メランコリア

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ここにあるのはわたしの心象スケッチです。

『友だちのパパが好き』(2015)

2017-08-31 11:20:17 | 映画
『友だちのパパが好き』(2015)

監督:山内ケンジ

出演:
吹越満 箱崎恭介
石橋けい 箱崎ミドリ

岸井ゆきの 箱崎妙子
安藤輪子 吉川マヤ
カレシ コウジ

平岩紙 生島ハヅキ

宮崎吐夢 川端惣一
金子岳憲 田所睦夫 教師

ほか


吹越満さんと、平岩紙ちゃんが出ているから観てみた
このポスター吹越さんじゃない人みたいだな


あらすじ(ネタバレ注意
友だちのマヤが妙子の父・恭介がステキだと、妻・ミドリにまで話す
Kとミドリの夫婦仲はとっくに冷めている



Kの帰宅時に待ち伏せて声をかける
M:バイト先でいつも寂しそうにしてたから
フェイスブックにのせるからと2ショットを撮る

今日、Mに会ったと話すK

ミドリ:
ちょっと変なコだよね あなたのことが好きだって
やっぱり嬉しい? 女に告られるの そんな歳になっても



生島ハヅキは妊娠していると言われる
女医:7週目だからまだ焦らず、ゆっくり考えて



Mはそれまで付き合っていた教師・田所に別れ話をすると、男は必死に引き止める

T:もうつきまとわないで下さい
教師:お前らまだ子どもだから分かってないと思う
T:好きな人ができたんで




T:友だちのお父さんが好きって変態だよ

M:
私が母子家庭とか関係ないよ
純愛だよ まだLINEだけの関係だし

T:いつでもくれてやるよ、あんな親父

嬉し泣きするM


Tはカレシ・コウジにMのことを話す
T:イラっとするけど、あの恋するパワーはすごいと思う
コウジ:え、君はそうじゃないの?




両親から初めて別れ話を聞くT



K:Tも一人暮らし始めるし、ちょうど良かったんじゃないか?

T:なんで別れるの?

K:
この歳になると特に理由はない
震災があったり、母さんの病気もあったり、いろいろあって・・・

ミドリ:女がいたの ずーっと 代理店の人

夫婦ゲンカになる

T:お父さん、そんなモテる人だと思わなかった Mとも付き合ってるし

K:ちがうよーーーー!


TからMに電話して、離婚すると教えると
M:うそ! やったー!
T:Mが喜ぶと思って(妙な関係だ・・・

MはKに「事情を聞きました」とLINEする




Hと会って事情を話すK
H:危うく堕ろすとこだったよ
妊娠を初めて聞いて戸惑うK

H:これについては私のほうで考えるから Kもう50だもんね


そこにまたMからLINE てか、横に座ってた ストーカー?



M:
聞こえちゃいました 耳ダンボにしてた
私、変態じゃないです 間に受けてもらってもやぶさかじゃないです

Hが戻ってきて、Tだと偽る つい笑ってしまうK



ミドリは仕事先の食堂でどんよりしている
同僚に夫と別れ話をしたことを話す
川端惣一(宮崎吐夢)が隣りに座る



川端:第二の人生だ(川端もバツイチ

ミドリ:
旦那の浮気が分かった時、そんなに驚かなくて
震災や病気でそれどころじゃなくて

今ごろになって怒ってて 頭にきておかしくなりそうなの
そしたらおっぱい切らなくて済んだでしょ だからか
そんなもんなのかなって思っちゃって・・・泣

川端:箱崎さんは理想の女性なんで

ミドリ:
その彼女とはほんとにもうダメなんですか?
だったら奥さんとお子さんのところに戻ればいいじゃないですか

川端:そんな勝手な男に見えます?


Hと別れるとMが待っている



Hはモメる男2人を見る
田所が飛び込み自殺しようとして止めた男は

「あんたが飛び込むと電車が遅延して、みんなが迷惑するんだから!」

(そっち?! SNSとかでも、こういう意見多いよね どうなっちゃったんだろう、日本人の良心は
 人の命や苦しみに寄り添うより、自分や会社の経済を優先してるんだ


帰るHを追う川端
川端:大好きです 1回だけ 一生のお願い といきなり後ろから抱きしめる



社員に見られて、誤魔化す2人
「セクハラ? 違うならいいけど 今そういうの厳しいから気をつけてね」

(なんだか、みんながみんな、周りの空気ばかり読んで
 うやむやに誤魔化してばかりいるんだね


Hが料理を作っていると、Kから仕事で行けないとメール
電話をかけてもつながらない




コウジ:オレ、ここに住もうかな
T:家賃半々だから全然いいよ 結婚でもいいよ


ミドリは川端と関係を持つ

ミドリ:私、病気なんですよ 再発してないだけで おっぱい切るのどう思いますか?
川端:いいんじゃないすか だって、アメリカの女優だって切ってもキレイなままだし
ミドリ:私、誰かと一緒になるとか思ってませんから

ショックの川端


田所は包丁をバッグに隠して出かける


ミドリ:離婚届出しといたから
K:来週、引っ越すから

T:アパートにカレシと2人で住むかも 今はやりたいことやりたい
ミドリ:私もw


Mと会うK それを追う田所!

