存在する音楽

ジャンルに関係なく良いと感じた曲は聴く
誰かの心に存在する音楽は
実際に音が鳴っていない時にも聴こえてくることがある

Radian / Distorted Rooms

2023-11-18 17:22:49 | album r

テニスコーツの植野さんが紹介していたバンド

Radian
オーストリア ウィーンを拠点とするエレクトロニカ・トリオのバンド
人力とエレクトロニクスの境界線を見事に曖昧にして来たラディアンの活動の集大成とのこと

大友良英、フェネス、デイヴィッド・シルヴィアン等と共演を重ねて来たスーパー・ドラマー、マーティン・ブランドルマイヤー(Martin Brandlmayr)率いるラディアン と紹介されている。

2023,9,22発売

1.    Cold Suns 6:20
エレクトロニカ
シンセ、打ち込みの音に俳優であるChristian Reinerの声
ピアノ、ドラム、ストリングス、合成した音など色んな音が混じってリズムが続く
最後は蒸気が広がるようなドローン

 2.    C at the Gates 6:50
電圧が変わったような強弱
連続する音が連なって
賑わって 静まって
パーカッションが鳴って
ゆったり
シンバル
シンセの音色が変化しながら
パーカッションの音色の変化
ノリも変わったり

 3.    Cicada 5:50
ドラムス、シンバル、パーカッションのリズムに
エレクトロニカなびりびり低音
エレクトリック・ギター
迫りくる感じだったり
不意に遠のきそうになったり
少し間が開いたり
ミニマルな感じになったり

4.    Skyskryp12 7:55
パーカッション少し叩いて
シンセ
微かな響き
リズムが消えてドローン系の変化
リズムが入って来て
どこか寂し気な感じに

 5.    Stak 5:21
リズムが
打ち込みの音だったり
ドラムスの音色だったり
ベースだったり
ピアノだったり
エレクトリック・ギターだったり
一定のリズムだけではなく、不定期に色々入ってくる

6.    S at the Gates 6:19
弦の音色
シンセが入って
軽く叩いたく

7.  Segue2 日本盤のみのボーナストラック 5:34
シンセの引っ掛かるような音にシンバルのリズム
アウトロのドラムスからシンセの刻み
シャカシャカ

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HORSE LORDS / Comradely Objects

2023-11-18 17:13:06 | album h

HORSE LORDS 

2010年からバンド活動を始めた米国ボルチモア出身の4人組バンド
Sam Haberman(ドラム)
以下のメンバーはドイツに移住したとのこと
Andrew Bernstein(サックス、パーカッション)
Max Eilbacher(ベース)
Owen Gardner(ギター)

 

「Comradely Objects」5作目のアルバム
解説によると

アルバムのタイトルは、美術史家のクリスティーナ・カイエルが2008年に出版したロシア構成主義のデザインに関する本『Imagine No Possessions』に由来している。構成主義者は、資本主義芸術の芸術的エゴイズムや貴重な芸術品を敬遠し、大衆のための実用的なオブジェを支持してきた。”『Comradely Objects』は、集団的で平等主義的な理想を促進するものでなければならない”とバンドは指摘する。”彼らは、実用性を重視し、素材を前面に押し出したシンプルで飾り気のないフォルムを好む傾向にあった。『Comradely Objects』は、このことが音の素材、音楽、アルバム、そして21世紀の芸術制作にとってどのような意味を持つかを通じて作品を制作している。” 

とのこと。

反復とポリリズム

 

1  Zero Degree Machine 7:00
イントロの高音で秋虫の音っぽいシンセの音に
弦でリズム、ドラムス
ポリリズムになって、それぞれの音が心地よい♪
テンポが上がっていく
もしかして三味線の音も入ってるのか?
シンセ?サックスの音色が塗られていく ポリリズムの裏で 一定の音が鳴る感覚がリズムにもなっていく
シンバル
ドラムス、サックス
サックスもリズムを変えて行く

2  Mess Mend 4:19
ベースが効いている
軽快に賑わいで行く
シタールっぽい響きも
TEI TOWAや立花ハジメの曲を聴きたくなってきた。


3  May Brigade 6:34
エレクトリック・ギターにベース
ドラムス
テンポアップしながら
サックスを吹き鳴らし
エレクトリック・ギターと絡んで
キング・クリムゾンとかザッパとか好きな人が好みそうな感じなのかな?
割と激しめな演奏

後半はドローン系に残響に重なる演奏


4  Solidarity Avenue 1:39
細かく音が鳴る
打ち込みの様々な音色

5  Law of Movement 10:20
シンセのドローン
エレクトリック・ギターの細かい演奏に
サックス、ベース
パーカッションの小さめの音で続くリズム
サックスのドローン

6  Rundling 3:16
エレクトリック・ギターとベース
サックス
軽快な始まり
ちょっと止まりかけたり
リズムの変化も面白い

7  Plain Hunt on Four 8:19
イントロから少しして
エレクトリック・ギターで繰り返される音と
サックスの音が入って
ミニマルな曲

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Laurel Halo / Quarantine

2023-11-16 21:57:18 | album l


2012,5,26発売

ジャケットは会田誠の『切腹女子高生』(実際の作品は2002年作)
2009年に宅録の機材を揃え始め、ローレル・ヘイローを名乗り始めた。(ゲーム音楽が名前の由来)
確かにゲーム音楽の音やニュアンスが散りばめられていて面白い

