穴村久の書評ブログ

漫才哲学師(非国家資格)による小説と哲学書の書評ならびに試小説。新連載「失われし時を求めて」

有栖川有栖の「双頭の悪魔」は30点がいいところ

2022-02-27 13:09:30 | 書評

 ミステリーの価値を謎解きに置くなら有栖川有栖の「双頭の悪魔」は拙劣きわまる小説である。記述の進め方はド素人なみである。ここだけでこの小説の商品価値はなくなっている。
 なお、有栖川有栖は「ヒッチッコックの描いた『交換殺人』」云々と書いているがヒッチコックはパトリシア・ハイスミスの小説「見知らぬ乗客」を映画化したにすぎない。この映画のシナリオを書いたのは、ちなみにレイモンド・チャンドラーである。
 前に原作を読んだ記憶があるが印象は薄れている。一応さまになっていた記憶がある。映画もまずまずの出来と覚えている。特に看護婦役のいかにもそれらしい女が適役と感じた記憶がある。

訂正の予感:女は看護婦ではなくて薬剤師だったかもしれない。記憶はっきりせず。

 



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