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『吉川さんの遺影とともに、声援を送る野球部員ら=大分市の新大分球場で2009年7月18日、小畑英介撮影 |
『16日午前10時20分頃、奈良市西登美ヶ丘、市立登美ヶ丘小学校(西浦正翁校長)から「学校でジャガイモを食べた児童が吐き気や腹痛を訴えている」と119番があった。 市消防局が駆けつけたところ、6年生23人に症状があり、うち17人(男子9人、女子8人)を奈良、生駒両市内の5か所の病院に搬送した。いずれも症状は軽いという。 市教委などによると、ジャガイモは校内で栽培。この日、6年生4クラスのうち、2クラス51人の児童が教諭2人の指導で、ジャガイモを使った調理実習を行い、児童らが食べたという。 市教委は、十分に生育していないジャガイモの皮や芽などに含まれ、吐き気などを引き起こす物質・ソラニンが原因の可能性もあるとみて、調理の状況などを調べる。』 読売新聞
ジャガイモを調理する場合必ず芽を取り皮をむいて食べる。青いジャガイモの場合は厚めに皮を剥いて調理すると言うことをお母さんから家庭で皆教えられていると思います。ジャガイモの発芽部分には、アルカロイドと言う有毒物質が含まれていることを昔から母さんは良く教えられていて、家庭での料理の時に包丁の柄の部分で、ジャガイモの芽を綺麗に取り、皮を剥き生で食べると食中毒になる恐れがあるので、十分ジャガイモに火を通すように調理されていると思います。お母さんの日常生活のお炊事の智恵も見直して欲しいと思います。小学校で栽培していたジャガイモで食中毒になったのは残念ですが。食育教育の視点から食物や野菜の特性や調理の仕方や加熱方法、安全な食材の選べ方などを小学生の内から学んで置くことが将来家庭を持ち、料理をする場合にも役立ち、家庭の皆の健康維持に繋がると思います。危ないから避けたり、駄目で禁止ではなく、食中毒の原因や危険性を学ぶことも子供達に取っては大事です。児童が栽培した未熟で成熟していないジャガイモで、不適切な栽培によって緑変し苦味やえぐみの有る小さいジャガイモは、小学校で調理して食べない方が良いのでは有りませんか。下に東京都福祉保健局のホームぺージから『じゃがいも、いも知識』から引用させて頂きました。
平成19年5月25日
福祉保健局
最近、児童が学校の授業で栽培したじゃがいもによる食中毒が多く見られます。どうしたら防ぐことができるのかもう一度確認してみましょう。
(参考文献)食材図典生鮮食材篇 小学館
このアルカロイドを取り除かずに食べると、食べたて20分後くらいから、吐き気、おう吐、下痢、腹痛、脱力感、めまい、呼吸困難などの症状を示し、一般的に軽症ですが食中毒を起こすことがあります。アルカロイドの中毒量は一般的に200から400mgと言われていますが、子供の場合はその10分の1の20mg程度とされています。
グラフからもわかるように、じゃがいもの皮の部分(皮層部)に多く含まれ、可食部(髄質部)に含まれるのは皮の10分の1以下です。
また、さらに1mm皮をむくと、アルカロイドは可食部から検出されませんでした。アルカロイドがより多く含まれていたメークインの皮層部と髄質部を合わせた含有量の平均値は120μg/gです。じゃがいも1個を100gとすると1個あたり12,000μg(=12mg)が含まれることになります。200~400mgのアルカロイドで中毒になるとすると、これは、じゃがいも約1.7~3.3kgに相当するので、市販品のじゃがいもで食中毒を起こすことはまずありません。
ただし、子供は10分の1程度のアルカロイド量で中毒をおこす可能性があるため、皮をむくか、
大量に食べないようにする必要があります。( 注:1mg=1000μg)
参考文献:2004.8 食衛誌
一体、どうしてなのでしょうか??
平成18年7月、都内の小学校で栽培したじゃがいもを食べたことにより腹痛、吐き気、喉の痛み等の症状の食中毒が起きました。この事例では、児童が栽培した未成熟な小さいじゃがいもを皮ごとゆでて食べており、残ったじゃがいもを調べたところα-ソラニン、α-チャコニンが多く含まれていることがわかりました。
残品1:ゆでたじゃがいも(12g)
残品2:ゆでたじゃがいも(20g)
参考品1:畑に残ったじゃがいも(13g)
参考品2:畑に残ったじゃがいも(22g)
ので、今回の事例では、子供はじゃがいもを約30g食べると食中毒になる危険がありました。
(参考)児童が栽培したじゃがいもで食中毒(東京都健康安全研究センターホームページ)
とされていませんでした。一般的に、不適切な栽培によって緑変し、未成熟で小型のまま収穫されたじゃがいもはアルカロイドの含有量が多いと言われています。
東京都では栽培したじゃがいもによる食中毒を防止するため学校に対して通知文を出し、注意点
の周知を行いました。
4 加熱調理によってアルカロイドは減るのでしょうか?
15分間ゆでる →減りません。
500wの電子レンジで2分間加熱 →15%程度減ります
※ただし電磁波の強さ、時間、加熱容器の材質、形状や置く位置など条件によって減少量は変化します。
油で揚げる
150℃・5分では減りません。
210℃・10分では、40%程度減りましたが、濃い茶色になり、おいしく食べられる状態ではなくなりました。 つまり・・・ 調理によって、未熟なじゃがいもや芽の部分などの毒素が完全になくなるということはありません。
参考文献:1990.2 食衛誌 Vol.31,No.1
5 じゃがいもを安全に食べるためには・・・ 芽の部分はきちんと取り除きましょう。 自分で栽培した小さい未成熟なじゃがいもはアルカロイド含有量が多いと言われているので十分注意しましょう。 緑変した部分の皮は厚めにむきましょう。
お問い合わせ
このページの担当は 健康安全部 健康安全課 食品医薬品情報係 です。


