■『DISTANCE』(2001 132min)
監督・脚本・編集:是枝裕和
出演:
みずはら敦:ARATA 花屋
田辺老人:杉本安生 父
老人ホームの看護婦:木村多江
夕子:りょう 姉 実行犯
やなぎ勝:伊勢谷友介
兄サトシ:津田寛治 実行犯
ガールフレンド 梓:梓
かい実:寺島進 建設会社員
元・妻:山下容莉枝
宮村:村杉蝉之介
現・妻:平岩友美
娘・アユミ
山本きよか:夏川結衣 教師
夫 山本環:遠藤憲一 実行犯
息子・タクヤ
坂田:浅野忠信 信者
菊間刑事:中村梅雀
ほか
ビデオパスの「見放題プラン」を終了する前に観ておこうとチョイス
井浦新さん出演作を漁っていた時期に見つけられなかった作品だけに嬉しい
「見放題プラン」は、たまに時期をおいてチェックすると作品が入れ替わっているんだな
※「井浦新さん出演作まとめ その2」に追加します
▼あらすじ(ネタバレ注意
東京都の水道水に新種のウィルスを混入させ、128名の死者と8000人の被害者を出した
カルト教団「真理の箱舟」無差別殺人事件から明日で3年を迎える
5つの貯水場では遺族による黙祷が行われる
5人の実行犯たちは教団の手で殺害され、教祖も自殺した
敦(実行犯・夕子の弟)は花屋で働いている
勝(実行犯・サトシの弟)は昼間はバイト、恋人・梓と遊ぶ暮らし
マサルはアツシと高校時代からの友だち
教師のきよか(実行犯・山本環の妻) 一人暮らし
実は会社員(実行犯の女性の夫) 現妻と娘アユミの3人暮らし
アツシは老人ホームにいる父・田辺を定期的に見舞いに行く
山あいにある小さな駅に集まる4人
アツシのクルマでさらに山奥へ入る
(ところどころ手で撮っていてブレる 会話もアドリブのよう
途中でクルマを停めて、さらに道なき道を歩く
桟橋から湖に来て、花を手向けるアツシ 1人ずつ合掌する
もう1人の男・坂田がいて不審に思う4人
道を戻り、キヨカがにぎったおにぎりを食べる
1歳半になった娘アユミの話で盛り上がる実
実:持つべきものは家族だね 仕事にも張り合いが出るよ
戻るとクルマがなくて愕然とする 圏外で電話も通じない 歩いて帰れる距離じゃない
ミ:歩いて帰ろう ここにいてもしょうがない
マ:一緒に考えましょう 離れると危ないから
坂田に相談するマ
マ:
教団の人ですよね? クルマ盗まれちゃって
僕たち、実行犯の遺族なんですけど、命日のお参りに来て、戻ったらクルマがなくて
坂田:この辺何もないですよ 前いた小屋はあるけど、けっこう遠いですよ
廃屋まで来ると、水道も出るし、電気もつく そのまま夜になる
それぞれの思い出がフラッシュバックのように入る
夫に説得されていたキヨカ
環:
オレたちの日常って濁ってるんだよ みんな解放されてないんだよ
真実をつかんだ上で生活しよう 行けば信用するって
タクヤ(息子)にも一から教えるよ “る・る・る・ら・ら・ら”てやつがあるんだ
修業やれば真理が絶対分かるから
とりあえず行って、戻ってくればいいし
キ:私は今のままでもいいよ
環:
お前変わったよな なんでそんなに変わっちゃったの
昔はお互いもっと真実とかに真剣だったじゃん そこに本当の教育があるんだよ
外でディジュリドゥを吹くマの回想
水泳の指導をしていたマサルにパンフレットを見せる兄サトシ
マ:もったいないじゃん あと2年勉強すれば医者になれるのに
サトシ:
教団に入っても医学は出来る むしろ本質的な治療ができる
西洋医学より、ヒトの魂を救う治療をやりたいんだよ
マ:いいんじゃない オレは見えてるものしか信じないから
サトシ:
時効だな 許してやるよ お前も親父も
オレ、明日、出家するから 親父の四十九日だし
握手して、手を振り合って別れる
以前、この家で実行犯6人で住んでいたことを思い出すサカタ
元妻と信者・宮村(バイトくんも若干若い)に帰れと怒鳴るミノル
ミノル:
勝手にすれば? やけに熱心だと思ったらこういうことかよ 人が休みなく仕事してる間に
妻:
本当に心が許し合える仲間がいるのよ
私、ここで人生もう一度やり直したいの
やっと生きがい見つけたの 家庭にはなかった
ミノル:騙されてるんじゃないの? よりによって宮村と どっち信用するんだ?
