■世界傑作童話シリーズ すんだことはすんだこと または家のしごとがしたくなったおやじさんのお話
ワンダ・ガアグ/再話・絵 福音館書店
※「絵本・児童書」カテゴリー内に追加します
■ワンダ
1893年~1946年 アメリカ・ミネソタ州生まれ
絵描きの父の跡を継いで10代の頃から仕事を始めた
後に大人の本、子供の本の作家、イラストレーターとして活躍
絵本『100万匹の猫』ほか
■訳者/佐々木マキ
漫画家、イラストレーター、絵本作家
1991年、日本での発行は比較的最近だけれども
本書が出版されたのは1935年
絵がとても可愛い
表紙は最後の場面
男は外で仕事、女は家で育児と家事
「主婦の仕事は楽でいいな」なんて言う男性は未だに多い
もう何百年、何千年も前から
こうした夫婦間の認識の違いは変わってないんだなあ
【内容抜粋メモ】
炎天下の下で毎日はたけ仕事をしているおやじさん
ある日、妻のリージーに
おやじさん:
お前さんにはわからんだろう
男の仕事がどんなものか
お前さんの仕事できたら全く楽なもんじゃないか
リージー:
あんたがそんなふうに思うんなら
明日から仕事を取り替えっこしてみようじゃないの
翌朝、リージーはとても早い時間から畑仕事に出かける
親父さんはソーセージを焼きながら
りんご酒が飲みたくなり
地下室に降りてコップに汲んでいると
スピッツのフリッツルがソーセージをくわえて逃げていってしまう
散々追いかけても追いつかず
「しょうがない すんだことはすんだことだ」
家に戻ると樽の栓を閉め忘れたために
地下室がリンゴ酒で溢れてしまう
そのたびに「しょうがない すんだことはすんだことだ」と繰り返す
バター作りをしていると
雌牛が朝から飲まず食わずだったと気付いて
慌てて水を運ぶ
小さな娘キンドリの面倒も見なくちゃならないため
雌牛には屋根の上に生えた草を食べさせる
戻ってくるとキンドリがバター桶に捕まって遊んで
ひっくり返って体中がクリームまみれ
もうお昼になり、ご飯の支度ができていない!
畑からたくさんの野菜を採ったはいいが
柵の扉を閉め忘れる
野菜の皮を向いて、辺り一面に撒き散らす
雌牛が屋根から落ちないか心配になり
雌牛のお腹にロープをくくりつけ
煙突を通して自分のお腹に縛って
野菜スープの支度に取り掛かる
火をつけるようとすると
雌牛が屋根から滑り落ち
親父さんは煙突に吸い込まれてぶらさがってしまう
そこにリージーが帰ってくる
畑の柵があけっぱなしだったため
豚やヤギたちが野菜を食べ尽くしてしまった!
キンドリはバターでベトベト
スピッツはソーセージの食べ過ぎで気分が悪そう/汗
地下室はりんご酒で溢れている
台所は野菜を剥いた皮が山のように積み重なり
リージーが雌牛のロープを切ったため
スープ鍋には親父さんが溺れているww
おやじさん:
お前さんの言うとおり
おまえさんの仕事はちっとも楽じゃない
リージー:
でも明日はもっと上手くやれるかもしれないよ
おやじさん:
とんでもない!
頼むよ、お願いだから野良仕事に戻らせておくれ
お前さんより大変だなんてもうけして言わないから
2人はそれから仲良く幸せに暮らした
***
一度、1日だけでも役割を取り替えてみるといいよね
実際やってみると想像しているより全然違うことがたくさんあるんだ
機嫌のいい日にちょっとだけ家事を"手伝って"くれたとしても
その後始末が数十倍大変というのもよくある話
この家の場合もこの後誰が後始末をしたのやら・・・
娘の体を洗って
台所や地下室を掃除したとしても
せっかく育てた野菜が全部なくなったり
手間暇かけて作った備蓄のワインやソーセージなしで
この一家は大丈夫なの?!
