ニューズウイーク日本版最新号が「嫌われる大国、中国の正体」の見出しを付けて駅の売店に並んでいる。「中国がわかる厳選ニュース100」というコーナーもある。IMFストロスカーン容疑者の極め付きの話や「東電解体」論に見る菅政権の場当た度という記事もしっかり入っており、退屈させない読み物に仕上げている。
中国脅威論者の中には、中国を「草の中の蛇」(目に見えない危険を意味する英語の慣用句)をもじって「草の中の象」と呼び、「大きな体を生い茂る草に隠し、一端走り出せば行く手を遮るものを容赦なく踏みつぶして進む。」巨象の姿に見たて、「一見、巨大で動きが鈍そうだが、身の危険を感じると恐るべき力 で暴れ出す。」とみる。その中のひとりであるブリュッセルにあるシンクタンク国際危機グループの中国専門家ステフア二―・クライネルプラントは「アメリカとその同盟国の影響力は事実上低下しており、中国が何事にも決して譲歩しないからだ。」と指摘していた。
その一方で、中国社会科学院で米中関係を研究する張国慶も象に例えるが、「この象は誰かを乱暴に扱うことはなく、誰もこの象を乱暴に扱う勇気はない。ただこの象は草を爆発的に食べるだけだ」と語ったと紹介している。また「根本的には非常に保守的な大国だ。」「中国と他の国々との間に生じる軋轢の多くは中国が余りに急速に成長し、統治手法ややり方考え方がその成長に追い付かないことが原因だ」と北京大学国際関係部の朱峰教授は話したと紹介していた。
「中国がわかる厳選ニュース100」はどれ一つとっても面白い。その中の一つに、次期トップ習近平氏について、ウイ―クリ―クスに暴かれた知られざる側面として「習はかなり若い頃から中国のトップになる「非常な野心」を持ち、周到な計算をしていた」と書き、「太子党」と呼ばれる習ら高級幹部の子弟たちは、自分たちこそ父親が作った国の「正当な相続人」だと信じていると書いた。「親が共産党員でなく、茶葉の販売をしていた胡のような指導者など「商売人のせがれ」に過ぎず権力を握る資格はないとあざけっていた」と紹介、「習は慎重さが目に付く。政治改革に期待出来ないが、かといって強権を発揮するタイプでないかも知れない」と紹介していた。
一方、25日のNY株式市場は、「ヨーロッパ財政懸念がやや後退、企業業績がしっかりしていることから、株の割高感が薄れ買い戻しがはいり、NYダウは、前日比38ドル高、12,394ドルで取引された。原油WTI相場はディーゼル油の在庫減を好感してバレル101.32ドルへ回復した」などと米国みずほ証券、大宮弘幸氏は解説していた。
「ワールドWaveMorning」「世界の扉」コーナーで、中国で最近労働争議が多発していることを取り上げ、「現地化」が不可欠であると弁護士の範国輝氏が指摘していた。中国人と日本人とは価値観が違うとして、中国人に対して、①時間厳守、②創造性、③職員がやりがいを感じる職場にすることをテーマに訓練する企業内研修の様子を紹介していた。
その他の二ユースでは、フランスF2は、IMF次期専務理事に、ラガルド、フランス経済産業相が正式に立候補を表明したと伝えた。ドイツZDFは①EUで原子炉安全検査ストレステストをEU内の136基全ての原子炉で行うことが決まったこと、②ドイツで発生した病原性大腸菌で3名死亡、600人の患者が出ていると紹介していた。英BBCはNATO軍のリビア攻撃に英国軍のヘリコプター新型機アパッチを投入、ピンポイントでカダフイ陣営攻撃が可能になると解説していた。
日本では内向きなニュ-スが多い。どれだけの日本人が「ワールドWaveMorning]を見ているのだろうか。二ユーズウイークも含めてであるが、一人でも多くの日本の若者が世界の動きに関心を持って欲しい。世界を知れば知るほどむしろ優れた日本文化や外国人にない日本人の長所発見の助けにもなると思う次第である。(了)
中国脅威論者の中には、中国を「草の中の蛇」(目に見えない危険を意味する英語の慣用句)をもじって「草の中の象」と呼び、「大きな体を生い茂る草に隠し、一端走り出せば行く手を遮るものを容赦なく踏みつぶして進む。」巨象の姿に見たて、「一見、巨大で動きが鈍そうだが、身の危険を感じると恐るべき力 で暴れ出す。」とみる。その中のひとりであるブリュッセルにあるシンクタンク国際危機グループの中国専門家ステフア二―・クライネルプラントは「アメリカとその同盟国の影響力は事実上低下しており、中国が何事にも決して譲歩しないからだ。」と指摘していた。
その一方で、中国社会科学院で米中関係を研究する張国慶も象に例えるが、「この象は誰かを乱暴に扱うことはなく、誰もこの象を乱暴に扱う勇気はない。ただこの象は草を爆発的に食べるだけだ」と語ったと紹介している。また「根本的には非常に保守的な大国だ。」「中国と他の国々との間に生じる軋轢の多くは中国が余りに急速に成長し、統治手法ややり方考え方がその成長に追い付かないことが原因だ」と北京大学国際関係部の朱峰教授は話したと紹介していた。
「中国がわかる厳選ニュース100」はどれ一つとっても面白い。その中の一つに、次期トップ習近平氏について、ウイ―クリ―クスに暴かれた知られざる側面として「習はかなり若い頃から中国のトップになる「非常な野心」を持ち、周到な計算をしていた」と書き、「太子党」と呼ばれる習ら高級幹部の子弟たちは、自分たちこそ父親が作った国の「正当な相続人」だと信じていると書いた。「親が共産党員でなく、茶葉の販売をしていた胡のような指導者など「商売人のせがれ」に過ぎず権力を握る資格はないとあざけっていた」と紹介、「習は慎重さが目に付く。政治改革に期待出来ないが、かといって強権を発揮するタイプでないかも知れない」と紹介していた。
一方、25日のNY株式市場は、「ヨーロッパ財政懸念がやや後退、企業業績がしっかりしていることから、株の割高感が薄れ買い戻しがはいり、NYダウは、前日比38ドル高、12,394ドルで取引された。原油WTI相場はディーゼル油の在庫減を好感してバレル101.32ドルへ回復した」などと米国みずほ証券、大宮弘幸氏は解説していた。
「ワールドWaveMorning」「世界の扉」コーナーで、中国で最近労働争議が多発していることを取り上げ、「現地化」が不可欠であると弁護士の範国輝氏が指摘していた。中国人と日本人とは価値観が違うとして、中国人に対して、①時間厳守、②創造性、③職員がやりがいを感じる職場にすることをテーマに訓練する企業内研修の様子を紹介していた。
その他の二ユースでは、フランスF2は、IMF次期専務理事に、ラガルド、フランス経済産業相が正式に立候補を表明したと伝えた。ドイツZDFは①EUで原子炉安全検査ストレステストをEU内の136基全ての原子炉で行うことが決まったこと、②ドイツで発生した病原性大腸菌で3名死亡、600人の患者が出ていると紹介していた。英BBCはNATO軍のリビア攻撃に英国軍のヘリコプター新型機アパッチを投入、ピンポイントでカダフイ陣営攻撃が可能になると解説していた。
日本では内向きなニュ-スが多い。どれだけの日本人が「ワールドWaveMorning]を見ているのだろうか。二ユーズウイークも含めてであるが、一人でも多くの日本の若者が世界の動きに関心を持って欲しい。世界を知れば知るほどむしろ優れた日本文化や外国人にない日本人の長所発見の助けにもなると思う次第である。(了)