Fsの独り言・つぶやき

1951年生。2012年3月定年、仕事を退く。俳句、写真、美術館巡り、クラシック音楽等自由気儘に綴る。労組退職者会役員。

二度目の「夏目漱石の美術世界」展

2013年07月02日 22時45分14秒 | 芸術作品鑑賞・博物館・講座・音楽会等
 昨日は勘違いで出かけてしまったが、本日は火曜日であることを確かめて、再び東京藝大美術館に妻と二人で出かけた。いろいろの幸運で無料で手に入った2枚の入場券。今回は時間の都合もあり45分ほどで見てまわった。大変な混雑であったが私は二回目なので、漱石の文展批評の「第四章 漱石と同時代美術」のコーナーに絞った。
 ブログに記載する内容は決めつつあるが、もう一度図録ではなく実際に眼で見た絵の感触を確かめたかった。特に眼の付け所が判るわけではないが、折角だからもう一度見てみたかった。
 さらに、最初見たときどうもしっくりこなかった、「森の女」(「三四郎」の中で美禰子をモデルに原口画伯(黒田清輝に擬えられる)が描くという絵を、佐藤央育が試作)を再度見た。やはり私の美禰子のイメージと随分違うなぁ、と感じた。佐藤央育は時間をかけ、幾度も三四郎を読みながら描いたので、わずか2~3度読んだだけの私と読みの深さも印象も私よりもずっと深いものがあると思う。私が批判できる立場ではない。
 しかしちょっと私には古風すぎる女性像に見える。また表情が単調である。ポーズがぎこちなく、わざとらしい。色調が淡すぎる。背景の緑が茫洋としすぎる。あくまでも私の印象なので、ここらへんで終了。

 なお、虞美人草に出てくる「酒井抱一」の絵の推定試作(荒井経)はどういうわけか私のイメージにぴったりだ。緑が少し鮮やか過ぎるかなとは思うが、鮮やかな方が藤尾には似つかわしいかもしれない。雛罌粟の花の色の赤が乱れる茎によくあっている。

 最後に、亡くなる数ヶ月前に書いたという「帰去来辞」を見た。私は書や字はわからない。しかしこの字は最後まで乱れることなく、同じ大きさ、同じ筆勢で書いているのが私でもわかる。端正なそれでいて優雅な感じが伝わってくる。具体的にどこがいいのかまったくわからないのだが、気持ちがいい作品だと感心している。

 今週中にでも、文展での感想を書いた「文展と芸術」に添って、私の感想をアップしたいと思っているが、思うようにできるか甚だ心もとない。


《追記》
横浜美術館『プーシキン美術館展』ブロガーナイトは、残念ながら抽選で外れてしまった。受付番号はなかなかラッキーな数字かと思っていたが、無念。


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2 コメント

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リターンマッチ (葦原の山姥)
2013-07-03 07:42:56
奥様と御一緒で、却って良かったのでは…笑。

酒井抱一の“月に秋草図屏風”が、御目見えしたそうですね。
季節を先取りした感はありますが、これだけで十分眼福かもしれません。
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見てきました (Fs)
2013-07-03 14:50:35
本文に書き忘れました。
行って良かったです。
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