ミドリと同じスーパーにいるH
Tがこないだのコと違うと気づいて戸惑う


ラブホの前で泣きながら待つ田所(そんなに?
母の介護者・加藤に会う(母の介護もしてるんだ

幸せすぎて立てないとか、どこか遠い所に行きたいというM

M:
あの人(H)と結婚するの? またTみたいなコが生まれて
私、子ども作らないです ずーーーーっと2人きりでいたいから

路上で抱きしめて困らせる

K:そしたら、行こうか、このまま遠くへ


Tから電話がきて、2人で会う
Kが1人になり、田所が忍び寄る

H:私がイヤならちゃんと言ってよ 誰なの こないだ会ったの
K:ちゃんと話そう




T:なんで私だって言ったの?

M:
Hに身を引いて欲しいから
今から2人で逃避行する もう本気で付き合ってる
Hさん妊娠してて、うかうかできないから


Hがミドリに電話
H:Kが誰かに襲われた気がする



ミドリはTに電話する
待ち合わせ場所に行くと、Kが田所に刺されて大量出血して倒れている
Mも勢いで自分の腹を刺す(ロミ&ジュリ?


病院(助かってよかったねK



ミドリ:あと3cmズレてたらダメだったって
K:痛いっていうより燃える感じ 火事かと思った(そう言うよね

T:
Mは死んだよ お父さんが死んだと思って自殺したの
全部Mが引き起こしたことだから諦めなよ しょうがないよ

Kがショックでしどろもどろになっているところに
隣りの部屋から無理矢理来るM(どっちも生きててよかったね



Tに謝る 「よかった」と泣くK
病室を出るミドリとT
HもMを蹴ってから出る
コウジが来て母と初めて挨拶する





また急に終わったよ

痴情のもつれによる犯罪にはいろいろたくさんあるだろうけど
すべてが曖昧で妙なテンションでモヤモヤした



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「池松壮亮さんインタビュー」@ビッグイシュー

2017-08-31 11:19:17 | 
【THE BIG ISSUE JAPAN312号】


【内容抜粋メモ】

1冊の詩集に触発されて生まれ、池松さんが日雇い労働者を演じる映画『夜空はいつでも最高密度の青色だ』についてインタビュー

写真をよく見たら、田中哲司さんも出てるんだ/驚




『青色の詩』最果タヒ

都会を好きになった瞬間、自殺したようなものだよ。
塗った爪の色を、きみの体の内側に探したってみつかりやしない。
夜空はいつでも最高密度の青色だ。

きみがかわいそうと思っているきみ自身を、誰も愛さない間、
きみはきっと世界をキライでいい。
そしてだからこそ、この星に、恋愛なんてものはない。


映画の原作は、若手詩人、最果タヒの詩集『夜空はいつでも最高密度の青色だ』
昨年出版され、現代詩集として異例の売り上げを記録している

原作の詩集に慎二と美香は登場しない

石井裕也監督のインタビューで
「ストーリーというよりもっと深い部分、観念、ものの見方の影響を受けた」

池松:
言葉にできないから詩に書く、映画を撮る、役を演じるのだと思う

監督が主人公をなぜ日雇い労働者にしたのか分からないが、
日々、淡々と終わらない労働を繰り返すサラリーマンなど、あらゆる仕事に通じる
時間によって管理され、与えられたノルマをこなしているのに
明日の生活すら保障されない仕事がある



美香と慎二は若く、健康で、安全で、豊かな国に住んでいるが
映画の至るところに「死の予感」が漂っている

池松:
テロ、天災、戦争、殺人事件などのニュースを、僕たちは浴びるように生きている
恐いと言いながら、リアリティはほとんどない
生死がバーチャルになっているとよく感じる



劇中には、捨て犬が収監され、殺処分されるさまのアニメが挿入されている

池松:
僕たちは見たくないものには目をつぶる傾向がある
目をつぶらされている状況があるから、何も見えていないのかもしれない

見えないフリをしながら、恋愛を描きたくないという思いがあるのだと感じる


本作は“恋愛映画”といいながら、甘い囁きなどは一切描かれていない

池松:
誰一人“恋愛”を信じていない
僕にとっての“恋愛”は、アクセサリーをつける感覚で恋人をつくって
孤独を埋めてもらおうとする行為にしか思えない

美香:恋で溢れかえっちゃってる、バカみたいに

美香は、人間不信から負の側面しか見ることができない


池松:
恋愛というユートピアに逃れるのではなく、
人の暗部を見つめた上で、人を想うことを通して
今、この時を生きる人たちの人間讃歌になっている


***


「ビッグイシュー日本版 BIGISSUE JAPAN」

“1冊350円で販売。180円が販売者の収入になります。”

[ホームレスの仕事をつくり自立を応援する]
「ビッグイシュー」は、ホームレスの人々に収入を得る機会を提供する事業として
1991年、ロンドンで始まった 創設者はジョン・バード氏
住まいを得ることは、単にホームレス状態から抜け出す第一歩に過ぎない


[仕組み]
1.販売者は、この雑誌10冊を無料で受け取る
2.売り上げ3500円を元手に、以後は170円で仕入れ、350円で販売 180円を収入にする


[条件]
顔写真つきの販売者番号の入った身分証明書を身につけて売る
このほか「8つの行動規範」に基づいて販売している


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ほか


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