氷壁
2017-06-30 | 読書
1956年2月24日から1957年8月22日まで「朝日新聞」に連載された井上靖著。
この単行本は2005年12月発行で、図書館で借りて読んだ。
実際にザイルが切れた事件があって、それをモチーフにしたようだが、読み始めてすぐ主人公魚津は友人小坂と大晦日に穂高の東壁に登る。山のことを知っている人は、穂高の東壁と言えば「氷壁」と、すぐに答えるだろう。さて、小説を読み始めて5分の1でザイルが切れるのであるが、その後、延々とそれについて書かれているのだ。ザイルがどうして切れたかという物理的な原因と、絡み合う女性問題。
ザイルが切れたというだけで、延々と長編を書けるというのは、やはり小説家の才能だ。
この後、延々と500ページ読破。はっはっは・・・最後は、切なく終わって、何だこれは!!と、思いつつ再版され、映画にもなるこの小説は、一体どうなるんだろうと興味をそそられて読めていく。それにしても、ふたりの男が惚れる八代夫人は、命をかけるほど魅力的だったのか?この辺が怪しい。無理がある。と、言いつつ久々に夜更かししてしまう本だった。
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