今みたいにスーパーでなんでも買えることを当たり前と思わず
毎日感謝しないといけないね
ワンダ・ガアグ/再話・絵 福音館書店
※「絵本・児童書」カテゴリー内に追加します
■ワンダ
1893年~1946年 アメリカ・ミネソタ州生まれ
絵描きの父の跡を継いで10代の頃から仕事を始めた
後に大人の本、子供の本の作家、イラストレーターとして活躍
絵本『100万匹の猫』ほか
■訳者/佐々木マキ
漫画家、イラストレーター、絵本作家
1991年、日本での発行は比較的最近だけれども
本書が出版されたのは1935年
絵がとても可愛い
表紙は最後の場面
男は外で仕事、女は家で育児と家事
「主婦の仕事は楽でいいな」なんて言う男性は未だに多い
もう何百年、何千年も前から
こうした夫婦間の認識の違いは変わってないんだなあ
【内容抜粋メモ】
炎天下の下で毎日はたけ仕事をしているおやじさん
ある日、妻のリージーに
おやじさん:
お前さんにはわからんだろう
男の仕事がどんなものか
お前さんの仕事できたら全く楽なもんじゃないか
リージー:
あんたがそんなふうに思うんなら
明日から仕事を取り替えっこしてみようじゃないの
翌朝、リージーはとても早い時間から畑仕事に出かける
親父さんはソーセージを焼きながら
りんご酒が飲みたくなり
地下室に降りてコップに汲んでいると
スピッツのフリッツルがソーセージをくわえて逃げていってしまう
散々追いかけても追いつかず
「しょうがない すんだことはすんだことだ」
家に戻ると樽の栓を閉め忘れたために
地下室がリンゴ酒で溢れてしまう
そのたびに「しょうがない すんだことはすんだことだ」と繰り返す
バター作りをしていると
雌牛が朝から飲まず食わずだったと気付いて
慌てて水を運ぶ
小さな娘キンドリの面倒も見なくちゃならないため
雌牛には屋根の上に生えた草を食べさせる
戻ってくるとキンドリがバター桶に捕まって遊んで
ひっくり返って体中がクリームまみれ
もうお昼になり、ご飯の支度ができていない!
畑からたくさんの野菜を採ったはいいが
柵の扉を閉め忘れる
野菜の皮を向いて、辺り一面に撒き散らす
雌牛が屋根から落ちないか心配になり
雌牛のお腹にロープをくくりつけ
煙突を通して自分のお腹に縛って
野菜スープの支度に取り掛かる
火をつけるようとすると
雌牛が屋根から滑り落ち
親父さんは煙突に吸い込まれてぶらさがってしまう
そこにリージーが帰ってくる
畑の柵があけっぱなしだったため
豚やヤギたちが野菜を食べ尽くしてしまった!
キンドリはバターでベトベト
スピッツはソーセージの食べ過ぎで気分が悪そう/汗
地下室はりんご酒で溢れている
台所は野菜を剥いた皮が山のように積み重なり
リージーが雌牛のロープを切ったため
スープ鍋には親父さんが溺れているww
おやじさん:
お前さんの言うとおり
おまえさんの仕事はちっとも楽じゃない
リージー:
でも明日はもっと上手くやれるかもしれないよ
おやじさん:
とんでもない!
頼むよ、お願いだから野良仕事に戻らせておくれ
お前さんより大変だなんてもうけして言わないから
2人はそれから仲良く幸せに暮らした
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一度、1日だけでも役割を取り替えてみるといいよね
実際やってみると想像しているより全然違うことがたくさんあるんだ
機嫌のいい日にちょっとだけ家事を"手伝って"くれたとしても
その後始末が数十倍大変というのもよくある話
この家の場合もこの後誰が後始末をしたのやら・・・
娘の体を洗って
台所や地下室を掃除したとしても
せっかく育てた野菜が全部なくなったり
手間暇かけて作った備蓄のワインやソーセージなしで
この一家は大丈夫なの?!
今みたいにスーパーでなんでも買えることを当たり前と思わず
毎日感謝しないといけないね