「中国は2兆5,000億ドル(ドル85円換算:約213兆円)の外貨を保有している。日本政府の統計によると、中国は今年5月までに円保有を1兆5,000億円まで増やした。中国が外貨資産の1%を円投資に振り向けるだけで、日本の月間経常収支黒字額に相当し、円の長期的な強さの大きな要因になる」と5月付けのWSJ紙電子版は書いた。
4日の東京債券市場で、新発10年物国債の利回りが0.995% まで低下した。WSJ紙によれば「中国の円購入に民間の投資家も追随し、日本国債の需要を押し上げた」と指摘した。アメリカとヨーロッパのデフレ懸念からと日本の新聞には出ていた。実は、中国が日本の国債を買ったことが日本国債の相場を引き上げ、1%割れの金利が実現したのではないか。
月刊雑誌「到知」9月号に、上智大学名誉教授、渡部昇一氏が、「水不足にあえぐ中国が最近,目を付けているのが豊富な日本の水資源である。一方、日本では山林の荒廃が大きな社会問題になっている。山林を維持できない農家にとって中国からの買収話は渡りに船だ」と書いておられた。
渡部教授は、「中国マネーがニセコでリゾート地を開発する計画が進んでいる。バブル期2億円していた別荘がいま10分の1まで値下がりしている。日本のデベロッパーは疲弊してしまっており、銀行もお金を貸さない。千歳市で中国人富裕層向けに別荘の販売が始まった。ところが日本の政治家は危機感を全く感じていない。怖ろしいことだ。」と嘆いている。
中国人の考え方は、早晩値打ちの下がる紙きれを持っていても意味がない。捨て値同然に放置されている日本の山林や日本人が手を出さない放置されたリゾート地は格好の獲物だろう。原油相場が上がるのも金相場が値上りしているのも中国買い抜きには説明できまい。
一方、5日付けのWSJ紙は、欧州小麦相場が史上最高値を記録した。延焼を続ける森林火災による死者が50人に達した。プーチン首相は被災農家に12億ドル保証と小麦輸出禁止を要請したことが穀物相場急騰の引き金となった。モスクワでは煙公害(スモッグ)防護マスクが売れ、エアコンを買うために1週間待ちの行列が出来ていると報じていた。
「世界的な猛暑はラニーニャ現象が原因で、今年の夏は「猛暑」と英国国際気象天文台が今年3月に予報していた。ところが、日本のマスコミは気象庁の長期予報(冷夏)を流し続けた。今年の冬は英国の予報では「暖冬」である。」と「学校で教えてくれない経済学」の愛読者のひとりのSさんから昨夜メールをいただいた。
価値のないものには中国人は一切手を出さない。日本の水資源、北海道のリゾートは好例だ。日本には宝物がごろごろ転がっている。知らぬは日本人ばかりなりとは情けない。(了)
4日の東京債券市場で、新発10年物国債の利回りが0.995% まで低下した。WSJ紙によれば「中国の円購入に民間の投資家も追随し、日本国債の需要を押し上げた」と指摘した。アメリカとヨーロッパのデフレ懸念からと日本の新聞には出ていた。実は、中国が日本の国債を買ったことが日本国債の相場を引き上げ、1%割れの金利が実現したのではないか。
月刊雑誌「到知」9月号に、上智大学名誉教授、渡部昇一氏が、「水不足にあえぐ中国が最近,目を付けているのが豊富な日本の水資源である。一方、日本では山林の荒廃が大きな社会問題になっている。山林を維持できない農家にとって中国からの買収話は渡りに船だ」と書いておられた。
渡部教授は、「中国マネーがニセコでリゾート地を開発する計画が進んでいる。バブル期2億円していた別荘がいま10分の1まで値下がりしている。日本のデベロッパーは疲弊してしまっており、銀行もお金を貸さない。千歳市で中国人富裕層向けに別荘の販売が始まった。ところが日本の政治家は危機感を全く感じていない。怖ろしいことだ。」と嘆いている。
中国人の考え方は、早晩値打ちの下がる紙きれを持っていても意味がない。捨て値同然に放置されている日本の山林や日本人が手を出さない放置されたリゾート地は格好の獲物だろう。原油相場が上がるのも金相場が値上りしているのも中国買い抜きには説明できまい。
一方、5日付けのWSJ紙は、欧州小麦相場が史上最高値を記録した。延焼を続ける森林火災による死者が50人に達した。プーチン首相は被災農家に12億ドル保証と小麦輸出禁止を要請したことが穀物相場急騰の引き金となった。モスクワでは煙公害(スモッグ)防護マスクが売れ、エアコンを買うために1週間待ちの行列が出来ていると報じていた。
「世界的な猛暑はラニーニャ現象が原因で、今年の夏は「猛暑」と英国国際気象天文台が今年3月に予報していた。ところが、日本のマスコミは気象庁の長期予報(冷夏)を流し続けた。今年の冬は英国の予報では「暖冬」である。」と「学校で教えてくれない経済学」の愛読者のひとりのSさんから昨夜メールをいただいた。
価値のないものには中国人は一切手を出さない。日本の水資源、北海道のリゾートは好例だ。日本には宝物がごろごろ転がっている。知らぬは日本人ばかりなりとは情けない。(了)