庭木の冬囲いを済ませ、先の16~19日の4日間、香港とマカオに行って来た。
今までトランジットで立ち寄った事があるものの、香港がどんな町か知らなかったし、札幌(新千歳)空港から香港空港までのキャセイ航空の直行便を利用したツアーがあったので出かけたのだ。
今回のツアーは4日間といっても、初日は午後4時札幌発の航空機で行き、中2日間だけ観光して、4日目の最終日は早朝に飛行場に行き、9時半発で帰国するという忙しい旅だった。それに私は同行者がいなかったので、1人室の追加料金を払っての旅だった。
事前に現地の気温を調べたら、最高気温は28度になるという予報だったので、北海道と温度差があり過ぎて心配したが、観光した2日間共曇り、時々雨だったため、最高気温も26度と低くラッキーだったが、雨で太陽が出ていないので写真には最悪の天候だった。
今回は観光した場所の様子を1つ1つ書くことは止めて、心に残った事を中心にまとめて見たい。
≪香港≫
札幌からの添乗員はいなかったが、香港空港で迎えてくれた現地ガイドは、香港に30年以上暮らしている日本人女性だったので、現地の生活事情に詳しかった。
1997年にイギリスから返還された香港は、その後も社会主義国の中国から特別行政区として50年間の自治権が認められている資本主義の場所だ。繁華街には世界中のブランドショップが立ち並んでいるが、ビルの地下通路ではホームレスと身障者が物乞いをしていた。
香港は日本と同じアジアの金融の中心地でもあり、中国の元とは異なる香港ドルが通貨だ。最近の円高の影響で、1香港ドルは10円だった。香港島には香港の3つの銀行の他、世界中の銀行が集まっていた。また多くの世界的な企業のビルは、どれも立派だった。
現在、多くの島の集合体香港には人口710万人が住むが、土地が狭いために一戸建ての家を建てる事ができない。幸い地震が無いために高層の集合住宅を建てて、その中でほとんどの人が暮らしているという。
ガイドの話によると、低所得者は数十年前に建てられたエレベーターの無い6階建て以上の1~2室のアパートに家族5~6人で住んでいる事が多いらしい。新しい高層マンションも次々と建っているが、100㎡程度だと1億円を下らないので、日本円で1~2万円の月給で暮らす普通の労働者は買う事ができないという。それに失業者も6%以上いて、香港は酷い格差社会だとガイドは言う。
バスから見えたあるビルは、窓にはガラスが無く、安全のために鉄格子だけが入っている古いアパートだったが、ガイドがこれは「難民アパート」と言われていると説明した。
また、窓にガラスが入っている一般向けアパートは狭く、2畳程の広さの台所と6畳程の居間、それに3畳程度の寝室が2室ある位だそうだ。しかし天井は比較的高く造られていて、3段ベッドを置いて生活しているのだという。ガイドは香港の一般住宅は「ネズミ小屋」だと言っていた。
しかし、多くの古い汚いビルが立ち並ぶ背後に、真新しい高層マンションが天にそびえる様に建っていて、それが今の香港の普通の街並みだった。
香港島の高級住宅街を通った時、塀の上にバラセンを設置した所もあった。
庶民の足は2階建ての路面電車やバス、島を渡るフェリーだった。路面電車とフェリーには乗った。