妻:私はそこで大切な価値観を見つけたの
ミノル:宗教だよ
宮村:僕は仕事ではまだミノルさんには負けますけど、今の僕はあの頃とは違う人間です
ミノル:犯罪だよ! 勧誘してるんだろ? 現実から逃げてるだけなんだよ
宮村:ミノルさんの現実は本当なんですか?
外でタバコを吸うサカタとミノル
ミノル:
お前もバカだよな なんでこんな教団入っちゃったの?
居心地良かったわけ? みんなで飯食ったりしてたの?
サカタ:寝る時はバラバラ 女性は女性同士で 男性はリビングとかで寝てた
アツシ:姉さんたちここでどんな時間過ごしてたんだろ?
姉のヒナギクの匂い袋をキに見せる アが手向けたのもヒナギク
キ:
私なにも見つけられてない
このロッジに突然来て、持ち物とか見つかったらどうしていいか分からない
姉を思い出すアツシ
ア:孤独な鳥の5つの条件って知ってる?
その1.もっとも高い所を飛ぶ
その2.同類に煩わされない
その3.クチバシを空に向けている
事件後、菊間刑事の事情聴取を受けるキ
実行犯の遺体は燃やされて、湖に沈められ、調べたがあがらなかった
キ:夫は学生時代から知ってるけど、すごく真面目な人で教育熱心だった
刑事:様子が変わったのはいつ頃ですか?
考えても分からないキ
刑事から、教団に入る前に妻が2度も子どもを堕ろしていると初めて聞くミ
ア:花がすごく好きでした とくに教団のシンボルになってるユリの花とか
刑事:こういう事件を起こす要素を感じたことは?
マ:何もない 一緒にいたけど、互いに気にしたことないし
小屋の外は雨が降ってくる
アの回想
ア:「サイレントブルー」て時間があるんだけど、それが一番好きかな 夜から朝にかけて
夕子:それは1日の終わり? 始まり?
ア:1日が終わって、始まっていく瞬間かな
夕子:私はその中にいるかも 私は終わって始まるその歴史に参加するんだ
マとアは「神」についてどう思うか話す
ア:信じない 神て言葉自体、人間が作ったものだから
マ:オレも同じ オレならその時その時信じるものがそれにあたるものだと思うから
ア:
神の名のもとに大量虐殺してきてるわけじゃん
人を傷つけるなら、信じないという生き方を選ぶと思う
キの回想
キが午前2時に起きると夫のクツが玄関にあり、部屋で本を読んでいる
夫:
宮沢賢治をちょっと聞いて と朗読してむりやり聞かせる
“さあ我々はひとつになって・・・” この後はないんだけど、やっと分かったんだよ!
キ:なんなの! タクヤや私のことはいいの?! もういい!
玄関から締め出してカギを閉めるキ
サカタ:山本さんは面倒見がよくて、先生だからかな ほんとよくしてもらいました
キ:どうして彼らが、実行犯なんですか?
サカタ:
山本さんはけっこうエリートだったんで オレはバカだったから
同じところに選ばれた時ビックリして
山本が事件前に家に一時的に帰った時の回想
サカタは自分が実行犯グループに選ばれて動揺している
サカタ:ああいうエリートみたいな人に限って逃げるんだよ
ユウコ:家族のところにいったん帰っただけだよ
サカタ:この計画のことバレたらどうするんだろ いざとなって逃げるのおかしいでしょ
ユ:サカタくんはあっちの世界に未練はないの?
