存在する音楽

ジャンルに関係なく良いと感じた曲は聴く
誰かの心に存在する音楽は
実際に音が鳴っていない時にも聴こえてくることがある

Laurel Halo / Quarantine

2023-11-16 21:57:18 | album l


2012,5,26発売

ジャケットは会田誠の『切腹女子高生』(実際の作品は2002年作)
2009年に宅録の機材を揃え始め、ローレル・ヘイローを名乗り始めた。(ゲーム音楽が名前の由来)
確かにゲーム音楽の音やニュアンスが散りばめられていて面白い

1. Airsick 3:59
イントロのドローンとともに鳴っている音
リズムを刻み始めて
シンセっぽい音色や女声の歌が混じって
ピアノ

2. Years 2:53
ドローンでありながらも、電子音の音色が放電しているよう
繰り返されるシンセの音
女声ヴォーカルのヴォコーダーでナチュラルな歌声から加工に変化が付けられて面白い

3. Thaw 5:59
高音で短く滑る音色の数々
シンセの音の変化では、高音
リズムは激しくアフリカンビートを高速したようだ。

4. Joy 3:28
声が幾重にも加工されて
シンセの音
強弱のあるグルーヴが繰り返される

5. MK Ultra 4:18
シンセのめくるめくイントロ
ヴォーカル
リズムを刻む
ミニマルな

6. Wow 1:23
わーって迫って来て少し引く
声のようなシンセの音色

7. Carcass 4:30
リズム音が反響の幅を持って
ゲーム音
高音で鳴るシンセ
加工された ややシャウトしてそうなヴォーカルが突然入って
小太鼓のようなリズムの響き
虫の音のようなシンセ

8. Holoday 1:51
サンプリングされた歌や声
ポップな感じの歌がふと入って
シンセの様々な音
遠くで鳴っていたり

9. Tumor 2:40
ドローンで鳴っている
反響しても消音していく音
歌声が重なって
タイトなプロペラのような音
鐘のように揺れて

10. Morcom 3:04
揺れる打ち込みの音色は
ピアノベースなのかもしれない
何かを叩くような音にも聞こえる
ヴォーカル
アナログ・シンセのダイヤルを回してノイジーな音が流れ
プチプチ感もあったりする一瞬

11. Nerve 2:32
ヴゅ ドローン シンセ ヴゅ
ゲーム音かもしれない音

12. Light + Space 4:50
ドローンで静かな音色のシンセに
高音で幅のある少しノイジーにも感じる音
ヴォーカル
ゆったりとした節で
どこかビョークを感じる

 

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Laurel Halo / ATLAS

2023-11-12 23:59:47 | album l

2023,9,22発売

彼女を知ったのは、坂本龍一だった。彼女の曲をリストに上げていた。教授が自分の葬儀で流す曲のリストにも「Breath」という曲を入れていた。(このアルバムには入っていない。入っているのは『Possessed』(サウンドトラック作品))
試聴すると、教授の好きな世界観が広がっていた。
坂本龍一&クリスチャン・フェネスのアルバム『Cendre』も聴き返したくなる。

彼女の最新アルバムから聴いて行こう。

Laurel Halo

1986年、ミシガン州アナーバー(デトロイトの郊外)生まれ
名前はアイナ・キューブ
祖母はオペラ歌手
父は自動車産業の労働者でありながら、画家としても活動。
ピアノ、ヴァイオリン、ギターを習い、ミュージックスクールでクラシックを学び、オーケストラにも所属
大学生の頃、学生の間でラジオDJをしていた時に様々なジャンルの音楽を選曲するために世界観が広がった。
デトロイト・テクノとの出会いともなった。
2009年、ニューヨーク・ブルックリンに移住。
宅録の機材を揃え始め、ローレル・ヘイローを名乗り始めた。(ゲーム音楽が名前の由来)
楽曲をまとめたEPを『King Felix』と名付け、ネット上にアップしたことが世間で知られるようになっていった。

2012年 ファーストアルバム『クァランティン』英「WIRE」誌のアルバム・オブ・ザ・イヤーを獲得。
 会田誠の『切腹女子高生』を使用したことでも話題となった。
2013年 ベルリンへ活動拠点を移した。
2023年 ロサンゼルスに活動拠点を移した。


『Atlas』
ギリシャ神話に出てくる神であり、地図帳とも訳される。
ツアーでLaurel Haloが訪れた様々な街で過ごした、黄昏時から夜にかけての街並みの中で感じたことを表現しているらしい。
ジャケのぼやけた映像も、黄昏時のようだ。
アンビエント
ドローン、細かい音たちの響きとズレて行く感覚
曖昧な輪郭や曖昧な時間の変化を構成するものを音で表現したようだ。

