行く末遠ければ

生まれも育ちも富山県砺波市
地元サッカークラブ・カターレ富山を応援するブログ

オフシーズンいろいろ その1

2015-01-29 05:59:27 | カターレ富山
日程が発表され、キックオフパーティーも開催され、徐々に近づく新シーズン開幕。
ただ。
昨年までと同じテンションにはなっていないし、なれない。
どうにもこうにも、折り合いがつかないというか。
それほどまでに。
それほどまでに、2014シーズンの屈辱にまみれた日々、そこからの降格というものは、暗い影を落としていたようにも思えます。
そりゃ、いつまでもウジウジとしていても仕方ないし、切り替える気ではいます。
新体制を実際に見て、「さぁ、ここから!」という気持ちにもなってはいます。
けれど。
だからこそ、というべきか。
総括しておかねばならない2014シーズンですが、それを振り返ろうとすると・・・どうにも、筆が進みません。
やはり、理不尽な現実を突きつけられたダメージというものの根は深いようで。

けれども。
新体制はスタートしているし、カレンダー上も2月1日をもって2015年度へとシフトします。
ならば。
いささか遅きに失した気もしないでもないですが、それでも。
退団選手たちへのコメントなんぞを残しつつ、振り返ってみたいと思います。

その、第1回。シーズン途中退団選手編。


#11 ソ ヨンドク (蔚山現代FCへ完全移籍)
まだまだ歴史が浅いカターレ富山ではありますが、そのなかでいちばん愛された外国籍選手で間違いないでしょう。
加入初年度の2011年の時点ではそれほど多くの貢献はありませんでしたが、翌2012年に大ブレイク。今でも語りぐさであるアウェイ松本戦で見せた“ヨンドクミドル”には度肝を抜かれました。それまでチームにいなかった、自ら仕掛けて攻撃の軸になれる選手。果敢なドリブル突破に、スタジアムは大いに沸きました。
2013年のホーム札幌戦では、スカパー月間ベストゴールに選出されたすばらしいゴールも。この先も続くカターレの歴史にあっても、名シーンとして語り継がれることでしょう。
流ちょうな日本語に礼儀正しい姿勢は多くのファンに愛され、チームでも外国籍選手陣の兄貴分として面倒見の良さを発揮。離日の際に多くのファンが空港まで見送りに駆けつけたのも、ひとえに彼の人徳と言えるでしょう。
もし、の話をしても仕方ないですが・・・もし、カターレに留まり、後半戦の巻き返しに力を尽くすことが出来ていたら、同じ結果には・・・いや、それは言うまい。

#18 西川 優大 (期限付き移籍 → 栃木SCへ完全移籍)
2011年のオフ、ケータイに入ってきた選手情報のメールを見て、そりゃあもうびっくりしましたとも。「西川って、岐阜の主力じゃん!」と。
その年には成績がふるわず最下位に終わった岐阜ですが、その中にあっても中心選手として活躍、第41節の対戦ではゴールを決められてドローにされたばかりだっただけに。
長身でありながら、身体能力というよりは頭の良いクレバーな思考でのプレーぶりが印象的な選手でした。ポジショニングの良さや守備をいとわない献身的な動きなど、カターレのカラーに合っていたように思います。2013年には古巣を相手に恩返しゴールを決め、アウェイ岐阜戦初勝利に貢献したのが印象的でした。
ただ、レギュラー獲得には至らず。好不調の波、肝心なところでの怪我で欠場など、確固たるポジション獲得には至れませんでした。
監督の方針から控えに甘んじる期間も多くなっていたところ、決意の移籍。その移籍先の栃木では起用に応えてゴールも決め、信用も得たようで。
契約上出場できなかった試合で、カターレは栃木にホーム初勝利を挙げながら降格が決定。複雑な思いがあったことかと。
正直、残念です。もっと活躍が見たかった選手だっただけに。
完全移籍となった以上は、今度は栃木にとっての無くてはならない選手になってくれることを祈ります。

#24 ヤン ヘジュン (契約満了)
学生時代の先輩であるヨンドクを追う形でカターレに練習参加し、契約にまでこぎ着けてプロデビューを果たしたヘジュン。
出場機会は少なかったものの、気持ちの入ったパワフルなプレーぶりが印象的な選手でした。まじめな性格がプレーに表われていたというか。機を見計らってラインを上げる動きなど、気持ちがこもっていて、見ていて小気味よさがありました。
カターレの選手として大成することはできなかったけれど。日本に来て得た経験が、彼の人生の糧となることを願います。

#33 中島 翔哉 (FC東京へ復帰)
ちょうど1年ほど前、2014年のキックオフパーティーの当日。U20日本代表の10番、アジア選手権で3ゴールという若手のホープがカターレに電撃移籍―――驚きしかなかった第一波のあとは、大いなる期待が怒濤のように押し寄せてきたのが思い出されます。
前年の終盤にブレイクした白崎ともども、若武者がカターレの新たな歴史を刻んでくれる―――そう、信じていました。
しかし。
待っていたのは、そんな理想とはかけ離れた現実でした。
それまでの戦術をいったん白紙に戻し、「中島仕様」とした新布陣。それが機能すればよかったのですが・・・機能しないどころか、悪影響にさえなってしまったのでした。
確かに、非凡な才能は見せました。ドリブル、シュート意識、がむしゃらな突破などなど、持ち味は随所に見せつけました。
けれど。
それが、全然勝利には結びつきませんでした。
チームで最多の出場機会を得ながら結果が出せなかったというのは、言い訳のしようもないかと。僅か2得点、うち1点はPK。白崎ともども、シュート数に対する決定力がリーグワースト1、2というから救われない。
かつてのカターレでは望んでも得られなかったところの「個の力で状況を打開できる選手」であったはず。けれど・・・それがチームを勝利に結びつけられる選手とは、必ずしもイコールではないということを示してしまいました。言いたくないですが、チームを勝たせるどころか、足を引っ張ってしまっていたことは否めません。
もちろん、勝てなかったのは彼ひとりのせいではありません。
とはいえ。
責任は、あったはず。それを成し遂げられなかったことは、事実。
今、「あのときの期待を返せよ!」なんて言っても空しいだけですけれど。
「もう過ぎてしまったこと」と割り切って考えるには、まだ時間がかかるようにも思います。