サカタ:ないよ うまくいくのかな うまくいかせるしかないけどさw
ユ:うまくいくよ
サカタ:
全部終わっちゃうんだね、これで
ここの生活が好きだったから寂しい ユウコちゃんに会えたのすごい嬉しいよ
サカタ:逃げない? 自分たちでケジメつける決心しただけで充分だって
ユ:絶対成功するよ
(なぜ、彼だけ助かった? 失敗したか?
雨もあがり外で焚き火する男たち
(火っていろんなことを考えさせられるよね
こういう時、食べられる草とか知ってれば違うのに
ヒト、とくに都会に住むニンゲンほど自然に弱いものはないね
サカタ:
(事件後)いろんな人に言われて、道歩いててリンチされたこともあるし
でもあすこにいた人にしか分からないこともあるから
オレも裏切るつもりはなかったし、できるならみんなで同じ考えで同じ行動とれたらと思ったし
ほんとにあすこにいないと分からないことがたくさんあるんですよ
事件前の朝の回想
逃げ出すサカタを窓からユが見ている
事情聴取
サカタ:あの人たちの考えが突っ走ってしまったのでは?
刑事:選ばれた人間なんだろ?
サカタ:僕だけ何にも知らされてないし、恐ろしいことが続くかも分からないから逃げてきた
刑事:死んだ5人はお前のことどう思ってるんだろうな 中には深い関係もあっただろうに 裏切ったと思ってるだろうなあ
サカタ:
でも、あんなことする人たちが仲間とは思いたくないし
裏切り者だと思われて結構ですよ 正直どうでもよくなったんで
刑事:教祖は追い詰められて自殺した お前の思うつぼじゃないか
ミ:
妻から「ミノルさんの今の生活は本当なんですか」とか言われちゃってさ
オレ、逃げてんのかもな
キ:でも、逃げるのってそんなにいけないんですかね?
アを気にするサカタ(ユが好きだったんだな
サカタ:姉さんと仲がよかった? あんまり似てないね
ア:教祖ってどんな人だったんですか?
アツシ:オレが入った頃はお父さんみたい まだあんなに大きな団体ではなかったから 家族っぽいノリ
ア:今はどう思ってるんですか?
アツシ:今は何も思ってない
5人はまた湖に来て、それぞれの思いにふける
霧に包まれる幻想的な場所 生死の狭間みたいな
その後、運良く軽トラに乗せてもらい駅まで戻る5人
電波も入り、それぞれ事情を話し、一緒の電車に乗って眠る
(この5人もみんな世間から酷い目に遭ったんだろうな
サカタ:
1つだけ気になってることがあって
ほんとに弟さんなんですか?
オレが聞いたのは、弟は何年か前に自殺したと聞いてて
ア:姉さんが言ったんですか?
サカタ:ウソでもあんな言い方しないと思うけどな
新宿駅に着いて解散する 「また来年」(クルマは?
花を持って、また田辺老人を見舞うとベッドが空いてる
看護婦:
3日前に亡くなったんですよ
あなた、てっきり息子さんだと思ってて
ほんとの息子さんが亡くなって初めていらして
あなた、一体・・・?
女性の声:結婚したこと後悔してるんでしょ? 子どものこと可愛くないんですか?
刑事:影響を受けたと思う?
ア:ユリの花の匂いは覚えているけど、影響は受けてないと思います
彼女に5人の写真を見せるマ
ヤキモチをやくアズサにクルマが盗まれた事情を話す
アズサ:いつもウソばっかつくんだよね、マサルは
アは一人でユリを持ってまた湖に来て、ユリを流す
焚き火に写真をくべる(この家族は???
