霜後桃源記  

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「住めない国」になるよりは・・・。

2012-01-26 22:15:01 | 環境
毎日新聞の二面で「この国と原発」と題して、日本が「原発から抜け出せない構図」を連載している。

先日は、「脱原発」を掲げると電力関連企業等の支援が得られず「選挙に勝てない」ので民主党も
自民党も「原発推進を容認する方向に動いている」ことを、そして今朝は原子力安全委員会のトップ等
を歴任した専門家が「事故を懺悔しながらも原発は必要」と述べていることを紹介していた。

事故を懺悔した代表格の松浦洋次郎元原子力安全委員会委員長は「エネルギーの足りない時代を
生きた自分としては、今の日本の人口で生活レベルを維持しようとしたら原子力の安全を確保しながら
使わないとやっていけないのではないか」と述べている。

ちなみに松浦氏は現在政府が事故後に設置した「原子力事故再発防止顧問会議」の座長職にある。
原発事故の時に「全ての電源が喪失するなどということは想定していなかった」と述べている人。
こんな「事故のA級戦犯」みたいな人を座長に据えること自体で、政府の原発容認姿勢がミエミエと
なっている。

そもそも「原発事故」を完全に防ぐことなど不可能なことで、この座長は再度事故が起こっても「想定外」
と言って簡単に済ませるに違いない。
しかし、たとえ「想定外」の事故であっても、原発事故は他と次元が異なる。
その被害が甚大で「日本が住めない国になる」恐れがあることまで考えると、たとえ「想定外」でも
事故は起きてはならないもの。
原発が「人がコントロールできない技術である」ことや地震大国日本で「事故は不可避」であることを
併せ考えると「脱原発」に向うのが当然の帰結のはず。

しかし、お金、選挙、地位、権限、企業の存続等々のしがらみのある人達に適正な判断を期待する
のは所詮「無理な注文」のようだ。
「国民の安全」よりも「わが身の保身」が先なのだ。


(近くの雑木林にリスのものと思われる巣の跡が残っていた。原発事故周辺の里山の動物達は
 今どうしているのだろう)

仮に松浦氏が指摘するように「原発無しに今の生活レベルを維持できない」のならば、甘んじて「生活
レベルの大幅ダウン」を覚悟したい。
極論すれば「電気の無い生活」に戻ったとしても「住めない国」になるよりは「ずっとマシだ」と思っている。

コメント (2)
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