メランコリア

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ここにあるのはわたしの心象スケッチです。

大学病院~パニ障が歯科医に行くの巻 その2

2015-02-19 23:55:55 | 日記
昨日、接着剤でつけてもらった差し歯の噛み合わせがあまりに酷いから、
発作につながりそうになって、木曜、大学病院に行った。

その前に予約していた別の用事があって、
昨日もらった大学病院の時間が16:30までと書いてあったから、迷って、15:50に着いて間に合ったとホッとして、
入り口の看板を見たら、「初診受付は15:30までです。本日の受付は終了しました」

ウソでしょ?!

ねばって頼んだら、親切に受け付けてくれたけど、歯科医師は早く切り上げたそうに見えた。
いつもの色のついた紙をカチカチ噛んでみたら「たしかに当たってるな」と言われて、削って調節してもらった。
(てことは、昨日の歯科医は調節の技術が劣っていたことにならない?

来る前よりかはいくらかマシになったけど、違和感はまだ残ると言ったら、「もうこれ以上やることはない」と言われた。


医師の言ったことのまとめ
・そもそも、差し歯にする時は神経を抜くから、しみる感覚はないはず→これも心の問題では?
・接着剤を入れた分少しはズレてしまうのは仕方ない

・削ったのは銀色のほう。セラミック部分を削ったら欠ける可能性があるからやめといたほうがいい
・ザラザラした表面はそのうち慣れるし、経年でなめらかになる
→なめらかにしてもらった(なんだ出来るんじゃん!
・気になる裏面の出っ張りは、歯と歯茎の間で治療として必要な処置

・差し歯はまだいい状態だから、使えるうちは使ったほうがいい(これはいきつけの歯科医と真逆の意見
・今できることはやった(削って、噛み合わせを調整した
・経年で以前とまったく同じ感覚に戻すのはムリ
・同じ状態に極力近づけても、まだ不安なのは、違和感のほうに集中してしまうココロのほうの問題だと思われる


本当は、他にもいろいろ技術や、方法、選択肢があるはずなのでは?
いきつけの歯医者では、1本1本スキャンして噛み合わせを調べて、
マウスピースやら、いろいろ勧めてくれるだけ、根本治療に重きを置いてたから、遠くても通ってたんだけど、
なにせその全部の歯のスキャンだけでも3万円はかかるし、やったからといって、
その後の対策が自分に合うのが見つかるかはやってみないと分からない。

そして、その院長が勧めてくれた大学病院がこの程度って・・・


クリニックの担当医に電話をかけても、いつも忙しい上に、心療内科ではカウンセリングはしないから、またクスリの話をして終わり。

[出た不安を抑える頓服薬]
ソラナックス1錠で6時間効く。1日6錠までが限度。
メイラックス1錠で半日効く。1日2錠までが限度。


毎回感じるこの「医療への根強い不信感」がどうしてもぬぐえない。
情報はこれだけ溢れてていて、技術も進歩しているはずなのに、
全部がバラバラで、一体どこに何をしに行けばいいか、当人が一番分からないんだ。
「いい病院」「いい医者」に当たるのは、運次第。
「ドクターショッピング」を何十年も繰り返す人もいるし、
同じ病気でもすぐ治る人もいれば、十数年のベテランもいる。

親世代のように、なんでも「先生」「先生」と有り難がることもできず、
若いコたちみたく、痛みや不調和を放っておけるほどの精神的強さもない。
一体、誰に相談すれば正解なのか、頭が混乱してなにもかもチグハグに感じる。



で、今度は帰りの電車を乗り間違えた。
確認して乗り換えたはずなのに。準急だの快速だの乗り換えが複雑すぎて、何年経っても間違える。
いつになったら帰れるんだ。。。

そんなこんなで、すっかりラッシュアワーになり、ホームには大勢の人、人、人
こうなると、1駅ずつがチャレンジだ。そして暑すぎる暖房。なんでみんな平気なんだろう。
元気に見える人は、元気に見えているだけなんだろうか???


パニ障を相手にいちいち説明するのも、もう面倒だ。説明しても、なってみなきゃ分からない。
自分が何につまづいているのか、カウンセリング、ワーク、無数の自己啓発本を読んでも分からない。
誰かに話したくても、周りの人たちも、私と同じくらい、疲れて、凹んでいる。



こんな時は何かを書こう。
これまでも、それでずっと救われてきたんだ。





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『にんじん』(1894)ジュール・ルナール(白水社)

2015-02-19 20:49:54 | 
『にんじん』(1894)ジュール・ルナール(白水社)
岸田国士/訳

(以下は読んだ当時のメモの転記

もっと違ったイメージを描いていたけれども、フランスのエスプリがいっぱい詰まった1冊だった。
二十編の出来事をタイトルにして、それにまつわる一家族のエピソードを描いた短編集という意表をつく構成と、
意表をつくオチをもつ、1894年作ながら、いまでも新鮮な印象を受ける物語。
一般説では、作者の自伝的作品とのこと。


ルピック家の夫婦、フェリックス(兄)、エルネスチーヌ(姉)、そして主人公のにんじん、
召使いのばあやオノリーヌ、その跡を継ぐ孫娘のアガート、名付け親等々。
それぞれが一癖も二癖もある人物ばかり。