泣いているア 「父さん・・・」
マッチをすり、橋に落として燃え上がるままに去る
監督・脚本・編集:是枝裕和
出演:
みずはら敦:ARATA 花屋
田辺老人:杉本安生 父
老人ホームの看護婦:木村多江
夕子:りょう 姉 実行犯
やなぎ勝:伊勢谷友介
兄サトシ:津田寛治 実行犯
ガールフレンド 梓:梓
かい実:寺島進 建設会社員
元・妻:山下容莉枝
宮村:村杉蝉之介
現・妻:平岩友美
娘・アユミ
山本きよか:夏川結衣 教師
夫 山本環:遠藤憲一 実行犯
息子・タクヤ
坂田:浅野忠信 信者
菊間刑事:中村梅雀
ほか
ビデオパスの「見放題プラン」を終了する前に観ておこうとチョイス
井浦新さん出演作を漁っていた時期に見つけられなかった作品だけに嬉しい
「見放題プラン」は、たまに時期をおいてチェックすると作品が入れ替わっているんだな
※「井浦新さん出演作まとめ その2」に追加します
▼あらすじ(ネタバレ注意
東京都の水道水に新種のウィルスを混入させ、128名の死者と8000人の被害者を出した
カルト教団「真理の箱舟」無差別殺人事件から明日で3年を迎える
5つの貯水場では遺族による黙祷が行われる
5人の実行犯たちは教団の手で殺害され、教祖も自殺した
敦(実行犯・夕子の弟)は花屋で働いている
勝(実行犯・サトシの弟)は昼間はバイト、恋人・梓と遊ぶ暮らし
マサルはアツシと高校時代からの友だち
教師のきよか(実行犯・山本環の妻) 一人暮らし
実は会社員(実行犯の女性の夫) 現妻と娘アユミの3人暮らし
アツシは老人ホームにいる父・田辺を定期的に見舞いに行く
山あいにある小さな駅に集まる4人
アツシのクルマでさらに山奥へ入る
(ところどころ手で撮っていてブレる 会話もアドリブのよう
途中でクルマを停めて、さらに道なき道を歩く
桟橋から湖に来て、花を手向けるアツシ 1人ずつ合掌する
もう1人の男・坂田がいて不審に思う4人
道を戻り、キヨカがにぎったおにぎりを食べる
1歳半になった娘アユミの話で盛り上がる実
実:持つべきものは家族だね 仕事にも張り合いが出るよ
戻るとクルマがなくて愕然とする 圏外で電話も通じない 歩いて帰れる距離じゃない
ミ:歩いて帰ろう ここにいてもしょうがない
マ:一緒に考えましょう 離れると危ないから
坂田に相談するマ
マ:
教団の人ですよね? クルマ盗まれちゃって
僕たち、実行犯の遺族なんですけど、命日のお参りに来て、戻ったらクルマがなくて
坂田:この辺何もないですよ 前いた小屋はあるけど、けっこう遠いですよ
廃屋まで来ると、水道も出るし、電気もつく そのまま夜になる
それぞれの思い出がフラッシュバックのように入る
夫に説得されていたキヨカ
環:
オレたちの日常って濁ってるんだよ みんな解放されてないんだよ
真実をつかんだ上で生活しよう 行けば信用するって
タクヤ(息子)にも一から教えるよ “る・る・る・ら・ら・ら”てやつがあるんだ
修業やれば真理が絶対分かるから
とりあえず行って、戻ってくればいいし
キ:私は今のままでもいいよ
環:
お前変わったよな なんでそんなに変わっちゃったの
昔はお互いもっと真実とかに真剣だったじゃん そこに本当の教育があるんだよ
外でディジュリドゥを吹くマの回想
水泳の指導をしていたマサルにパンフレットを見せる兄サトシ
マ:もったいないじゃん あと2年勉強すれば医者になれるのに
サトシ:
教団に入っても医学は出来る むしろ本質的な治療ができる
西洋医学より、ヒトの魂を救う治療をやりたいんだよ
マ:いいんじゃない オレは見えてるものしか信じないから
サトシ:
時効だな 許してやるよ お前も親父も
オレ、明日、出家するから 親父の四十九日だし
握手して、手を振り合って別れる
以前、この家で実行犯6人で住んでいたことを思い出すサカタ
元妻と信者・宮村(バイトくんも若干若い)に帰れと怒鳴るミノル
ミノル:
勝手にすれば? やけに熱心だと思ったらこういうことかよ 人が休みなく仕事してる間に
妻:
本当に心が許し合える仲間がいるのよ
私、ここで人生もう一度やり直したいの
やっと生きがい見つけたの 家庭にはなかった
ミノル:騙されてるんじゃないの? よりによって宮村と どっち信用するんだ?
