行く末遠ければ

生まれも育ちも富山県砺波市
地元サッカークラブ・カターレ富山を応援するブログ

奮戦実らず、スペシャルな一撃に屈す。ジャイアントキリングならず敗退 浦和レッズ戦

2021-06-10 18:09:04 | 日記
0-1で敗戦。
カターレ富山史上初の、J1きってのビッグクラブ・浦和レッズとの公式戦。
J1とJ3、2カテゴリの差を覆してのジャイアントキリングを期して臨んだカターレ。
格上相手にも敢然と立ち向かい、試合終盤までスコアレス。「まさか」は有り得るんだぞ、とばかりに浦和を追い詰めました。
・・・が。
やはり、強豪には強豪たる理由がありました。
いわゆるガチメンバーであった浦和にあって、さらにここまで出場8試合で7ゴールという反則級の助っ人・ユンカー。その彼に、「そんなシュートを放たれては、どうしようもない」と脱帽せざるを得ないほどの、華麗なシュートを叩きこまれ。
最後まで勝利を信じて抗ったカターレだったものの、ついに強豪・浦和という壁は崩せず。
今季初の無得点試合。ジャイアントキリングを成し遂げることは今年度も叶わず、天皇杯2回戦で姿を消すことになったのでした。

カテゴリの差を超えて格上クラブに挑戦することが出来る希少な機会であるところの天皇杯。望んだからとて得られるチャンスではないからには、機を逃すことなく果敢にぶつかっていかねばなりません。
一方で、それに気を取られるあまりリーグ戦のほうがおろそかになってしまったのでは、本末転倒というもの。
それでなくとも、昇格を争うにあたって全身全霊でもって勝たねばならない上位対決・熊本戦が直後に控えているとなれば、なおのこと。
どちらが、ではなく、どちらも大事。
そんななかで、ここまでほぼ固定メンバーでリーグ戦を戦ってきたカターレにあって、やはりスタメンを変更しつつ挑むことに。
GKは古巣対決となる西部。
DFは鳥取戦の戸根・林堂・柳下の組み合わせから、林堂が控えに回り、代わって鈴木がスタメンに。
MFは、不動のアンカー・姫野とウイングの音泉はそのまま、椎名、花井、安藤といった面々が控えとなり、碓井、陽次、ユウスケを起用。
FWには大野と吉平の2人が。
いつも通りではないものの、さりとてあからさまな主力抜きでもない。ある意味、絶妙なラインの編成と言えたかと。

コロナ禍のこんなご時世でなければ、“あの”浦和との対戦ともなれば、あたりまえのように応援バスが運行されていたところだったでしょう。そして、現地応援しない理由のほうが無かったはず。つくづく、残念でなりません。
リーグ戦でないのでDAZNで視聴というわけにもいかず、試合内容についてはダイジェストで見た限りの印象ですが。
やはり思い入れのある駒場スタジアムでの試合、気合の入っていた西部。GKとして、いわゆる“当たっている日”というものがありますが、この試合がまさにそうであったようで。
決定機を何度も阻止。昨年までJ1にいたベテランだから、というだけでは、こうはならなかったであろうという充実ぶりでした。
その意気に応えて、得点を奪いたかったカターレであったものの、どうにもわけにいかず。
攻守のミスを、見逃してはくれない。あるいはJ3であったならば誤魔化しが効いたかもしれないところでも、強豪たる浦和は見逃してはくれない。
事前にわかっていたはずのことではありましょうが、それでも。あらためて、上位カテゴリクラブとの差というものを実感させられたのではないかと。
それでも、辛抱づよく0-0の状態を続けていたカターレでしたが、試合が動いたのは終盤、80分のこと。
攻め上がりの精度を欠いてボールを奪われると、MF大久保 智明が果敢にドリブルで攻め上がり。そこから中央のユンカーに鋭いパス。
左斜め後方からのボールは、並みの選手であればトラップすること自体が難しかった
かもしれないところ。
それを難なく受け取ると、1ステップ、2ステップで守備を引き付けて、そのまま狙いすましたコースに蹴り込むゴール。
そんなんやられたら、どうしようもないじゃないか・・・半ばあっけにとられるシュートでもって、先制点を許してしまったのでした。
鮮やか過ぎて、わけがわからないレベル。
W杯や欧州サッカーのトップレベルなんかでは、因果が逆転しているようなゴールがよくありますが。
普通であれば、シュートがまずあって、それが入るかどうかですが、そうではなく。
つまり、ゴールが決まるという結果が確定してしまっているなかで、シュートそのものはその結果をなぞるための作業でしかない、というような。
このユンカーのゴールも、まさにそれ。J1レベルというよりも、ワールドクラスのそれに近かったのは間違いないかと。
それでも、あきらめなかったカターレ。試合最終盤にあっても高橋が果敢に狙っていくなど最後まで抗った・・・のですが。やはり及ばず、そのままタイムアップ。
今季初の無得点試合で、天皇杯敗退が決まったのでした。

勝って次につなげる、強豪撃破で3回戦進出を成し遂げるという目標は、果たせませんでした。
他会場ではHondaが横浜Fマリノスを撃破、順天堂大がFC東京に競り勝ち、同じJ3でも、岩手が仙台に勝ちました。ジャイアントキリングがJ1相手でもなされていたと。
強豪相手だから仕方ない、負けても恥じゃない、で済ますのは簡単かもしれませんが。
この敗戦を、単なる「いい経験」で終わらせてしまうのも、もったいないでしょう。
負けた悔しさ、自分たちの未熟さを知ったことを、きちんとリーグ戦で昇華できるかどうか。
忘れてはならないのは、カターレが現在J3の首位であり、優勝、J2復帰を成し遂げねばならないクラブであるということ。
自省しながらも、自信を失っている場合ではなく。
むしろ、やらねばならないことと言えば・・・「この敗戦を、今シーズン最後のものとする」というくらいの気概で臨むことではないかと。
リーグ戦残り試合を勝ち抜くことが、これから成すべきこと。それに全集中していくために。

今回の試合で初めてカターレ富山というクラブのことを知った浦和サポーターも多かったかと。
おおむね、「伊達にJ3首位じゃないな、よくやったよ」という評価であったようで。
だったら。
その評価を下げることなく、残りシーズンを邁進せねば。
そしてシーズンが終わるころには、優勝、J2復帰を成し遂げた頃には、「あれだけやれていた富山なんだし、別に驚くことじゃないな」と評されるくらいでなければ。
まずは、中3日での熊本との上位対決。
「浦和を相手に敢然と立ち向かった富山なんだし、勝利も納得」
そう言われるだけの試合ぶりを、みせつけねばなりません。

天皇杯の挑戦は、終わった。けれど、戦いはまだ続きます。
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