数日前に昨年末倒れ、入院していた叔母(80代後半)がついに亡くなった。
この叔母は私の母の妹に当たる人で、子ども時代の私を可愛がってくれたので、時々会いに行く関係をずっと続けて来た。
特に十数年前に1人で住んでいた借家から「ケアハウス」に入る頃からは、息子が遠方に居て世話ができない状況になったため、私が身元引受人になったりして引越しの手伝いや家計管理、日々の生活の世話や話し相手になって来た。
数年前、叔母は高血圧で入院した。その時は私も病気の手術後治療をした後だったが、叔母の申し出で家計管理などを息子に戻した。
その直後、早速叔母は「ケアハウス」から「老健施設」に移された。
「老健施設」は大部屋生活で、おまけに施設の外には1歩も出してもらえない「籠の鳥」状態にされるので、私の住まいからは遠い施設だったが、私は時々車で行っては外に連れ出して歩かせたり、季節の移ろいを感じさせたり、軽食をさせながら話し相手になって来た。
しかし、その施設に数年いる間に次第に叔母の認知症が進み、1人では歩くこともできなくなって車椅子生活になってしまったのだった。
(認知症が進んでからはそういう高齢者ばかりがいる病棟に移されたため、入所者同士が沢山、ホールに座っていても、会話が全くない奇妙な状態の所なのである)
(「老健施設」は、本来は病院を退院した高齢者が自宅に戻るために6ヶ月間、リハビリを受ける施設だが、実際は長年社会的入所を余儀なくされている人が沢山居る)
今回、喪主の息子にも会ったが、何故、高齢の母親を遠い札幌の施設に入れたままにして来たのか、聞きたかったが聞けなかった。
私はすっきりしない気持ちのまま、帰宅した。
今日の薔薇を、亡くなった叔母に捧げる。
①「バニラ・ツイスト」
小さいが驚くような数の蕾が付き、次々と真っ白い中輪の花が咲く素敵な薔薇だ。花は長持ちする。
②「マーガレット・メリル」
開花が遅いが、フワッとした薄い花びらが優雅に広がり、微香が漂う。
① ②