妻:私はそこで大切な価値観を見つけたの
ミノル:宗教だよ
宮村:僕は仕事ではまだミノルさんには負けますけど、今の僕はあの頃とは違う人間です
ミノル:犯罪だよ! 勧誘してるんだろ? 現実から逃げてるだけなんだよ
宮村:ミノルさんの現実は本当なんですか?
外でタバコを吸うサカタとミノル
ミノル:
お前もバカだよな なんでこんな教団入っちゃったの?
居心地良かったわけ? みんなで飯食ったりしてたの?
サカタ:寝る時はバラバラ 女性は女性同士で 男性はリビングとかで寝てた
アツシ:姉さんたちここでどんな時間過ごしてたんだろ?
姉のヒナギクの匂い袋をキに見せる アが手向けたのもヒナギク
キ:
私なにも見つけられてない
このロッジに突然来て、持ち物とか見つかったらどうしていいか分からない
姉を思い出すアツシ
ア:孤独な鳥の5つの条件って知ってる?
その1.もっとも高い所を飛ぶ
その2.同類に煩わされない
その3.クチバシを空に向けている
事件後、菊間刑事の事情聴取を受けるキ
実行犯の遺体は燃やされて、湖に沈められ、調べたがあがらなかった
キ:夫は学生時代から知ってるけど、すごく真面目な人で教育熱心だった
刑事:様子が変わったのはいつ頃ですか?
考えても分からないキ
刑事から、教団に入る前に妻が2度も子どもを堕ろしていると初めて聞くミ
ア:花がすごく好きでした とくに教団のシンボルになってるユリの花とか
刑事:こういう事件を起こす要素を感じたことは?
マ:何もない 一緒にいたけど、互いに気にしたことないし
小屋の外は雨が降ってくる
アの回想
ア:「サイレントブルー」て時間があるんだけど、それが一番好きかな 夜から朝にかけて
夕子:それは1日の終わり? 始まり?
ア:1日が終わって、始まっていく瞬間かな
夕子:私はその中にいるかも 私は終わって始まるその歴史に参加するんだ
マとアは「神」についてどう思うか話す
ア:信じない 神て言葉自体、人間が作ったものだから
マ:オレも同じ オレならその時その時信じるものがそれにあたるものだと思うから
ア:
神の名のもとに大量虐殺してきてるわけじゃん
人を傷つけるなら、信じないという生き方を選ぶと思う
キの回想
キが午前2時に起きると夫のクツが玄関にあり、部屋で本を読んでいる
夫:
宮沢賢治をちょっと聞いて と朗読してむりやり聞かせる
“さあ我々はひとつになって・・・” この後はないんだけど、やっと分かったんだよ!
キ:なんなの! タクヤや私のことはいいの?! もういい!
玄関から締め出してカギを閉めるキ
サカタ:山本さんは面倒見がよくて、先生だからかな ほんとよくしてもらいました
キ:どうして彼らが、実行犯なんですか?
サカタ:
山本さんはけっこうエリートだったんで オレはバカだったから
同じところに選ばれた時ビックリして
山本が事件前に家に一時的に帰った時の回想
サカタは自分が実行犯グループに選ばれて動揺している
サカタ:ああいうエリートみたいな人に限って逃げるんだよ
ユウコ:家族のところにいったん帰っただけだよ
サカタ:この計画のことバレたらどうするんだろ いざとなって逃げるのおかしいでしょ
ユ:サカタくんはあっちの世界に未練はないの?
