「日経サイエンス10月号」の特集「深海 新発見」の6つの記事を読み終えた。特に興味深く目を通したのは「地球の気候を左右する 微笑動物 夜ごとの大移動」。記事の始めにキーコンセプトが示されている。
★炭素循環の影の立役者
・海の中では総量約100億トンもの動物プランクトンが深海と海面の間を毎日、太陽の動きに合わせて往復する「日周鉛直移動」が起きている。
・植物プランクトンは光合成のため浅い海にいるので、動物プランクトンは夜間に上昇してこれを食べる。植物プランクトンの中にはこれと逆向きの移動をするものがある。
・この過程を通じ、植物プランクトンが吸収した大気の二酸化炭素が深海に輸送されている。地球の炭素循環と気候に大きな役割を果たしている。
「気候変動に関わる難題の相当数は、海中生物の大移動が関与している。」という記述もある。
とりあえず今月号はここまでで読了としておきたい。