1. Airsick 3:59
イントロのドローンとともに鳴っている音
リズムを刻み始めて
シンセっぽい音色や女声の歌が混じって
ピアノ

2. Years 2:53
ドローンでありながらも、電子音の音色が放電しているよう
繰り返されるシンセの音
女声ヴォーカルのヴォコーダーでナチュラルな歌声から加工に変化が付けられて面白い

3. Thaw 5:59
高音で短く滑る音色の数々
シンセの音の変化では、高音
リズムは激しくアフリカンビートを高速したようだ。

4. Joy 3:28
声が幾重にも加工されて
シンセの音
強弱のあるグルーヴが繰り返される

5. MK Ultra 4:18
シンセのめくるめくイントロ
ヴォーカル
リズムを刻む
ミニマルな

6. Wow 1:23
わーって迫って来て少し引く
声のようなシンセの音色

7. Carcass 4:30
リズム音が反響の幅を持って
ゲーム音
高音で鳴るシンセ
加工された ややシャウトしてそうなヴォーカルが突然入って
小太鼓のようなリズムの響き
虫の音のようなシンセ

8. Holoday 1:51
サンプリングされた歌や声
ポップな感じの歌がふと入って
シンセの様々な音
遠くで鳴っていたり

9. Tumor 2:40
ドローンで鳴っている
反響しても消音していく音
歌声が重なって
タイトなプロペラのような音
鐘のように揺れて

10. Morcom 3:04
揺れる打ち込みの音色は
ピアノベースなのかもしれない
何かを叩くような音にも聞こえる
ヴォーカル
アナログ・シンセのダイヤルを回してノイジーな音が流れ
プチプチ感もあったりする一瞬

11. Nerve 2:32
ヴゅ ドローン シンセ ヴゅ
ゲーム音かもしれない音

12. Light + Space 4:50
ドローンで静かな音色のシンセに
高音で幅のある少しノイジーにも感じる音
ヴォーカル
ゆったりとした節で
どこかビョークを感じる

 

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Laurel Halo / ATLAS

2023-11-12 23:59:47 | album l

2023,9,22発売

彼女を知ったのは、坂本龍一だった。彼女の曲をリストに上げていた。教授が自分の葬儀で流す曲のリストにも「Breath」という曲を入れていた。(このアルバムには入っていない。入っているのは『Possessed』(サウンドトラック作品))
試聴すると、教授の好きな世界観が広がっていた。
坂本龍一&クリスチャン・フェネスのアルバム『Cendre』も聴き返したくなる。

彼女の最新アルバムから聴いて行こう。

Laurel Halo

1986年、ミシガン州アナーバー(デトロイトの郊外)生まれ
名前はアイナ・キューブ
祖母はオペラ歌手
父は自動車産業の労働者でありながら、画家としても活動。
ピアノ、ヴァイオリン、ギターを習い、ミュージックスクールでクラシックを学び、オーケストラにも所属
大学生の頃、学生の間でラジオDJをしていた時に様々なジャンルの音楽を選曲するために世界観が広がった。
デトロイト・テクノとの出会いともなった。
2009年、ニューヨーク・ブルックリンに移住。
宅録の機材を揃え始め、ローレル・ヘイローを名乗り始めた。(ゲーム音楽が名前の由来)
楽曲をまとめたEPを『King Felix』と名付け、ネット上にアップしたことが世間で知られるようになっていった。

2012年 ファーストアルバム『クァランティン』英「WIRE」誌のアルバム・オブ・ザ・イヤーを獲得。
 会田誠の『切腹女子高生』を使用したことでも話題となった。
2013年 ベルリンへ活動拠点を移した。
2023年 ロサンゼルスに活動拠点を移した。


『Atlas』
ギリシャ神話に出てくる神であり、地図帳とも訳される。
ツアーでLaurel Haloが訪れた様々な街で過ごした、黄昏時から夜にかけての街並みの中で感じたことを表現しているらしい。
ジャケのぼやけた映像も、黄昏時のようだ。
アンビエント
ドローン、細かい音たちの響きとズレて行く感覚
曖昧な輪郭や曖昧な時間の変化を構成するものを音で表現したようだ。