サカタ:ないよ うまくいくのかな うまくいかせるしかないけどさw
ユ:うまくいくよ
サカタ:
全部終わっちゃうんだね、これで
ここの生活が好きだったから寂しい ユウコちゃんに会えたのすごい嬉しいよ
サカタ:逃げない? 自分たちでケジメつける決心しただけで充分だって
ユ:絶対成功するよ
(なぜ、彼だけ助かった? 失敗したか?
雨もあがり外で焚き火する男たち
(火っていろんなことを考えさせられるよね
こういう時、食べられる草とか知ってれば違うのに
ヒト、とくに都会に住むニンゲンほど自然に弱いものはないね
サカタ:
(事件後)いろんな人に言われて、道歩いててリンチされたこともあるし
でもあすこにいた人にしか分からないこともあるから
オレも裏切るつもりはなかったし、できるならみんなで同じ考えで同じ行動とれたらと思ったし
ほんとにあすこにいないと分からないことがたくさんあるんですよ
事件前の朝の回想
逃げ出すサカタを窓からユが見ている
事情聴取
サカタ:あの人たちの考えが突っ走ってしまったのでは?
刑事:選ばれた人間なんだろ?
サカタ:僕だけ何にも知らされてないし、恐ろしいことが続くかも分からないから逃げてきた
刑事:死んだ5人はお前のことどう思ってるんだろうな 中には深い関係もあっただろうに 裏切ったと思ってるだろうなあ
サカタ:
でも、あんなことする人たちが仲間とは思いたくないし
裏切り者だと思われて結構ですよ 正直どうでもよくなったんで
刑事:教祖は追い詰められて自殺した お前の思うつぼじゃないか
ミ:
妻から「ミノルさんの今の生活は本当なんですか」とか言われちゃってさ
オレ、逃げてんのかもな
キ:でも、逃げるのってそんなにいけないんですかね?
アを気にするサカタ(ユが好きだったんだな
サカタ:姉さんと仲がよかった? あんまり似てないね
ア:教祖ってどんな人だったんですか?
アツシ:オレが入った頃はお父さんみたい まだあんなに大きな団体ではなかったから 家族っぽいノリ
ア:今はどう思ってるんですか?
アツシ:今は何も思ってない
5人はまた湖に来て、それぞれの思いにふける
霧に包まれる幻想的な場所 生死の狭間みたいな
その後、運良く軽トラに乗せてもらい駅まで戻る5人
電波も入り、それぞれ事情を話し、一緒の電車に乗って眠る
(この5人もみんな世間から酷い目に遭ったんだろうな
サカタ:
1つだけ気になってることがあって
ほんとに弟さんなんですか?
オレが聞いたのは、弟は何年か前に自殺したと聞いてて
ア:姉さんが言ったんですか?
サカタ:ウソでもあんな言い方しないと思うけどな
新宿駅に着いて解散する 「また来年」(クルマは?
花を持って、また田辺老人を見舞うとベッドが空いてる
看護婦:
3日前に亡くなったんですよ
あなた、てっきり息子さんだと思ってて
ほんとの息子さんが亡くなって初めていらして
あなた、一体・・・?
女性の声:結婚したこと後悔してるんでしょ? 子どものこと可愛くないんですか?
刑事:影響を受けたと思う?
ア:ユリの花の匂いは覚えているけど、影響は受けてないと思います
彼女に5人の写真を見せるマ
ヤキモチをやくアズサにクルマが盗まれた事情を話す
アズサ:いつもウソばっかつくんだよね、マサルは
アは一人でユリを持ってまた湖に来て、ユリを流す
焚き火に写真をくべる(この家族は???
泣いているア 「父さん・・・」
マッチをすり、橋に落として燃え上がるままに去る