アレサ・フランクリンを聴きながら
これからどうしようかと考えている
時雨そぼふる
六月の午下がり
喜悲をシャウトする肉声に酔いながら
なにをするにも
とっかかりが見つからない
道を探そうにも
誰ひとり理解(わか)ってくれない
またスタート地点に逆戻り
濡れた通りを歩いてゆく
いまどきのカップル
ここから抜け出す
スタイルも見つからない
19歳の頃
私は何を目指していたろう
思い出せない
「好きな人はいるの?」
「いつ結婚するの?」
ほかにあるはず
誠実に全身を捧げる何かが
でもそれはなんだろう
10年もの隷属へのささやかなるご褒美
スウィート・テン・ダイアモンドなんていらない
毎日確実に増える
シワをのばすことしか考えない
女にならないためには
あまりになにもかも
中途半端すぎる
この告白を真剣に聞いてくれるひとはいるかしら?
聞き慣れた愚痴
誰も本当のことには
耳を貸したがらない
12歳の頃
なろうと思いさえすれば
どんなこともできると思っていた
できるなら
小さな公園にたつ
1本のポプラになりたい
電線をこえて
赤い屋根の峰をこえて
天空のかなたへ向かって伸びる
そのてっぺんにそよぐ
一枚の大きな葉になれたら
なにもわたしを傷つけることなんか
できやしない
強い風も 雨も 稲妻も
これほどひどく深く
打ちのめしたりはしないだろう
照りつける太陽の絶対力が欲しい
鼻たかだかに下を見下ろす
でも今はお手上げ
輝きが後ろ姿で去っていく
左手を軽く上げて
1/10秒の過去も
決して帰ってはこない
過去作
これからどうしようかと考えている
時雨そぼふる
六月の午下がり
喜悲をシャウトする肉声に酔いながら
なにをするにも
とっかかりが見つからない
道を探そうにも
誰ひとり理解(わか)ってくれない
またスタート地点に逆戻り
濡れた通りを歩いてゆく
いまどきのカップル
ここから抜け出す
スタイルも見つからない
19歳の頃
私は何を目指していたろう
思い出せない
「好きな人はいるの?」
「いつ結婚するの?」
ほかにあるはず
誠実に全身を捧げる何かが
でもそれはなんだろう
10年もの隷属へのささやかなるご褒美
スウィート・テン・ダイアモンドなんていらない
毎日確実に増える
シワをのばすことしか考えない
女にならないためには
あまりになにもかも
中途半端すぎる
この告白を真剣に聞いてくれるひとはいるかしら?
聞き慣れた愚痴
誰も本当のことには
耳を貸したがらない
12歳の頃
なろうと思いさえすれば
どんなこともできると思っていた
できるなら
小さな公園にたつ
1本のポプラになりたい
電線をこえて
赤い屋根の峰をこえて
天空のかなたへ向かって伸びる
そのてっぺんにそよぐ
一枚の大きな葉になれたら
なにもわたしを傷つけることなんか
できやしない
強い風も 雨も 稲妻も
これほどひどく深く
打ちのめしたりはしないだろう
照りつける太陽の絶対力が欲しい
鼻たかだかに下を見下ろす
でも今はお手上げ
輝きが後ろ姿で去っていく
左手を軽く上げて
1/10秒の過去も
決して帰ってはこない
過去作