1  Abandon 4:02
ドローン
シンセの静かなうねり 細かく散りばめられた 遠くで海鳥が鳴いているような微かな声
時が音もなく揺れる
ストリングス
音の粒のアンビエント

2  Naked to the Light  4:19
ドローン
シンセの音、ストリングスが弾く音色 弓を弾き始めて音が減っていく波
反響がこもった感じのジャズ・ピアノ


3  Late Night Drive 4:55
ドローン
弦楽器の残響を漂わせながら、夕闇が深まり、視界が街灯の中で広がる世界で
金属音が反響して連続する
声も混じっていて 知り合いの居ない街で呼吸している
アウトロは闇に収まっていく

4  Sick Eros 4:23
讃美歌の響きのようなドローン
声が引き延ばされて シンセのドローン 響きが大きな振動になってブレとなっていく


5  Belleville 2:25
揺らぐピアノの音 ジャズのグルーヴで鳴っているのに
残響の別の要素が重なって
温かみのある
蝋燭の炎に不意に風が瞬きを揺らすようにストリングスや声などの音が不意に


6  Sweat, Tears or the Sea 2:46
シンセ 割れたような音も 左右に移動する音も
ズレて行く音 広がり 遠くで鳴っている音

7  Atlas 6:54
ピアノとストリングス、遠く柔らかく鳴っている音
様々な音が糸のように絡まって柔らかいシルキーな音色に

チェロ ルーシー・レイルトン、
ヴァイオリニン ジェイムズ・アンダーウッド、
サックス ベンディク・ギスク

8  Reading the Air 5:42
シンセ
サンプリングされた音の粒
細切れなストリングス

印象派なのかもしれない

9  You Burn Me 1:09
揺らぐピアノ
分散する音

10  Earthbound 4:17
ドローン
ストリングスの重なり
シンセの広がり
坂本龍一「12」を聴きたくなっている。


アルバムを聴き終えて
ATLAS
は新しい技法を試しているのか専門的なことは解らないが、
新しい地図帳を作りました
というメッセージがあるような気がする。

コメント (1)
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Louis Cole / Live Sesh and Xtra Songs

2023-08-08 17:29:19 | album l

2023,6,9発売


『Live Sesh and Xtra Songs』のCDタワーレコード限定で発売
未発表のパワーバラード「Over」を追加収録
歌詞カードは読みやすく、英語歌詞と和訳が付いている

 1.    F it Up (Live Sesh)    00:04:21
歌の途中で ピ という音が入るのが気になる
一度 演奏が止まったり
電子音

 2.    Thinking (Live Sesh)    00:04:10

楽しそうに演奏が始まる
ドラムス
ストリングスやフォーンに
コーラス
ヴォーカル


 3.    My Buick (Live Sesh)    00:02:35

ドラムス、フォーン、ベース、エレクトリック・ギターかな?
セッションのフルーヴ
笛?打ち込み?
フォーンで終了

 4.    Doing the Things    00:01:55

軽快なクラップとパーカッション
ヴォーカル
思わず身体が動き出す

 5.    When You're Ugly (Instrumental)    00:01:48
アルバム『Time』のリードシングル

シンセ、声
ドラムス、打ち込みの音色の裏でドローンのような声
途切れて ドラムス 声ドローン シンセ、ウーリツァー
歌詞はなくとも物語が進行する

 6.    They Find You    00:03:04
ストリングス
ドラムス
ウイスパー気味のヴォーカル
心地よいグルーヴ

現実に抵抗することができない事態に直面することが起きることがある

 7.    Gimme a Hug    00:01:05
ドラムス、パーカッション
声 
ダーリン
喧嘩を止めよう、ハグしよう


 8.    PMS Meltdown (feat.Leah Zeger)    00:01:22
ストリングス


 9.    V    00:03:05
ハミング
コーラス
パーカッション

ドラムス、アコースティックギターも入って

優しい気持ちになる

エレクトリック・ギターも入って

10.    Over (bonus track)    00:03:14
ストリングス
ゆったりとドラムス
ヴォーカル

静かに現実を正面から受け止めていく覚悟のようだ

終わった 君の笑い声はため息に変わる
真実は実践されなければならない

 

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LAUSBUB  /  M.I.D. The First Annual Report of LAUSBUB

2022-11-15 22:25:04 | album l

LAUSBUB

こちら

2021年、SNSを中心に当時は札幌の同じ学校に通う
高校生であった岩井莉子と髙橋芽以によるLAUSBUB(ラウスバブ)の「Telefon」が話題となった。

当時は

岩井莉子(いわい りこ)
2003 年6 月4 日(17 歳)
ギター、シンセサイザー、DJ、エレクトロニクス担当

高橋芽以(たかはし めい)
2003 年8 月17 日(17 歳)
ボーカル、ベース担当

僕が初めて彼女たちを知ったのはサカナクションの山口一郎がネットで紹介していたのを見た時だった。
思わず、おおーと声が出て、その後に何度かリピートして聴いてきたのである。

そして今年、ついにLAUSBUBの初のEP作品がリリース!