それはひと言では言い表せないけれども、言ってみると、、、

父はいつも仕事に追われて、口数は少ないが、子どもたち、とくに末っ子のにんじんを愛している。
母は、平凡な専業主婦でよく喋る。子どもたちを愛しているけれど、しょっちゅうにんじんをからかい、ぶっている
兄は不精で気弱、姉は世間並みに優しく、にんじんはというと、、、説明できない。


小動物(ネコやモグラ)は平気で殺すのに、家族に対してはひどく気を遣って、とくに母を一番怖れている。
裕福な家らしく、2人の息子はサン・マル寮に入って勉強し、年に2度しか実家に帰らない。
勉強をする気になれば出来るのに、作文以外はからきしダメ。

ひどく変わった子どもに描かれているけれど、大人になって考えたら、
とくに小学生くらいまでは、誰でも奇怪なことをしているような気がする。

赤いほっぺのクラスメイトを「ホモ」呼ばわりして、謹慎を食らっても、
ガラスを割って、血だらけの拳で復讐している子どもなんて、ちょっと普通いないよなあ。

しっかりした考えも持っていながら、どこかすっとぼけていて、
あんなに家畜のような扱いを受けながらも家族を愛しているなんて。


エピソードの中でとくに良かったのは「名付け親」のおじさん。
ミミズを食べちゃう変わり者だけど、一度泉に落ちたにんじんにずっと自責の念を感じている、
本当はとても情の深い人なんだな。


にんじんと父との手紙のやりとり「にんじんからルピック氏への書簡一束。並びにルピック氏からにんじんへの返事数通」もイイ。

日々の学校の様子をいちいち書いてよこすにんじん、それを読むのが楽しみな父。
息子への期待、教育方針、何気ない忠告、その裏にある愛情

ラスト近く、にんじんが生まれて初めて母の言いつけに反抗した「反旗」につづく、
「結末のことば」には、今まで散々コケにされ続けてきたにんじんの堪忍袋の緒が切れて、

「おっかさんなんか大嫌いだ」という宣言に対する父の言葉。
「そんなら、わしが、そいつを愛していると思うのか」

これはとても微妙だけれど、危険なくらい正直な男対男の会話だ。

けれど、その結末は「なにはともあれ、おまえのおっかさんだ」


家族間のやりとりは、同じ血で結ばれているだけに余計微妙でややこしい。
後で冷静に見返すと、単純なことでも、ストレートに言えなかったり、
逆に言わずにいたことがしこりになって残ったり、悪循環になって、
結局は「家族だから」と諦め、許さざるを得なくなる。
とにかく、その微妙な絡みあい、複雑な関係がここに鮮やかに描かれている。


でも、こんな受け売りなことばかり書いているとルピック氏から
「自分の意見を持て。最初はゆっくり1つずつでいいから」という言葉を思い出してしまう。


不思議なのは、作者の実父も実母も、晩年に不審な死に方をしていることだ。
歳をとってから自殺しなければならないとはどうう訳か?
愛する息子は作家として立派に大成したというのに。
この作品からは、父母の様子は、決して自然な愛情のやりとりには見受けられないけれども、
それほど悲惨な不幸も感じられない。


とにかく、作品全体、登場人物、それぞれの持つプライド、笑いのセンス、モラル等が
私たち日本人のもつそれらとはかなり違っていることが伝わってくる。

フツーの会話の途中で突然、傷ついて怒ったり、怒るべき場面、
たとえば、にんじんの釣り針が母の指に刺さって、1本指を失くしかねない騒ぎになった時は、
全然、予想はずれの優しい態度に、にんじんが泣き出してしまう場面、

オノリーヌがもう67歳で目がかすんできたんじゃないかということで、
母とやりあう会話も生き生きと描かれているが、使用人と女主人のやりとりにしても
そのギャップには、時々理解に困ってしまう。


というのも、訳が古いからかもしれない。
1950年代の訳で、もっと最近の現代語に訳したものを読めば、
「木の葉のあらし」みたいに難解なものも、会話文も、もう少し分かりやすく飲み込めたかも。


挿絵が、小見出し、エピソードごとについていて、味のある版画(たぶん)で、
にんじんだけがなぜかハゲに描いてあるのもなんとも変でイイ。


「母親が自分のほうを向いて笑っていると思い、
 にんじんは、嬉しくなり、こっちからも笑ってみせる。
 が、ルピック夫人は、ぼんやり、自分自身に笑いかけていたのだ。
 それで、急に彼女の顔は、黒すぐりの目を並べた暗い林になる。
 にんじんは、どぎまぎして、隠れる場所さえ分からずにいる」
(「にんじんのアルバム十九」より)


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2015-02-19 20:48:54 | 音楽&ライブ
・YO-KING
 


・SAKEROCK ほか
 


・i-dep
 

 


・勝手にしやがれ
 


・THEE MICHELLE GUN ELEPHANT



・カンザスシティバンド



・ハッチハッチェルバンド



・BLACK BOTTOM BRASS BAND
 


・LITTLE TEMPO



・その他
 


・洋楽
  



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