花好き・旅好き80代北国女性の日記(ブログ開設18年目)

趣味はガーデニングと家庭菜園、外国旅行だが、新型コロナ禍と膝の不調、円安が重なり、今は外国行きは見合わせている。

雪の中の函館観光

2007年12月07日 | 「北海道内旅行」登別・定山渓・洞爺・函館・道東・三笠・旭川・道北・奥尻島他
 5~6日の二日間、半年一緒に汗を流した農園仲間3人で「函館観光バスツアー」に行ってきた。
 全道的に朝から気温が低かったが札幌には雪は無かったので、道南函館はもう少し暖かく、勿論雪なんて降っていないだろうと予想した。
 しかし、中山峠に差し掛かるに連れて雪となり、峠は-8℃で、積雪も20cm位あった。
 更に函館に近づくに連れて吹雪き状態となり、函館の町は積雪も結構あって、もうすっかり冬景色だった。

 函館に着いて最初に行った五稜郭公園は降りしきる雪の中だったので、展望台に上がっても何も見えないと思いコーヒーを飲むだけにした。

 次は元町散策だ。バスを降りてから15cm位積もった新雪を漕いで公園を横切り、階段を上って上の道路まで行った。公園では子ども達が真新しい雪の上でそり滑りや雪合戦をして楽しんでいた。また、ロシアのハリストス正協会は夕闇の雪の中に静かに佇んでいた。(写真①)

 函館山に行くロープウエーに乗った頃はすっかり暗くなっていたが、相変わらず雪が降り続いていたので、夜景を見るという期待はできなかった。ロープウエーで僅か3分、標高334mの頂上に建つ立派な展望台に到着した。
 寒さに震えながら屋上で待つこと10分程、すると徐々に雪が小降りとなり、止んだ。そして奇跡的に綺麗な夜景が浮かび上がった。左が函館湾、右が津軽海峡だ。右下には数分おきに運転されるロープウエーも見えた。感激した。(写真②)

 ① ②

 次はベイサイドで行われている「函館クリスマスファンタジー」の会場に行った。巨大クリスマスツリーの午後6時の点灯式を見学するためだ。
 このもみの木は、先日北欧の国から輸送されて来たものだ。
 サンタクロースの衣装に身を包んだ点灯者は応募者の中から日替わりで決められるそうだが、その日は函館の学校に留学しているタイ人のシリモンさんだった。大勢の人達が見守る中でカウントダウンして点灯されたツリーは、雪が降る中で色取り取りに美しく輝き、同時に打ち上げ花火も上がった。本当のクリスマスまでまだ20日もあるのに、その中にいたら不思議とメリークリスマス気分になった。(写真③)
 宿泊先の湯ノ川のホテルに入り、すっかり冷え切った身体を食事と温泉で温めた。
 それから3人で赤ワインをいただきながら、遅くまで尽きない話を楽しんだ。

 翌朝の観光は、郊外のトラピスチヌ修道院から始まった。(写真④)
 ここはフランスから派遣された8人の修道女によって明治31年に設立された日本で初めての女子修道院だ。
 正門を入った所には天使ミカエルが悪魔を退治している聖像があったが、雪に覆われていてよく分からなかった。私は手を伸ばして届く限りの雪を取り除いてから写真を撮った。(写真⑤)
 傍の資料館には、修道女達が、毎日、祈りと労働を通して厳しい自給自足生活をしている様子が展示されていた。私は売店で修道女が作ったコーヒー飴を買った。
 丁度、私達と前後して台湾の観光客が沢山来ていたが、彼らは何よりも雪の銀世界が珍しくて嬉しいらしく、静寂な修道院の庭で雪玉をぶつけあったり追い掛け合ったりしてはしゃいでいた。(写真⑥)

 ③ ④

 ⑤ ⑥

 次にバスは函館朝市に向かった。つるつるの雪道で転ばぬよう注意しながらざっと歩いてみたが、どの店も観光客向けの品揃えと値付けになっていたので、私は結局何も買わなかった。

 函館を後にして途中、バスは大沼公園に立ち寄った。私達はそこで昼食を済ませてから札幌に向かった。
 所がバスが途中の山道に差し掛かった所で、大型トラックが路面凍結のため登られずに道を塞いでいた。運転手はバックして別な道を迂回して走った。
 一安心したのもつかの間、しばらく行くと又、トラックが立ち往生していた。運転手は安全のためチェーンをタイヤに巻いてから走り、危険箇所を越えた。
 そのままではスピードを出せないということで、数キロ走ると再びチェーンを外した。見ていたら大変な作業だが、何より安全第一なので、私達はバスの中から見守った。運転手が運転席に戻るたびに私達はご苦労様の気持ちを込めて拍手した。
 中山峠では数台の乗用車が追突事故を起こしたり、路外の雪の山に突っ込んで止まっていた。パトカーや道路パトロール車も走っていた。この道路事情では何が起こるか分からないので、私はシートベルトをしっかり締めて座っていた。
 安全運転のお陰でバスは無事に札幌に着いた。札幌では2~3cm雪が降ったらしく、街中が昨日とは違う色になっていた。

 今回のバスツアーは、思いがけない雪の中の函館の姿を再発見できたり、二日間、寝食を共にする事で農園仲間としての友情も一層深まった。また、冬の運転手さん達の緊張と苦労を知った旅でもあった。
 

 
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