在阪事務用品メーカー株主総会風景
江嵜企画代表・Ken
本社が大阪にある中堅事務用品メーカーL社株主総会へ初めて出かけた。
はじめに東日本大震災被災者にお見舞いの挨拶のあと、業績報告が会場に用意されたプロジェクタ―で写しながら、ナレーションで流された。
当社はファイルが売り上げの過半を占める。昨今の事務用品全般に見られる厳しい低価格競争に業績不振が続き株価は180円台で低迷している。ただ、業績不振下にありながら配当5円は堅持している。
しがない1000株株主であるが、社長さんが株主の前でどのように語るか一度聞いて見たいと思っていた。株主総会は企業のリーダーの人柄を窺い知る意味でも格好のチャンスであるからだ。
当社は数年前にベトナムに企業進出していた。なぜベトナムだったのか。それが業績にどのように反映しているのかと社長さんに会場で質問した。
8年前、グロ―バル化が進展し、良いものを安く供給するという社の方針の元に、ベトナム進出を決めた。中国にも一部生産拠点を持っていたが、後発だった。たまたまベトナムにいい条件の土地が見つかった。ベトナムは90%が仏教徒であり、まじめな国民である。昨年末には第2工場も建設、第3工場の建設も進んでいる。機械化も進み品質面からみても静岡工場に負けない所まで来たとひとことひとこと誠実に答えてくれた。
いつものように会場の様子をスケッチした。座った場所が前寄りだったせいもあり、ひともまばらで正直失望した。当社は大阪ニ部上場企業であること、業績が低迷していること、かつ知名度も低く人気がないことも影響しているのであろう。
しかし、平成23年2月28日における連結貸借対照表によれば資産33億(内現金及び預金12億円)が負債総額30億円(内短期借入16億)より多い。いまどき珍しい企業である。
当然のことながら、1日だけの株主総会で軽率に判断できない。
グロ―バル化が今後益々急激に進展していくだろう。厳しい価格競争が予測される。現実は甘くない。しかし、社長さんの語り口調に少なくとも誠意を感じた。
今、日本では不誠実な人が多くなった。日本政府だけではない。
ウソを平気で付く企業が増えた。誠実さだけで企業経営は成り立たないが、社名のLIHIT はドイツ語で「光、曙、希望」を表し、LAB.(Laboratory)は「実験室、研究所」を表すと社のHPにある。名前負けせず希望を失わず頑張って欲しいと思いながら株主総会の会場を後にした。
帰路、JR大阪駅ターミナルに5月オープンしたMIデパートと4月増床したDデパートに立ち寄った。給料日翌日ということと大型バーゲンの初日のせいもあろうが、平日にも関わらず人、人、人でごった返していた。
西日本が元気にならないと日本も元気にならないと前々から思っている。フランスでG8が始まった。日本が元気にならないと世界も元気にならないと世界の首脳も思っているだろう。
原発問題で菅総理の発言を世界が注目していると今朝のドイツZDFテレビは解説していた。
企業もリーダーの資質で決まる。国の運命もリーダーで決まる。リーダーたるものの責任が益々重要な世の中になって来た。(了)