3日目の5月2日は、4時半に起きて5時20分位に昇るはずの朝日を鑑賞する予定でいたが、夜から朝まで強い雨が続いたために中止された。
7時過ぎにレストランに行き、朝食を食べた。
塩茹で卵、ちまき、おかゆ、ソーセージ、キャベツの油炒め、セロリの油炒めといった山らしい簡易な食事だった。
8時半にホテルを出発して階段状の登山道を登って行った。どこからやって来たのかと不思議に思う位大勢の人が石段を登り、一団となって上を目指した。その人混みの中を天秤棒にペットボトルや物資を下げてゴンドラの駅からホテルに運んだり、反対に客が使い終わったシーツやタオル類をホテルから駅まで運ぶ「強力さん」が、休み休み行き来していた。(環境を守るために、洗濯は下の町でするためだ)
石段は自分で好きな歩幅を選べないから登るのがきつい。私は時々ガイドに休ませてくれと頼んで、1~2分立ち止まらせてもらいながら登った。
霧雨の中を2時間20分登り続けて、遂に10:50、標高1860mの「光明頂」に着いた。
黄山で1番高い山は1864mの「蓮花峰」だが、「光明頂」はそれに次ぐ2番目に高い山だ。
そこの広場も展望台も人で溢れ返っていたが、残念な事に濃霧のために眺望は効かなかった。広場にはテントが張られていて、食べ物を売る店が出ていた。「光明頂」には、ホテルや気象台もあった。
そこで40分程休憩してから、黄山の西側に向かって歩いた。その道に入るとすっかり人影はまばらとなったため、私たちは静かな山道をのんびりと歩いた。
やがて高さ12mもある「飛来石」と呼ばれる奇岩の展望台に着いた。写真を撮ってから「飛来石」の所に行った。
ガイドは、「男は左手で、女は右手で飛来石をなでると健康で長寿できます。」と言ったが、私はつい両手で触ってしまった。
この不安定に見える石は、伝説ではインドの空から飛んで来てこの岩に突き刺さったと言われているが、本当は大雪があった遥か昔に運ばれて来て、今の所に辿り着いてから雪が溶けて留まったと考えられているそうである。
暫く行くと左右の岩山の間に、谷を挟んで向こうの岩山が見える場所があった。その頂上の左側の岩が観音様の横顔にそっくりなので、土地の人の信仰を集めている様だった。
やがて急な下り階段が続いた。その先に「印鑑岩」があった。そこからさらに急な石段を下ると村があるそうだが、私たちはそこで引き返した。
その近くの谷底に霧が漂い始めると幽玄な雰囲気に包まれた。20分程、谷底と雲海を眺めて写真に収めた。
下った分をまた登ってホテル「西海飯店」に行く事にした。ホテルの近くにある「西海水庫」は、高山に囲まれた深い大きな峡谷になっていて絶景だった。
「西海飯店」で昼食を済ませた後は自由散策だったので、私はロビーで少し休んだ。
ホテルの前から観光客のための籠かきが出ていた。目的の距離によって値段が決まっていた。丁度、お年寄り2人を担いで行くところだった。籠かきの2人にのど飴を渡したら喜んでくれた。
15時半に「西海水庫」の展望台に行って見ると、丁度、峡谷に雲海が立ち込めて来たところだった。刻一刻と靄が立ち昇って来て、最後には谷全体が真っ白になった。全く幻想的な体験ができて、日本から遥かな黄山へ来た甲斐があったと心から思った。
17時過ぎには夕日が見られると言うので展望台で待ったが、太陽はついに姿を見せなかったため中止された。
そこから40分、きつい階段を上り続けてやっとホテル「北海賓館」に戻った。その日の夕食もとても美味しかった。
雲海の立ちこめた景色は幻想的でいいですね。
何か仙人がす~っと現れてきそうな‥
岩場の景色も絶景です、どれも実際に目の前で見てみたいものです。
4~8枚目の写真、どんな自然現象が起こったのでしょうかね。まさに奇岩です。そして、雲海に浮かぶ切り立った山々の景色は圧巻です。「黄山」っていいところですね。
雲海、幻想的でしょう?
すっかり見とれてしまいました。
地理的には、日本に割合近い所なので、多くの方達に勧めたい世界遺産です。
Pioneさん、こんにちは。
休み々々上ったし、景色が次々と変わるので、足を止めて写真を撮ったりしたので、私でも着いていけました。でも、今回はほとんどの参加者が男性で、彼らからは感心されました。
水蒸気が峡谷で飽和状態になると、雲となって峡谷を覆うのではないかと思います。