1  Abandon 4:02
ドローン
シンセの静かなうねり 細かく散りばめられた 遠くで海鳥が鳴いているような微かな声
時が音もなく揺れる
ストリングス
音の粒のアンビエント

2  Naked to the Light  4:19
ドローン
シンセの音、ストリングスが弾く音色 弓を弾き始めて音が減っていく波
反響がこもった感じのジャズ・ピアノ


3  Late Night Drive 4:55
ドローン
弦楽器の残響を漂わせながら、夕闇が深まり、視界が街灯の中で広がる世界で
金属音が反響して連続する
声も混じっていて 知り合いの居ない街で呼吸している
アウトロは闇に収まっていく

4  Sick Eros 4:23
讃美歌の響きのようなドローン
声が引き延ばされて シンセのドローン 響きが大きな振動になってブレとなっていく


5  Belleville 2:25
揺らぐピアノの音 ジャズのグルーヴで鳴っているのに
残響の別の要素が重なって
温かみのある
蝋燭の炎に不意に風が瞬きを揺らすようにストリングスや声などの音が不意に


6  Sweat, Tears or the Sea 2:46
シンセ 割れたような音も 左右に移動する音も
ズレて行く音 広がり 遠くで鳴っている音

7  Atlas 6:54
ピアノとストリングス、遠く柔らかく鳴っている音
様々な音が糸のように絡まって柔らかいシルキーな音色に

チェロ ルーシー・レイルトン、
ヴァイオリニン ジェイムズ・アンダーウッド、
サックス ベンディク・ギスク

8  Reading the Air 5:42
シンセ
サンプリングされた音の粒
細切れなストリングス

印象派なのかもしれない

9  You Burn Me 1:09
揺らぐピアノ
分散する音

10  Earthbound 4:17
ドローン
ストリングスの重なり
シンセの広がり
坂本龍一「12」を聴きたくなっている。


アルバムを聴き終えて
ATLAS
は新しい技法を試しているのか専門的なことは解らないが、
新しい地図帳を作りました
というメッセージがあるような気がする。

コメント (1)
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ユリイカ~Year Book 1971-1979

2023-11-05 22:07:30 | 坂本龍一

ユリイカ 2023年12月臨時増刊号 総特集◎坂本龍一 1952-2023 
を読みながら
1970年代の教授の周囲にいた人たちの話を読んでいると、ふと
聴きたくなり

Year Book 1971-1979
CD3枚分を一気に聴いた。
こうして聴くのは今しか出来なかったんだなと思って聴き入っていた。

DISK1
01
Sonate pour Violon et Piano
ヴァイオリン・ソナタ
※メディア初収録作品<1984年演奏版>
Music: Ryuichi Sakamoto

02
Quatuor à Cordes, études I, II
弦楽四重奏曲 エチュードI, II
※メディア初収録作品<2015年演奏版>
Music: Ryuichi Sakamoto

03
Quatuor à Cordes
弦楽四重奏曲
※メディア初収録作品<1984年演奏版>
Music: Ryuichi Sakamoto

04
Hitori Heyani Ite
ひとり部屋に居て
By Masato Tomobe
友部正人
Words, Music and Arrangement: Masato Tomobe

05
Hoshino Aru Kawa―Rikoppuomanai―
星のある川―リコップオマナイ ―
By Children's Choir Mizuumi
少年少女合唱団みずうみ
Words: Kohei Oikawa
Music: Ryuichi Sakamoto
Arrangement: Ryuichi Sakamoto, Tatsuro Yamashita

06
Dispersion, Boundary, Sand
分散・境界・砂
※メディア初収録作品<1976年演奏版>
By Aki Takahashi
高橋アキ
Words and Music: Ryuichi Sakamoto


DISK2
01
Parade
パレード
By Niagara Triangle (Tatsuro Yamashita)
ナイアガラ・トライアングル(山下達郎)
Words, Music and Arrangement: Tatsuro Yamashita

02
Kawarano Hikoojoo
川原の飛行場
By Lily
りりィ
Words and Music: Lily
Arrangement: Ryuichi Sakamoto

03
Repetition and Chant
反復と旋
※メディア初収録作品<1984年演奏版>
Music: Ryuichi Sakamoto

04
Nakaorebousi wo Kamutta Otousan
中折帽子をかむったお父さん
By Taeko Tomioka
富岡多恵子
Words: Taeko Tomioka
Music and Arrangement: Ryuichi Sakamoto

05
Yakusha Kagyo
役者稼業
By Piranha Gundan
ピラニア軍団
Vocal: Masaru Shiga
Words and Music: Kan Mikami
Arrangement: Ryuichi Sakamoto

06
The Cosmos
宇宙 ※初CD化作品
Music: Ryuichi Sakamoto, Joe Meek

07
Tropical Love
トロピカル ラブ
By Teresa Noda
テレサ野田
Words: Kazumi Yasui
Music: Kazuhiko Kato
Arrangement: Ryuichi Sakamoto

08
The End of Asia (Live in London 1979)
ジ・エンド・オブ・エイジア(Live in London 1979)
※メディア初収録作品
By Yellow Magic Orchestra
Music: Ryuichi Sakamoto


DISK3
01-13
Memories of Nazca
(Anti-oneiric device or music as a function of anti-collectivism)
ナスカの記憶
(非夢の装置 或いは反共同体関数の音楽)※メディア初収録作品
Music: Ryuichi Sakamoto

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