70年代の英インダストリアルバンド “Throbbing Gristle”へのオマージュであるタイトルを冠した本作は、
サウンドとメロディーセンスを再認識させられるリード曲「Wind City」、Sound CloudやEggsでも公開され
ていた「The Catcher in the Dai」「Get Stir Crazy」のリテイク&ニューミックスバージョン、そして
細野晴臣の名曲「Sports Men」のカヴァーを含み、本格的ニューウェーブ・テクノポップ・バンドとしての
実力と可能性を感じるに充分な6曲(ボーナストラック1曲)を収録。 

インタビュー記事を更に発見

こちら

驚いたのはやはり、「受験勉強に集中している時期に、YMOの『TECHNODON』(1993年)を聴き込んでいた」
ということで、以下のレビューとマッチしました。

EPのタイトル『M.I.D. The First Annual Report of LAUSBUB』は、
Throbbing Gristleのアルバム『D.o.A. The Third And Final Report』(1978年)のオマージュなんです。

「第一次活動報告書」というとおり、高校時代からの活動の総集編という趣旨で、いままでのふたりの活動をみんなに報告しよう、という。

歌詞カードは読みやすい

1. Ambient Fog
アンビエントな 霧が広がる

2. Wind City
英語歌詞 単語を呟く 裏で鳴っているエレクトロニカなうごめき
少し突き放したような 反響 リズム
ウィスパーヴォイスだけど どこか大貫妙子も感じる

3. The Catcher in the Dai -Radio Session-
ライ麦畑で捕まえて
をもじって 大麦のこと
北海道っぽい歌詞も

再生YMOっぽさもあったり
揺らぐシンセ
リズム音
そこはことなくテクノの魅力

二人が歌ったり
詩を読んだりしてる
声 可愛らしい

4. Sports Men
割と最近、聴いていたのは2007年前後のYMOのロンドン、ヒホン公演のライヴ音だったけど
こうしてカヴァーされていても細野晴臣感覚はたっぷり
LAUSBUBのヴォーカル

5. Get Stir Crazy -2022 mix-
どこか懐かしい
イントロのシンセが心地よく
テクノデリック的な音の広がり
ファルセット気味なヴォイス

6. Wind City -CM Edit- (Bonus Track) 
ちょっと教授のCM曲っぽくもあるのか
引き込まれる

 

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LITTLE SIMZ  /  GREY Area

2022-10-10 16:45:47 | album l

2019,3,1発売
LITTLE SIMZの3rdアルバム

ベストヒットUSAで見かけたのか、このラップで歌うミュージシャンのことを知った。

本名 Simbiatu "Simbi" Abisola Abiola Ajikawo
1994年2月生まれ ロンドンのイズリントン区出身
15〜21歳くらいまで、スペース・エイジというクルーの一員として活動
2010年15歳でミックステープ『STRATOSPHERE』を出す。

女優もしているようだ。

01. Offence
ドラムスと低音の打ち込み ヒップホップ
ブレス系の音も
ピアノがアクセントになってる

ちょっとディー・ライトを聴きたくなった

02. Boss
低音が跳ねる音とドラムス エコーのかかったシャウト
ラップ

歌詞を読むと汚い言葉がスラングで書いてある

私をからかわないで
タイトルは 私はドレスを着たボスなんだよ

今に至るまでのミュージシャンの経緯も書いてある

03. Selfish (feat. Cleo Sol)
シングル曲 Cieo Solという女性シンガーの美しい歌声にストリングスとクラップっぽくリズムが絡まって
落ち着いたノリで

「Selfish」は自分勝手(対義語は「Selfless」(=自分をないがしろにする))
尽くそうとする姿勢に付け込んで来たり、尽くすのが当たり前だと考える人がいるので
もっと自分を大切にしよう。自分のために自分勝手になる。という意味も込めているとのこと。

04. Wounds (feat. Chronixx)
レゲエ・シンガーのChronixx

アコースティック・ギター
ラップ

ガンマンの話
愛する人私の運命になって

05. Venom
サンダーキャットとモノポリーが参加

細かいストリングスっぽい音色
高速のラップ
ジュゴグっぽいグルーヴ
細かいシンバル

06. 101 FM
このアルバムの中で一番反応したのはこの曲♪
イントロの何とも言えぬメロディと音色は
どこかアジアを感じるのかもしれない

リズムと琴っぽいグルーヴ
休符

07. Pressure (feat. Little Dragon)
ピアノ 高速ラップ
シンセ コーラス
カッコいい♪
 
プレッシャーを与え続けて

豪華でリッチな暮らしがしたいのね

08. Therapy
リズム
低音
同じトーンのラップ
休符
炭を叩いたような音
シンセ

私には必要ないセラピー


09. Sherbet Sunset
この曲の音色も 101FMと同じ感覚で好きな音色
リズムの音色もぽわん としていて感じが良い

自分が信じていないことについて話すのは難しい

私の愛しい人
あなたが新しい愛を探しているんじゃないかと調べ続けていた
本当はグラミー賞のスピーチにあなたの名前もあるはずだった

10. Flowers (feat. Michael Kiwanuka)
コーラス
イギリス出身のMichael Kiwanuka
ラップ
ドラムス
フォーンも入って

眠れ子供よ
何人かの若くして死んだアーティストたちの名前
花を花をあなたに

11. She *Bonus Track for Japan
鳴っている音
リズムとシンセの
落ちていく感じのラップ
男性のヴォーカルも入ってる

 

 

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