘る。威はよろしく厳によりして寛なるべし。寛を先にし厳を後にするは、人その酷を怨む」
 人に与える恩恵は、最初はわずかにして次第に手厚くしていくのがよい。はじめに手厚くしておいて後でわずかにすれば、人ははじめに受けた恩恵さえ忘れて不満に思うものだ。
 威厳を示すには、最初は厳しく接して次第にゆるめていくのがよい。はじめに優しくしておいて後から厳しくすれば、人は不当に辛く当られたと感じて怨みを抱く、といった意味です。】

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牛尾治朗会長は、その文章の後にご自身の体験などを交えて、現代の「原理原則の逆をいく人間関係」を語り、上記論語のような教訓を残しています。
『致知』は人間学を学ぶ雑誌ですので、牛尾会長のお話だけでなく、いろいろな方のお話や対談が載っていまして、現代版の『論語』のようなものです。


鍼灸師は一つの資格であり身分ですが、鍼灸師である前に、人としての常識を備えた身分のほうが重要ではないかと考えています。
則ち、鍼灸師という資格を持っている人ならば、誰でも一緒の身分ですので、鍼灸師というだけで尊敬されることはないと思う。
もしも、鍼灸師で尊敬される人がいるとすれば、その人の「道徳心」が尊敬されていると思うのです。

道徳とはなにかというと、「人としてすべきことを常々実行しておく」ということで、冒頭の【弟子、入りては則ち孝、出でては則ち弟、謹みて信あり~】の説く内容になるのではないかと思うわけです。

私自身が冒頭の論語に欠けるところがありますので、自責の念を持ちながらブログを書いていて、(無理かも知れませんが…)いつかは尊ばれる鍼灸士になれるのを夢見ているのです。

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温故知新は永遠の真理?、EUのギリシァ救済策は破たんしている:WSJ紙社説

2011-05-11 09:17:36 | 経済学
(学校で教えてくれない経済学)



芦屋カレッジというところで、月2回、ヨーロッパ歴史を国ごとに勉強している。この日はフランスだった。1789年のフランス革命の年から数えて、エッフェル塔が完成した1889年の間は丁度100年である。その間にナポレオン皇帝即位(1804),7月革命(1830)、2月革命(1848)、パリコンミューン(1871)と間断なく戦争が続いている。

現在もフランスとドイツは仲が悪いと言われる。歴史をひも解けば分かり易い。ナポレオンが勝って、その仕返しのための普仏戦争でドイツが勝ち、第一次世界大戦ではフランスが勝ち、その仕返しで、第二次世界大戦では前半戦だがヒットラーが出て来てドイツが勝った。後半はイギリスにアメリカ、ロシアが参戦してドイツが負けた。

第二次世界大戦が終わり、ヨーロッパでは、敵味方で争った者同士がEU(欧州連合)という共同体をつくり折り合いをつけながら現在共存している。ただ、EUもユーロ圏も、本来、寄り合い所帯である。その点を抑えた上で、物事を突き放して見ておかないと、歴史をわきまえずに,日本人が物知り顔でヨーロッパ人と付き合おうとすると軽蔑されるのが落ちだろう。

10日付けのWSJ紙の社説で「EUによるギリシャ救済は破たんしている」とばっさり切り捨てたとWSJ紙日本版が紹介していた。先日ドイツ週刊誌シュピ-ゲルが「ギリシャ、ユーロ圏から離脱か」と報じて物議をかもした。なんらかのトライアル・バルーン(観測気球)であったかもしれないが、ドイツ人の本音がよく出ていると思われ、面白かった。

ドイツの有権者は、自国の税金でなぜ怠け者のギリシャを助ける必要があるのかと心底思っているようだ。政治家の命は、最後には選挙民の意向で決まる。ギリシャ問題が表沙汰にならないために、政治家は先のシュピ-ゲル誌のうわさを即座に否定したに過ぎない。

同社説は、いつまでEUとIMFが騙し合いゲームを続けていくのかと厳しく指弾した。ギリシャは2012年3月20日に145億ユーロの返済しなければならない。ギリシャの長期国債の利回りは既に年15.7%へ急騰している。返済計画では年5.6%の計算だから、どう計算しても返済出来るはずがないと書いていた。今のままのペースだとギリシャの財政赤字がGDPの160%いやそれ以上に達することは確実だ。債務不履行(デフオルト)が不可避だろうと書いていた。

卑近な例で恐縮だが、16年前の神戸の地震の際、昔の沼、池、川だった場所に建てた家は倒壊したケースが多かった。水は昔を覚えていると昨日も書いた。さらに飛躍して言えば、競馬好きの知人が馬の履歴を数代遡って熱心に調べている。十分調べておかないと、自分の身に降りかかって来るからだ。馬と同列に議論できないが、ギリシア問題も液状化現象問題も基本的には同じである。

論語にある「温故知新」、古きをたずねて新しきを知る、という言葉は、永遠の真理である。(了)

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