1-2で敗戦。
過去15試合で10敗という、まさに鬼門と言えた開幕第2戦。
そして、アウェイ戦では過去6度の対戦で1勝しかしていないという、相性最悪と言えた沼津戦。
そのどちらのジンクスも克服し、開幕連勝からのスタートダッシュをかけるきっかけとせねばならない対戦でしたが。
2点を先行され、一矢報いる得点で追撃したものの、同点・逆転までは至らず。
相手が良い試合展開をしていたことも確かではあったものの・・・それ以上に、自分たちの至らなさが招いた敗戦。
課題の残る負け方で、開幕連勝を逃したのでした。
前節の勝利からの流れを踏襲し、連勝につなげねばならなかった今節。
ボランチの坪川がメンバー外となり、代わって碓井を起用。それ以外は前節と変わらないスタメンで臨むこととなりました。
パスを繋ぎながら攻勢に出る沼津のスタイルに関しては、予め想定しながら臨んだはずだったのですが・・・正直、対策が奏功しているようには見えず。
相手のペースで進む時間が長く、なかなか反転攻勢にでられない展開が続き。
試合が動いたのは、前節同様に前半終了間際のことでした。ただし、今節はこちらの失点によって先制されるというかたちになってしまいましたが。
一瞬の隙を突かれて前線へと繋がれてしまい、ブロックせんと飛び出した田川でしたが、相手を倒すかたちとなってPKを献上。
そのPKも、コースの読みこそあたっていたものの防ぐことは叶わず、痛恨の失点。なかなか流れをつかめない嫌な雰囲気の中で先制を許してしまうという、苦しい展開に。
さらに76分。
ファウルか?というプレーで、ほんの一瞬流れが止まったところ、アドバンテージをとられてプレー続行。その一瞬が判断のわずかな遅れを招いてしまったということか・・・田川が放たれたシュートをブロックしたものの、前にはじくかたちとなり、ディフェンス陣もやはりほんの一瞬遅れたことで、そのこぼれ球を詰めるシュートに対応しきれず。決められてしまい、点差を広げられてしまうこととなったのでした。
どうにもこうにも、後手後手にまわってしまっていた印象で、相手に脅威を与えるだけの攻勢にでられないままに時間が過ぎていき。
それでも86分。
切れ味鋭い松岡の個人技からのクロスに、途中出場のシルバが頭で合わせてゴール。
1点を返すと、さらに気力を振り絞って反攻、途中出場の大山のシュートがポストに弾かれる惜しい場面もありつつも、同点ゴールならず。
結局、1-2のままスコアは動かず。タイムアップで敗戦、沼津の中山監督に就任初勝利を献上してしまう結果となってしまったのでした。
スコアだけ見れば、1点差の惜敗のようにも見えるものの。
遺憾ながら、内容的には完敗と言っていいものでした。
この敗戦のなにがいちばんいけなかったかと言えば。
“去年の負け方と同じ負け方を繰り返してしまった”ということに尽きるかと。
自分たちのサッカーを存分に体現し、それでもなお至らなかったが故の敗戦というならば、まだ救いもあるかというところですが。
そうではなく。
相手の気迫に押し込まれて、なかなか自分たちのスタイルが発揮できないーーーそれ自体はよくあることでしょうし、毎度毎度相手を圧倒出来るわけでない以上は、致し方ない部分もあろうかと。
ただし。だから仕方ない、となってしまっていては、勝てないのであって。
なにか、単純に後手後手にまわっていただけになってしまっていた印象。
自分たちの側から仕掛ける意思が、やはり足りなかったと。
相手のペースでやられている状態からそれを覆すのはむずかしかろうけれど、それだって、試合時間中ずっとやられっぱなしとうわけでなし。
相手のペースでやりにくいのはあっても・・・いや、だからこそ、自分たちのスタイルで「そんなもん知らん!」と、跳ね返さねば、反転攻勢に出ねばならないところ、その機会が圧倒的に少なかった印象。
そのうちに、自分たちの甘さから失点。
セルフジャッジ的にほんの一瞬緩んだところをやられた2失点目など、まさにそれ。
守る側からもそうでしょうが、攻める相手にとっても微妙なところではあったかと。しかし、そこでゴールへの執念を見せて決めきった沼津と、カバーしきれずにやられてしまったカターレとの差。
逆の立場で、そういったゴールへの執念というものが、果たして勝利を求めるなかで足りていたのか?と。
なにか、去年の敗戦で感じた感情とおなじようなものが沸きあがってきた、苦い敗戦。
監督続投、主力の多くが更新と、継続路線を選択した今季カターレにあって。
なにか・・・去年の良くない部分まで継続してしまっているのでは?と。
まだシーズン序盤であることは、言い訳にはなりません。
なんならメンバーの大半が入れ替わったようなチームも少なからずあるなかにあって、そういったクラブが「まだ仕上がっていない」と言うならいざ知らず。
継続路線を進むチームが、良い部分でなく悪い部分が継続、なんて言っていてはいけないでしょうよ。継続がアドバンテージと、有利として機能せねばならないでしょうよ。
それでなくとも、カターレは優勝を目指さねばならないクラブ。
勝ったり負けたりを繰り返しながら徐々に力をつけていく、というのんきなことを言っていては、時間がいくらあっても足りませんし、他のクラブも成長を待ってはくれません。
なによりも。
昨シーズンの昇格失敗の要因のひとつとして、開幕ダッシュ失敗が挙げられますが。
また繰り返すのか?
また開幕ダッシュ失敗なのか?
その先にあるのは、昇格失敗の繰り返しではないのか?
まだ、1敗。されど、1敗。
覆水盆に返らず。得られなかった勝ち点は、戻りません。
だからこその、奮起が必要です。
優勝を目指すチームに、足踏みは許されないのだから。